佐藤健、松岡茉優の“汚い”口撃に「あんまり言うな! 傷つくだろ…」

鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品「ひとよ」を、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子の豪華共演で、白石和彌監督が実写映画化する『ひとよ』が、11月8日より公開される。このほど、9月25日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにてジャパンプレミア試写会が行われ、キャストの佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、佐々木蔵之介、白石和彌監督が出席した。

本作で稲村家の三兄妹を演じた佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優は、いずれも白石組初参加。兄妹たちは、母・こはる(田中裕子)が子供たちを守るために父に手をかけたことで運命を狂わされ、事件から15年後にこはるが帰ってきたことで、葛藤と戸惑いの中“家族”と向き合うことになる。

今回の現場で「自分で何かをしようという気負いはなかった」という佐藤。「過去のどんな現場よりも、力の抜けた状態で撮影に臨めた。完成した作品も素晴らしかったです。この作品に出演できたことを光栄に思います」と挨拶した。

初の白石組を経験した佐藤は「『ひとよ』の話が来る前から、もし白石作品に出演できるのなら、今より線を太くして、体内を汚して挑もう」と想定していたという。「それは今回も取り入れた」と述べた佐藤に対して、松岡は「汚いですよ〜、この映画の佐藤さん」とコメント。さらに「ビックリするぐらい汚い! こんなにキレイな顔してるのに、こんなに汚くなるの!?」と追い打ちをかける松岡に、佐藤は「あんまり言うな! 傷つくだろ。女性に言われると悲しくなる(笑)」と苦笑いを浮かべた。

たった一夜にして人生が大きく変わる本作にちなみ、思い出深い特別な一夜を聞かれたキャスト陣。劇中で佐々木の髪をグチャグチャにしたという松岡は「まさか先輩の頭をペンペン叩く日がくるとは思わなかった。恐ろしくもあり、なにか興奮した夜だった」と述べると、感想を聞かれた佐々木は「心地よかったですね…」としみじみと思い返し、音尾から「変態じゃないですか!?」とツッコまれた。

学生の頃、演劇サークルに入ったという鈴木。小さな劇場で本番の初日を終えたそうで、「お客さんを見送りしようと思って待っていたら、一番最初に出てきたお客さんが泣いていた。それを見て、一生の仕事にしようと思った」と、特別な夜の出来事を告白。

本作で思い出深い体験をしたという佐藤は、「蔵之介さんに全力飛び蹴りしました。あれはアクションシーンじゃなくて、ただの暴力」だったことを明かすと、佐々木は「心地よかったです」と笑顔で感想を述べて、会場を笑わせていた。

『ひとよ』
11月8日(金) 全国ロードショー
監督:白石和彌
原作:桑原裕子「ひとよ」
脚本:髙橋泉
出演:佐藤健 鈴木亮平 松岡茉優 音尾琢真 筒井真理子 浅利陽介 韓英恵 MEGUMI 大悟(千鳥) 佐々木蔵之介 田中裕子
配給:日活

【ストーリー】 どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、愛した夫を殺めた。それが、最愛の子どもたち三兄妹の幸せと信じて。そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った。たった一晩で、その後の家族の運命を変えてしまった夜から、時は流れ、現在。次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)の三兄妹は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。抗うことのできなかった別れ道から、時間が止まってしまった家族。そんな一家に、母・こはるは帰ってくる。15年前、母の切なる決断と残された子どもたち。皆が願った将来とは違ってしまった今、再会を果たした彼らが辿り着く先とは…。

©2019「ひとよ」製作委員会