赤穂藩君主・浅野内匠頭の仇討のため、浪士となった47人の藩士たちの物語の秘話を、堤真一と岡村隆史のダブル主演で、『殿、利息でござる!』、『忍びの国』の中村義洋監督が映画化する『決算!忠臣蔵』が、11月22日より公開される。このほど、10月27日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにてワールドプレミアが開催され、キャストの堤真一、岡村隆史、濱田岳、横山裕、妻夫木聡、石原さとみ、荒川良々、西村まさ彦、木村祐一、橋本良亮(A.B.C-Z)、寺脇康文、鈴木福、小松利昌、沖田裕樹、中村義洋監督が出席した。
大きな拍手で壇上に迎えられたキャスト陣。マイクを握った岡村は、開口一番「ムービースターをやらせていただきました」と挨拶し、「本当に、最高の作品に、なりました」とスターのように振る舞って会場を笑わせた。
誰も知らない豪華キャストの裏話を披露するという場面で、大石内蔵助を演じた堤は「最終日にみんなで飲みに行った」そうなのだが、その後日に橋本と共演する舞台が控えていたそうで、「橋本くんに、『お前、大丈夫か? 難しい役だぞ?』て聞いたら、『堤さんっ…グスっグスっ』ってずっと泣いてた」ことを暴露。橋本は「すごい不安だったんですよ。堤さんと舞台をやらせてもらうということで緊張が…。堤さんの顔を見たらドバーっと泣いちゃって」と涙の理由を説明すると、飲みの席に同席していた事務所の先輩でもある横山も「僕は橋本が泣いているのを、ただただ謝っていました(笑)」と後輩のフォローに徹していたことを明かした。
内蔵助の幼馴染、勘定方・矢頭長助役の岡村は、共演した同事務所の大御所である西川きよしとの撮影で「師匠は、撮影のテストとか全部ガム食べながらやってました」とまさかの大暴露。同事務所で岡村の先輩でもある木村が「そんなことない! やってるわけないやろ!」と西川をフォローしたが、岡村は「噛んでました。僕言いましたもん、『ガム出してください』って。そしたら『あかんのか!?』って出して、今度はのど飴食べてたから、『出してください』って言ったら、『飲み込みました!』って(笑)」と壇上にいない師匠との微笑ましいエピソードを明かしていた。
紅一点、舞台に上がった石原は「ここにいる、誰とも絡んでいない(笑)」と困り顔。苦し紛れにプライベートで偶然会った堤との飲みのエピソードを明かした後、本作ではナレーションも担当したそうで「最後のセリフは監督がその場でつけたアドリブです」と、まさに裏話を披露していた。
横山は、岡村が「待ち時間のときにずっと立っていた」のが不思議だったそうで、その理由を聞くと、「高倉健さんスタイルです」とキメ顔の岡村。堤が「高倉健さんのときは、周りの誰もが座れなかったけど、全員座ってた」ことを明かすと、岡村は恥ずかしそうに「誰かなんか言ってくれないかなと(笑)。言ってくれないからずっと立ってました」と告白し、会場から笑いが起こっていた。
『決算!忠臣蔵』
11月22日(金) 全国公開
監督・脚本:中村義洋
原作:山本博文『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書)
出演:堤真一 岡村隆史 濱田岳 横山裕 妻夫木聡 荒川良々 石原さとみ 竹内結子 西村まさ彦 寺脇康文 小松利昌 沖田裕樹 上島竜兵 堀部圭亮 山口良一 鈴木福 千葉雄大 滝藤賢一 笹野高史 橋本良亮 木村祐一 板尾創路 村上ショージ 西川きよし 桂文珍 鈴鹿央士 阿部サダヲ
配給:松竹
【ストーリー】 今から約300年前。江戸城・松の廊下。赤穂藩藩主・浅野内匠頭(阿部サダヲ)は、かねてより賄賂まみれだった吉良上野介に斬りかかる。通常であれば喧嘩両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、赤穂藩のお取り潰しと、内匠頭の即日切腹。吉良へはお咎めなし。突然藩主を亡くしたことで、浅野家は断絶、藩士たちは路頭に迷う。筆頭家老・大石内蔵助(堤真一)は、嘆く暇もなく、浅野家復活を願い出て、ひたすら残務整理に励む日々。しかし、御家再興にも当然、お金が必要。内蔵助は、幼馴染の勘定方・矢頭長助(岡村隆史)の力を借りて、亡き内匠頭の妻・瑤泉院(石原さとみ)の化粧料(嫁入りの時の持参金)をかき集める。その金額は、およそ800両(9500万)!しかし、金の使い道がわからない内蔵助は、長助らの助言も聞かず、行き当たりばったりの大盤振る舞い。金はどんどん減っていく。一方、浪人となった藩士たちは、宿敵・吉良への仇討ちを勝手に計画。加えて、江戸の庶民たちまでもが、赤穂浪士たちによる仇討ちを超熱望。やがて、大金をはたいた甲斐もなく、御家再興は幕府の決定であっさり却下。「なんでやねん!」ようやく討ち入りを決意したものの、もはや予算残高は、微々たるものに…。討ち入るのか討ち入らないのか、迷っているうちにも予算はさらに減っていく。前線基地として購入した屋敷も火事で全焼。浪士たちの日々の生活費や食費に家賃、江戸までの旅費、武器の購入等々、お金は出ていくばかりで、プロジェクトは超難航。挙げ句の果てには、やる気満々の浪士たちのリストラも余儀なくされる始末。一方、自分の金を勝手に使われている瑤泉院の怒りもエキサイトして…。果たして彼らは“予算内”で、一大プロジェクト“仇討”を、無事に“決算”することができるのか!?
(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会