カンヌ国際映画祭「ある視点部門」グランプリ受賞『ボーダー 二つの世界』予告編

昨年の第71回カンヌ国際映画祭「ある視点部門」でグランプリを受賞した北欧ミステリー『ボーダー 二つの世界』が10月11日より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

イラン系デンマーク人の新鋭アリ・アッバシ監督と、“スウェーデンのスティーヴン・キング”と称され『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者としても知られるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストが自身の原作を共同で脚本化した本作。人並外れた嗅覚を持ちながらも、醜い容貌のせいで孤独と疎外を強いられる女性ティーナ。国境の税関に勤める彼女は、不気味な男ヴォーレとの出会いにより、人生を変えるような事件に巻き込まれていく。

予告編の冒頭では、生まれつきの醜い容姿に悩まされる主人公ティーナを包むセミの音や、彼女に向けられる数々の視線、窓越しの動物とのふれあいなど、誰よりも繊細な感覚を持つ人物であることが伝わるシーンが次々と登場。勤務中に奇妙な旅行者ヴォーレと出会い、「子供の頃から人と違った。醜くて普通じゃない」と誰にも話せなかった胸の内を打ち明けられたことでほころんでいく彼女の表情が印象的だ。しかし、彼と深く関わるようになったことで、ティーナは自身の出生をも揺るがす大きな秘密と向き合うことになる。ティーナの「私は誰?」「私の人生は全て嘘だったの?」という切実な問い、全てを知るヴォーレの「この世界はまやかしだらけだ」という意味深な言葉など、観る者の心を鷲掴みにする衝撃の真実への手がかりとなる場面が散りばめられた、繊細さと骨太さが共存する映像となっている。

監督のアリ・アッバシは、以前より、出版社など周囲からヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストのいくつかの小説の映画化を勧められていたというが、「原作者、脚本家であるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの特別な才能は、現実と幻想の間の架け橋を構築することだ。彼の文章を深く掘り下げた結果、僕は『ボーダー 二つの世界』に辿り着いた。この作品は自分自身のアイデンティティを選ぶことができる人についての映画である」とその魅力を語る。

『ボーダー 二つの世界』
10月11日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町・ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開
監督・脚本:アリ・アッバシ
原作・脚本:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
配給:キノフィルムズ

【ストーリー】 税関職員のティーナは、違法な物を持ち込む人間を嗅ぎ分ける特殊能力を持っていた。ある日、彼女は勤務中に奇妙な旅行者ヴォーレと出会う。ヴォーレを見て本能的に何かを感じたティーナは、後日、彼を自宅に招き、離れを宿泊先として提供する。次第にヴォーレに惹かれていくティーナ。しかし、彼にはティーナの出生にも関わる大きな秘密があった。

©Meta_Spark&Kärnfilm_AB_2018