ヴィクトル・ユーゴーの傑作「レ・ミゼラブル」で知られるパリ郊外のモンフェルメイユを舞台に現代が抱える闇をリアルに描く、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞に輝いたフランス映画『Les Misérables』(原題)が、邦題『レ・ミゼラブル』として、2020年2月28日より公開されることが決定した。
舞台となるのは、ヴィクトル・ユーゴーの傑作「レ・ミゼラブル」で知られているパリ郊外のモンフェルメイユ。様々なバックグラウンドを持つ人々が暮らし、現在は犯罪多発地区の一部となっているこの街で、犯罪防止班に配属された新人警官のステファンと同僚たちが、ある少年の引き起こした些細な事件をきっかけに、やがて取り返しのつかない事態へと陥っていく。
本作は、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞に見事に輝き、「コンペ最大のショック!」と称賛を受けたほどセンセーションを巻き起こした。その後、各国の映画祭でも数々の賞を獲得し、第92回アカデミー賞国際長編映画賞(旧名称:外国語映画賞)ではフランス代表にも選出されている。
監督・脚本を務めたのは、モンフェルメイユで生まれ育ち、現在もその地に暮らす、新鋭ラジ・リ監督。長年Webドキュメンタリーを手掛け、2006年には世界的ストリート・アーティストのJRと共同でプロジェクトを発表するなど活躍の幅は広く、本作が初長編監督作品ながら自身がこの街で体験してきた出来事を、圧倒的な緊迫感とスタイリッシュな映像で見事に描き切っている。本作を絶賛しているスパイク・リー監督もその才能を認め、アメリカにおけるプロモーションのサポートを買って出た。
11月20日に本国フランスでの公開を迎えた本作は、初日動員数7万人を超え、週末ランキングは『アナと雪の女王2』に次ぐ、第2位となる大ヒットスタートとなった。また、フランスのマクロン大統領も本作を鑑賞。自国が抱える問題をリアルに描いた本作に反応し、政府に「映画の舞台となった地域の生活条件を改善するためのアイデアを直ちに見つけて行動を起こす」よう求めたという。
『レ・ミゼラブル』
2020年2月28日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国ロードショー
監督・脚本:ラジ・リ
出演:ダミアン・ボナール アレクシス・マネンティ ジェブリル・ゾンガ ジャンヌ・バリバール
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
【ストーリー】 パリ郊外に位置するモンフェルメイユ。ヴィクトル・ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台でもあるこの街も、いまや移民や低所得者が多く住む危険な犯罪地域と化していた。犯罪防止班に新しく加わることとなった警官のステファン(ダミアン・ボナール)は、仲間と共にパトロールをするうちに、複数のグループ同士が緊張関係にあることを察知する。そんなある日、イッサという名の少年が引き起こした些細な出来事が大きな騒動へと発展。事件解決へと奮闘するステファンたちだが、事態は取り返しのつかない方向へと進み始めることに…。
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