「ベルばら」池田理代子描き下ろしイラスト!「まさにベル・カントの神髄」『ベル・カント とらわれのアリア』渡辺謙&著名人コメント

ベスト・ブック・オブ・ザ・イヤーに輝くベストセラー小説を、ジュリアン・ムーア、渡辺謙、加瀬亮の共演で映画化した『ベル・カント とらわれのアリア』が、11月15日より公開される。このほど、漫画家で声楽家の池田理代子による描き下ろしイラストがお披露目となり、併せて、渡辺謙より本作に対するコメント、そして各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

©池田理代子プロダクション

本作は、1996年にペルーで起きた日本大使公邸占拠事件からヒントを得て、テロリストと人質の予期せぬ交流を描いた作家アン・パチェットの小説「ベル・カント」を映画化した感動ドラマ。

池田理代子による描き下ろしイラストには、オペラ歌手ロクサーヌ・コス(ジュリアン・ムーア)の艶やかな姿を中央に、次第に心を通わせる実業家ホソカワ(渡辺謙)とロクサーヌが見つめ合うカット、そしてテロリストの姿が描かれている。池田の大ヒット作「ベルサイユのばら」をも彷彿とさせる。

■渡辺謙(実業家ホソカワ役) コメント
最初にお話を頂いたのは、もう10年近く前の話です。911の後、世界で様々なテロが起きている中で、この話が受け入れて貰えるのかが懸案になり、企画は止まっていました。時代も変化して再び始動した時、この作品は運命なのだと感じました。20数年前、僕はペルーにいました。ドキュメンタリーの撮影でほぼ一月旅していたのです。帰国してすぐ飛び込んできたニュースがあの「ペルー大使公邸人質事件」でした。大きなパーティーでしたので、もしもう一週間滞在していたら、そこに僕も居たかも知れないと言われたのです。事件が解決するまで放送も自粛され、事件の推移を見守ったのを今でも覚えています。あの事件をモチーフにしたこの話を演じるのは勇気がいりました。事実とは異なりますが、生き方、考え方が違う人達があの特殊な空間の中でどんな時間を過ごしたのか、当時を思い出しながら演じました。          

▼各界著名人 絶賛コメント

■秋川雅史(テノール歌手)
対立し合う彼らの心に届いた歌声は、本当に素晴らしかった。音楽や歌には心を結びつける力があるのだと改めて感じる。

■池谷裕二(東京大学教授)
人間は社会性の生物。他者との交流を通じて「心」が生まれる。このことがよくわかる映画。愚かさ、慈しみ…人間という存在が愛おしくなった。

■池田理代子(漫画家/声楽家)
マイクを通さない生の歌声が、如何に空気を振るわせて人間の聴覚を刺激し、感動を与えるか。それこそがまさにベル・カントの神髄であり、このような奇跡をも生み出し得るのだと実感した。

■井上芳雄(俳優)
歌の力を感じる映画でした。違う立場の人達が向き合い、生活を共にする中に、幻のユートピアを見た気がします。真実の愛を歌に託せば、全ての人に届くかもしれないという夢を抱いてしまうような。それでも、私達は歌い続けるしかありません。絶望から希望へと。

■小堺一機
“氷山の一角”。ニュースでは水の上の氷しか見えない。その下の大きな真実。さりげなく聞いていたセリフが見終わった後、水の中から浮かんでくるように心に残る。

■涼風真世(女優)
それぞれの「正義」と異なる「主張」。相反する現実社会の中で、美しいメロディーは救いにはならなかったのか…。心にずっしり響く物語でした。           

■檀れい(女優)
芸術や学ぶことによって人質とテロリストから、平和を愛するただの人間になる。心と心が寄り添うその温かな時間は、人種を飛び越え人間としての大切なものを教えてくれる。宝物のような一本だ。

■中野信子(脳科学者)
極限状態の中に分断される人々を美しい歌声が結んでいく。イデオロギーと芸術のはざまで育まれる愛と人間の絆に揺さぶられる。

■名越康文(精神科医)
英雄的な物語の裏側には、それを創作した人と、それを生きた人がいる。生きた人の声は、歴史の闇に葬られる。映画はその闇に語らせようとする。しかしそれは、真実を暴こうというジャーナリズムとは異なる。もっと危うく矛盾に満ちたものに、映画は惹かれるのだ。

■宮尾俊太郎(Kバレエ カンパニー プリンシパル)
正しい事とは何か。強い想いこそが芸術を生み出し人々を癒すのかもしれない。

■茂木健一郎(脳科学者)
破壊するのも、創造するのも人間。極限の状況だから、真の姿が見える。絆が結ばれる。つかの間とわかっているからこそ、一緒にいる時間を大切にしたい。心に響くのは至上の芸術、そして愛である。

■森公美子(歌手)
テロリストは敵に違いない、その緊迫感の中に温かな人間愛が音楽、歌声によって生まれる。フレミングの歌声を映画の中で聞けた幸せに涙。言語と国を超えた愛と友情に満ちた感動作だ。

■森麻季(オペラ歌手)
泣きました!ドラマのクライマックスに美しいアリアが重なり、その歌詞がオペラ以上にぐっと心に語りかける。衝撃のラストをも浄化するような、美しい歌が印象的!

『ベル・カント とらわれのアリア』
11月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:ポール・ワイツ
原作:アン・パチェット/山本やよい訳「ベル・カント」
出演:ジュリアン・ムーア 渡辺謙 セバスチャン・コッホ クリストファー・ランバート 加瀬亮
配給:キノフィルムズ 木下グループ

【ストーリー】 実業家のホソカワ(渡辺謙)は通訳のゲン(加瀬亮)と共に招かれた、南米某国の副大統領邸でのパーティーを心待ちにしていた。ホソカワの会社の工場誘致を目論む主催者が、彼が愛してやまないソプラノ歌手のロクサーヌ・コス(ジュリアン・ムーア)のサロンコンサートを企画したのだ。現地の名士や各国の大使も集まり、女神のようなロクサーヌの歌声が流れたその時、突然テロリストたちがなだれ込み副大統領邸を占拠する。収監中の同志の解放を求める彼らは、赤十字のメスネル(セバスチャン・コッホ)を介して政府と交渉するが平行線が続く。そんな中、ロクサーヌの歌をきっかけに、貧しく教育など受けられるはずもなかったテロリストたちと、教養に溢れた人質たちの間に、親子や師弟のような交流が生まれ始める。しかし、かりそめの楽園に終わりの時が近づいていた…。

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