宮沢りえ、ショートパンツで傷だらけ「本当に苦痛で…」実写版『七日間戦争』撮影秘話! 北村匠海「ただならぬ空気を感じた」

1988年には宮沢りえ主演で実写映画化もされた、宗田理によるベストセラー小説「ぼくらの七日間戦争」を原作とし、北村匠海と芳根京子がダブル主演で声を務めるアニメ映画『ぼくらの7日間戦争』が、12月13日に公開初日を迎え、TOHOシネマズ日比谷で行われた舞台挨拶に、ヴォイスキャストの北村匠海、芳根京子、宮沢りえ、村野佑太監督が登壇した。

1988年に公開された実写版『ぼくらの七日間戦争』で女優デビュー&初主演を飾り、本作で“2020年の中山ひとみ”役を演じた宮沢。客席を見渡して「30年前のことを知っている人はほとんどいないだろうなと思いながら」と苦笑いを浮かべつつ「30年後に中山ひとみ役を演じるとは夢にも思っていませんでした」と感慨深い様子だった。

実写版『ぼくらの七日間戦争』を観たという北村は、当時の宮沢について「まさか15歳とは思えない。今、22歳の僕が観ても宮沢さんを含めた子どもたちが、すごい大人に見えて。不思議な感じだった」という。同じく実写版を観たという芳根は「こうやって大人の階段を登っていくんだなと。今の時代にはない力強さを感じて、すごくうらやましく感じました」と映画の感想を述べた。

実写版の撮影時を振り返って、宮沢は「演技の経験が初めてだったので、撮影前に合宿をした。子どもたちで、二泊三日で合宿をして、エチュードみたいなことをやった」そうなのだが、「それが苦痛で苦痛で(笑)。いつここから抜け出せるんだろうというぐらい、演技に対する劣等感があった」と、苦い思い出を明かした。撮影ではショートパンツを履いていたが、傷だらけだったそうで「怪我することを考える暇もなく、次から次へと激しいシーンが待っていた。今作ろうと思ったらなかなか表現できない。30年前は制約もなく、ものが作れていたと思うと、とても貴重な時間だった」と当時の撮影を振り返っていた。

アフレコで宮沢と初対面したという北村は、現場につくなり「ただならぬ空気」を感じたという。「なるほど、なるほど…」と、大女優の空気感を肌で感じ、圧倒されたようだが、実際に会ってみると「最後に『頑張ってね』と言ってくれて。それだけで最後まで走り抜けられた」と、宮沢と過ごした短くも濃いを時間に感謝していた。

『ぼくらの7日間戦争』
12月13日(金)全国公開
監督:村野佑太
原作:宗田理「ぼくらの七日間戦争」
脚本:大河内一楼
キャラクター原案:けーしん
キャラクターデザイン:清水洋
主題歌:Sano ibuki「決戦前夜」「おまじない」「スピリット」
声の出演:北村匠海 芳根京子 宮沢りえ 潘めぐみ 鈴木達央 大塚剛央 道井悠 小市眞琴 櫻井孝宏 宮本充 関智一 中尾隆聖
配給:ギャガ KADOKAWA

【ストーリー】 いつも一人で本ばかり読んでいる、鈴原守(声:北村匠海)。片思いの相手は、お隣に住む幼馴染の千代野綾(声:芳根京子)。しかし綾は、一週間後に議員である父親の都合で東京へ引っ越すことを迫られていた。「せめて、17歳の誕生日は、この街で迎えたかったな」。やり場のない綾の本音を聞き、守は思い切って告げる。「逃げましょう…っ!」。綾の親友・山咲香織をはじめ、明るく人気者の緒形壮馬、ノリのいい阿久津紗希、秀才の本庄博人までもがこの逃避行に加わり、駆け落ちを夢見ていた守は拍子抜けするが、特別な夏の始まりには違いなかった。もはや観光施設にも使われていない古い石炭工場を秘密基地に、ただ7日間、大人から隠れるだけのバースデー・キャンプ。それは、少年たちの精一杯の反抗。だがその夜、工場に潜んでいたタイ人の子供・マレットと出会ったことで、事態は想像もしなかった方向へ向かう。不法滞在で入国管理局に捕らわれかけていた所を間一髪助けると、はぐれた家族を探しているのだと、守たちに打ち明けた。二日目の朝、今度は武装した入国管理局の職員が、マレットを連れ去りにハンマーを振りかぶり工場へ突入してきた。守は、仲間たちの協力のもと、敵の撃退作戦を決行する!

©2019 宗田理・KADOKAWA/ぼくらの7日間戦争製作委員会