宇宙飛行士が、宇宙の彼方で消息を絶った父と彼の謎の“答え”を探すために宇宙へと旅立つ衝撃の“救出”ミッションを、ブラッド・ピット主演で描く映画『アド・アストラ』が9月20日より公開される。このほど、本作が第76回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、現地時間8月29日に開催されたレッドカーペット・セレモニーと記者会見に、キャストのブラッド・ピット、リヴ・タイラー、ルース・ネッガ、ジェームズ・グレイ監督らが出席した。
会場前に敷かれたレッドカーペットの周りには、ブラッド・ピットをカメラに収めようとするマスコミと会場に駆け付けた多くのファンで溢れ返った。黒いタキシードに蝶ネクタイ姿のブラッド・ピットや、黒のロングドレス姿のリヴ・タイラー、そしてルース・ネッガらが登場すると、会場からは地鳴りのような歓声が沸き起こり一斉にフラッシュが焚かれた。ブラッドらは集まったファン一人一人に丁寧にファンサービスをしながら、スクリーニング会場へ。本映画祭が初の公式上映となったプレミア上映には、ブラッドの最新作をいち早く観ようと集まったマスコミで超満員となり、改めて注目度の高い作品であることを物語った。上映後にはスタンディングオベーションも沸き起こるなど、作品の完成度の高さを裏付けた。
同日行われた公式会見では、開始2時間以上も前からマスコミの長蛇の列ができ、入りきれないメディアが出るほど、映画祭史上類をみない大盛況となった。本作で主演・製作を務めたブラッドは、第64回ベネチア国際映画祭(2007年)で自身が主演を務めた『ジェシー・ジェームズの暗殺』でボルピ杯(最優秀男優賞)を受賞するなど、本映画祭とも深いつながりを持っている。ブラッドは「本作はこれまで自分が手がけてきた作品の中でも最もチャレンジングな作品だったと言わざるを得ません。3年前、監督と最初に本作について語った方向性そのままの作品が出来上がり、大変満足のいく出来となりました」と語った。また、ブラッド・ピット演じるロイの恋人役を演じたリヴ・タイラーは「私のキャラクターはロイの記憶や夢の中で登場するの。そしてこの物語はロイと父との関係が多く描かれているわ」とその全貌の一端を明かした。
本映画祭で華々しくお披露目された本作は、『ムーンライト』や『それでも夜は明ける』など、数々のオスカー作品を生み出し続ける製作会社PLAN Bの作品。さらに、監督を務めたジェームズ・グレイも『リトル・オデッサ』で本映画祭の“銀獅子賞”を受賞していることもあり、“金獅子賞”への期待も益々高まっている。
『アド・アストラ』
9月20日(金) 全国公開
監督:ジェームズ・グレイ
製作:ブラッド・ピット
脚本:ジェームズ・グレイ&イーサン・グロス
出演:ブラッド・ピット トミー・リー・ジョーンズ ルース・ネッガ リヴ・タイラー ドナルド・サザーランド
配給:20世紀フォックス映画
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