『日日是好日』の大森立嗣監督が、長澤まさみ主演、阿部サダヲ共演で贈る『MOTHER マザー』が、2020年初夏に公開されることが決定した。併せて、超特報映像とビジュアル2点がお披露目となった。
本作は、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」から着想を得て映画化に至った衝撃作。ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる自堕落で奔放な女・秋子。しかし、彼女の幼い息子・周平には、そんな母親しか頼るものはなかった。やがて寄る辺ない社会の底辺で生き抜く、母と息子の間に“ある感情”が生まれる。そして、成長した周平が起こした“凄惨な事件”。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは…?
主演を務めるのは長澤まさみ。母親・秋子を演じ、社会の闇へ堕ちていく女に挑んだ。2020年の今年、長澤の女優としての活動は20年目を迎え、5月には舞台「ガールズ&ボーイズ」で一人芝居に初挑戦し、映画では大ヒット主演作の続編『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の公開と、実話をベースにした本作という硬軟相反する主演作が2作品続く。本作への出演は、長澤が自ら選んだ。また、秋子と内縁の夫になるホスト・遼に阿部サダヲ。幼少期の息子・周平には郡司翔が扮する。監督は『日日是好日』の大森立嗣監督が務め、製作は『新聞記者』、『宮本から君へ』など話題作をおくりだし、現代社会の様々なテーマを世に問い続ける映画会社スターサンズが手掛ける。
15秒の超特報映像は、不穏なシーンからはじまり、「周平」と呼びかける母・秋子(長澤まさみ)のカットで終わるセンセーショナルな映像になっている。
ビジュアルには、息子・周平(郡司翔)を抱きしめ挑発するようにこちらを見つめる秋子と、内縁の夫になる遼と秋子の妖艶な姿が収められる。
■長澤まさみ(秋子役) コメント
今回この脚本をいただいて、結婚しておらず、子供がいない自分は、母親目線ではなく息子の周平の目線で脚本を読んでいました。どこか他人事じゃないと思わせられるリアルさがあって、母親の存在の大きさについて、親が子を育てる責任について考えさせられ、この役を演じてみたいと思いました。今回私が演じる秋子は、視点の違いで、理解が大きく変わる独特なキャラクターです。初共演の阿部さんは、集中力が高くて、神出鬼没で妖精みたいな人でした(笑)。空気のように現場になじんでいて、本当に天才的な方だと思いました。大森組の現場の雰囲気が良く、共演した子どもたちが本当に生き生きと演じていて、監督が現場を作るんだと改めて感じた現場でした。
■阿部サダヲ(遼役) コメント
なかなかこのような役(全く思い入れることが出来ないダメな男)を頂く機会がないと思いましたし、大森監督、長澤さんとご一緒した事がなかったので、この役を演じてみたいと思いました。脚本を読んで、親子って何なんだろうとしばらく考え、何かに寄生していないと生きていけない…人の弱さ、脆さを感じました。初共演でしたが、長澤まさみさんは、シリアスからコメディまで何でも出来る女優さんということは分かっていました。母親役の印象はあまりなかったのですが、すごくグッと来ましたよ、親子のシーン…僕はいないシーンです(笑)。
■大森立嗣(監督) コメント
港さんと脚本を組み立てていく中で“女”として破滅的なキャラクターである秋子が、一方では、子どもをなめるように育ててきた“母”でもあるという一人の女性の大きな隙間をどのように描くかということに監督としてのやりがいを感じました。秋子は、強烈で想像を超えたキャラクターなので演じるのが大変だったと思いますが、撮影を進めるにつれ、長澤さんが作品の中でどんどん大きな存在になっていきました。長澤さんの非常によい表情を収めることができたと思います。
『MOTHER マザー』
初夏、全国公開
監督・脚本:大森立嗣
脚本:港岳彦
出演:長澤まさみ 阿部サダヲ 郡司翔
配給:スターサンズ KADOKAWA
【ストーリー】 ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる自堕落で奔放な女・秋子(長澤まさみ)。しかし、彼女の幼い息子・周平には、そんな母親しか頼るものはなかった。やがて寄る辺ない社会の底辺で生き抜く、母と息子の間に“ある感情”が生まれる。そして、成長した周平が起こした“凄惨な事件”。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは…?
©2020「MOTHER」製作委員会