阿部サダヲが浅野内匠頭に!「皆さんを大変な事に巻き込んでしまい…」『決算!忠臣蔵』

赤穂藩君主・浅野内匠頭の仇討のため、浪士となった47人の藩士たちの物語の秘話を、主演に堤真一、共演に岡村隆史を迎え、『殿、利息でござる!』、『忍びの国』の中村義洋監督が映画化する『決算!忠臣蔵』が、11月22日に公開される。このほど、赤穂藩藩主・浅野内匠頭(あさの・たくみのかみ)役で阿部サダヲが出演していることが発表された。

阿部は、大河ドラマ「元禄繚乱」(1999)で幕府側の真田信就役にて出演しているが、忠臣蔵の中心人物や浅野内匠頭を演じるのは初めてで、中村組には『奇跡のリンゴ』『殿、利息でござる!』に続き、3作目の出演となる。浅野は、“濁ったものを清くする”ことがモットーの一本気な性格が故に、賄賂まみれの吉良上野介に江戸城で斬りかかり、即日切腹。その結果、藩はお取り潰しとなり、残された赤穂浪士たちがその仇を討つ為、吉良邸へ討ち入りをすることとなる。いわば、忠臣蔵の物語の全てのきっかけを作った人物である。『舞妓Haaaan!!!』以来、13年ぶりの共演となった堤から「君のせいで皆がこんな大変な目に遭うんやで」と恨み節を言われながらも、変わらず息はピッタリ。この人のためならば命を懸けてもいい、と思わせるような不思議な魅力のある内匠頭を演じている。

阿部は、出演にあたり「中村組に少しでも参加できて嬉しかったです!でもその少しが、皆さんを大変な事に巻き込んでしまうんですよね」とコメント。阿部に絶大な信頼を置く中村監督も、「今回の忠臣蔵での浅野内匠頭は、狂気をはらんだ一途さが必要でした。そうなるとサダヲさんしか思い浮かばなかった」とコメントしており、久々のタッグに期待は高まる。

■阿部サダヲ コメント

中村組に参加させて頂くのは今回で3作目なのですが、何故か毎回「真面目な人」役を頂きます。今回の浅野内匠頭も凄いです。(笑) 中村組に少しでも参加できて嬉しかったです!でもその少しが皆さんを大変な事に巻き込んでしまうんですよね。すみません、切腹してしまったので知りませんが。(笑) 面白いです『中村組忠臣蔵』

■中村義洋監督 コメント

今回の忠臣蔵での浅野内匠頭は、狂気をはらんだ一途さが必要でした。そうなるとサダヲさんしか思い浮かばなかったんですが、大河主演ですし、こちらの撮影は京都ですし、無理かなあと思っていたところ、何とか調整して頂きご出演が叶いました。朝イチ、本気の「この間の遺恨、覚えたるかー!」という、障子紙が震えるほどの怒声を聞いたら、やって頂けて本当に良かったと思うと同時に、これは是が非でも討ち入りしなきゃなと、スタッフ一同、四十七士のような感慨を抱いたものです。

『決算!忠臣蔵』
11月22日 全国公開
監督・脚本:中村義洋
原作:山本博文『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書)
出演:堤真一 岡村隆史 濱田岳 横山裕 妻夫木聡 荒川良々 石原さとみ 竹内結子 西村まさ彦 寺脇康文 上島竜兵 堀部圭亮 山口良一 鈴木福 千葉雄大 滝藤賢一 笹野高史 橋本良亮 木村祐一 板尾創路 村上ショージ 西川きよし 桂文珍 鈴鹿央士 阿部サダヲ
配給:松竹

【ストーリー】 元禄14(1701)年3月14日。事件が起こったのは江戸城・松の廊下。「濁った水を綺麗にする」ことを強く願う清廉潔白な赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、かねてより賄賂まみれだった吉良上野介の態度に据え兼ね、斬りかかる。通常であれば喧嘩両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、浅野家のお取り潰しと、内匠頭の即日切腹。突然藩主を亡くし、お家断絶となり、赤穂藩士たちは路頭に迷う。要は江戸時代の優良企業倒産事件。現代に置き換えると、藩は会社、武士はサラリーマンということ。筆頭家老・大石内蔵助(おおいしくらのすけ/堤真一)は、嘆く暇もなく、勘定方・矢頭長助(やとうちょうすけ/岡村隆史)の力を借り、ひたすらリストラに励む日々。その努力や幕府への取次も虚しく、お家再興の夢は断たれてしまう。それでも一向に討入る様子のない内蔵助。だが、江戸の庶民たちは赤穂浪士たちによる、吉良上野介への仇討を超熱望。いつの時代も物事を動かすのは、なんとなくの時代の空気感。それは現代でも変わらない。ただそこで発覚した大変な事実。なんと、討入りするにも予算が必要。その上限は9500万円(790両)。討入るのか討入らないのか、迷っているうちに予算はどんどん減っていく。しかし世間の空気的に仇討しないと絶対にまずい。どうする大石内蔵助!?予算の都合で、チャンスは一回。果たして彼らは“予算内”で、一大プロジェクト“仇討”を、無事に“決算”することができるのか!?

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会