佐藤健「正直怖かった。耳元で大声で怒られて(笑)」松岡茉優が怒りのあまり投げたピーナッツが髪に!?

鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品「ひとよ」を、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子の豪華共演で、白石和彌監督が実写映画化した『ひとよ』が、11月8日に公開初日を迎えた。それを記念して、11月9日にTOHOシネマズ 日比谷にて公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、MEGUMI、佐々木蔵之介、白石和彌監督が登壇した。

公開を迎え、周囲から届く感想について聞かれた佐藤は、「僕自身、寂しくなる映画が好きなんです。キャラクターが好きになりすぎて、このキャラたちとお別れしなきゃいけないのかと寂しくなる映画が好き」と述べつつ、「そういった感想をもらうことが多いです。“この家族たちのこの先が見たい”、“この先どう生きていくのかまで想像しちゃうような映画だ”という感想をいただけて嬉しいです」と本作の反響について語った。

共感するシーンや台詞は?という質問には、佐藤は松岡演じる園子が仕事帰りに酔って車で送ってもらうシーンを挙げ、「リバースして『まだ吐くよ』っていうあの台詞、めちゃくちゃよい!(笑)。一番いいかもしれない!あんなリアルな台詞、久々に映画で聞きました(笑)」と答え、キャスト陣や観客の笑いを誘っていた。

本作では、佐藤、鈴木、松岡が兄妹役を演じ、3人が口論になるシーンも登場する。松岡は、スナックのシーンで佐藤演じる雄二に激怒しながらピーナッツを投げる場面に触れ、「何回目かのテイクで、佐藤さんの髪にピーナッツがついて(笑)。ピーナッツNGが出たんですよ!やっぱりちょっとピーナッツが気になるって」と撮影秘話を明かす場面も。「もう1回撮ったんですけど、使われているのは“ピーナッツカット”だった」そうだが、白石監督は「ピーナッツがついているのが最高にかわいくて(笑)」と本シーンを採用。一方で佐藤は、松岡とのシーンの撮影を「正直怖かったですよ、耳元で大声で怒られて(笑)」と振り返っていた。

続けて、松岡が「私がどんなに佐藤さんにキレたとしても、やっぱり鈴木さんが一番怖い!」と言うと、鈴木は、佐藤に振り払われるシーンで監督からコケるよう指示されたが、「どうしよう。この体格差で俺がコケるにはどうしたらいいんだ」と思い詰めていたとのこと。さらに、「『あなた、思っている以上に力があるので』って共演者に現場で言われるんです。『ちょっと加減してください』って言われるのが多くて、でも自分ではわからないから…」と自身の役者としての意外な悩みを打ち明けていた。

最後に、自分にとって家族とは?という質問も。佐藤は「これから自分が家族を築いていくという立場でとらえると、僕にとっては憧れかな。未知の存在でありながら、非常に憧れがあります」と将来について思いを巡らせていた。

『ひとよ』
11月8日(金)より全国ロードショー中
監督:白石和彌
原作:桑原裕子「ひとよ」
脚本:髙橋泉
出演:佐藤健 鈴木亮平 松岡茉優 音尾琢真 筒井真理子 浅利陽介 韓英恵 MEGUMI 大悟(千鳥) 佐々木蔵之介 田中裕子
配給:日活

【ストーリー】 どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、愛した夫を殺めた。それが、最愛の子どもたち三兄妹の幸せと信じて。そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った。たった一晩で、その後の家族の運命を変えてしまった夜から、時は流れ、現在。次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)の三兄妹は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。抗うことのできなかった別れ道から、時間が止まってしまった家族。そんな一家に、母・こはるは帰ってくる。15年前、母の切なる決断と残された子どもたち。皆が願った将来とは違ってしまった今、再会を果たした彼らが辿り着く先とは…。

©2019「ひとよ」製作委員会