ゴッホの人物像と作品に個人コレクターの目を通して迫る『ゴッホとヘレーネの森』予告編&ポスタービジュアル

ゴッホの世界最大の個人コレクター、ヘレーネ・クレラー=ミュラー夫人の目を通して、全く新しい視点でゴッホを描いた傑作ドキュメンタリー『ゴッホとヘレーネの森 クレラー・ミュラー美術館の至宝』が、10月25日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

美術史において最も偉大な画家のひとりとされるフィンセント・ファン・ゴッホ。その死後、ほぼ無名だった彼の作品に出会い、個人コレクターとしては最大規模の約300点を収集したのは、ある一人の女性だった。彼女の名前はヘレーネ・クレラー=ミュラー。オランダ有数の資産家であり、4人の子どもの母でもあった彼女は、娘を通わせていた絵画教室で芸術に触れ、絵画コレクションを始める。ゴッホ作品を中心とした、その一大コレクションは、1938年にクレラー=ミュラー美術館として結実した。本作では、ゴッホが修業時代に書いた素描画から死の直前まで変化し続けた作風を、波乱の人生を重ね合わせて解説する。

予告編には、ゴッホに身も心も捧げた大富豪ヘレーネを通して、ゴッホの人物像と作品に迫っていく様子が描かれる。案内役として、ヨーロッパを代表する女優ヴァレリア・ブルーニ・テデスキが、ゴッホゆかりの教会でゴッホとヘレーネふたりの間に芽生えた魂の絆について紹介し、観る者を映画の世界へと誘う。そのほか、クレラー=ミュラー美術館館長や、ヘレーネの伝記作家など、関係者がヘレーネについての証言を話すシーンや、ヘレーネ直筆の手紙を朗読するシーン、ゴッホの絵画が修復され展示の設営準備を行う普段は目にすることのできない美術館の裏側の様子などが映し出される。数々のゴッホの名画とともに、美術史において最も偉大な画家の一人、フィンセント・ファン・ゴッホの人物像と作品に迫った内容がうかがえる。

ポスタービジュアルには、ゴッホの作品「曇り空の下の積み藁」とゴッホの自画像の目元部分が使用され、「世界ではじめて、ゴッホに恋をした―」というコピーと、本編の場面写真が下部にあしらわれている。畑に積まれた藁の塊の黄色と、大胆なタッチの筆遣いがゴッホらしさを感じさせる。

『ゴッホとヘレーネの森』
10月25日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:ジョヴァンニ・ピスカーリオ
脚本:マッテオ・モネータ
音楽:レモ・アンツォヴィーノ
出演:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ
配給:アルバトロス・フィルム

【作品概要】 1890年に自ら命を絶ったゴッホ。生前は作品が評価される機会も少なく、死後は遺族がほとんどの作品を所有していたため、無名の存在に近かった。そんなゴッホの作品と出会い、個人収集家としては最大規模の300点(うち油彩は85点)を収集したのはヘレーネ・クレラー=ミュラー。オランダ有数の資産家であり、4人の子供の母でもあった彼女は、1906年頃から絵画のコレクションを始めた。彼女の興味はゴッホが影響を受けた画家たちにも広がり、一大コレクションは1938年にクレラー=ミュラー美術館として結実した。彼の作品を収集し美術館まで設立したある人物を通して、ゴッホの人物象と作品に迫るアート・ドキュメンタリー。

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