古谷実、入江悠、瀬々敬久、行定勲、白石和彌ら各界クリエイターより絶賛コメント!『ドッグマン』

『ゴモラ』、『リアリティ』でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞したイタリアの鬼才、マッテオ・ガローネ監督最新作で、主演のマルチェロ・フォンテが第71回カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞した『ドッグマン』が、8月23日より公開される。このほど、各界で活躍するクリエイター陣より本作を絶賛するコメントが寄せられた。

1980年代に実際にイタリアで起こった殺人事件にインスパイアされ制作された本作。イタリアのさびれた海辺の町。娘と犬をこよなく愛する心優しいマルチェロは、「ドッグマン」という犬のトリミングサロンを経営し、気のおけない仲間と楽しい日々を送っているが、暴力的な友人シモーネとの従属的な関係から抜け出せずにいた。ある日、シモーネから持ち掛けられた儲け話を断り切れず引き受けたマルチェロは、その代償として仲間たちの信用とサロンの顧客を失ってしまう。娘とも自由に会えなくなったマルチェロは、平穏だった日常を取り戻すためにある行動に出る。

▼著名人 絶賛コメント

■古谷実(漫画家「ヒミズ」、「ヒメアノ~ル」)
感服しました。素晴らしい作品です。

■入江悠(映画監督)
『ゴモラ』のマッテオ・ガローネ監督がさらに痺れまくる映画を作ってくれた。本作の俳優たちの恐るべき演技は間違いなく世界最高峰だ。世界と社会の汽水域でうごめく男たちの呻きを観よ。必見!

■瀬々敬久(映画監督)
大衝撃作『ゴモラ』から一転、シンプルな筋立てながら鉈で振り下ろされたような力強さ。世界と人間を描き切った神話のような作品。

■行定勲(映画監督)
この映画の主人公の心理がまったく理解できず、予想を裏切られるばかりだったが、その解らなさ加減にとにかく引き込まれ最後の最後まで目を離せなかった。とにかく面白かった!

■白石和彌(映画監督)
パルム・ドッグ賞は伊達じゃない。犬って人間の深淵をこんなにも覗いているのね、恐ろしい。檻に入っているのは犬なのか人間なのか。今年の必見作です!

■橋口亮輔(映画監督)
シンプルで力強いストーリーに圧倒される。張り詰める緊張感と感情の渦に飲み込まれるような体験に時間を忘れた。

■大九明子(映画監督)
あれだけの暴力を目撃し続けても、犬たちの目は優しい。最も野蛮で攻撃的なのは、この映画に戦慄しつつも可笑しがる、どす黒い私自身だったかもしれない。

■阪本順治(映画監督)
さびれた風景や庶民の灯り、あちらこちらに水たまり。情けない男のそばにいつも、犬。その男、マルチェロ・フォンテに、こころすべて奪われる。これは、絶対保証!あぁ、犬たちよ、そばにいてくれて、ありがとう。傑作!

■ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
映像のセンスのよさ、見事な演技、物語の不思議な展開、余韻を残す最後…どの観点から見ても必見の作品です。

■野村雅夫(ラジオDJ・翻訳家)
窮鼠猫を噛むという。その後、鼠と猫はどうなるのか。そして、人間の場合は?そもそも、人と獣を分けるものは何か。ポスト・アポカリプス的西部劇が、ここに幕を開ける。

■岡本太郎(ライター・翻訳家)
何とも気弱なドッグマンが、ささやかな勇気と不屈の愛で不条理の容赦なき脅威に挑む奇妙な悪夢の叙事詩めいた寓話は、リアルでシュールな世界の中で神話的カタルシスをもたらす。

■石川三千花(イラストレーター)
人の心の弱さをまざまざと見せつけられた後のドラマティックな展開に息を呑む。寂れた港町の荒涼感。その町に似つかわしい顔の役者たち。イタリアン・ネオリアリスモの趣もあり、深い余韻を残す。

『ドッグマン』
8月23日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
監督:マッテオ・ガローネ
出演:マルチェロ・フォンテ エドアルド・ペッシェ アリダ・バルダリ・カラブリア アダモ・ディオジーニ
配給:キノフィルムズ 木下グループ

【ストーリー】 イタリアのさびれた海辺の町。娘と犬をこよなく愛する温厚で小心者のマルチェロ(マルチェロ・フォンテ)は、質素ながらも「ドッグマン」という犬のトリミングサロンを経営し、気のおけない仲間との食事やサッカーを楽しむ日々を送っている。だが一方で、その穏やかな生活をおびやかす暴力的な友人シモーネ(エドアルド・ペッシェ)に利用され、従属的な関係から抜け出せずにいた。ある日、シモーネから持ち掛けられた、儲け話を断り切れず片棒を担ぐ羽目になったマルチェロは、その代償として仲間たちの信用とサロンの顧客を失ってしまう。娘とも自由に会えなくなったマルチェロは、元の平穏だった自分の日常を取り戻すためにある行動に出るが…。

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