1988年10月からTVアニメがスタート、1989年3月には劇場版が初公開され、30年以上の長い間、日本中に「愛と勇気」を届けてきたみんなのヒーロー、アンパンマン。その原作者・やなせたかしの生誕100周年作品として、シリーズ第31作となる劇場映画最新作『それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫』が、6月28日より公開される。このほど、6月16日にユナイテッドシネマ豊洲にて完成披露親子試写会が行われ、声優を務める戸田恵子、中尾隆聖、榮倉奈々、ANZEN漫才のみやぞん、あらぽん、そしてテーマ曲を担当したドリーミングの寺田千代が登壇した。
足を怪我しているみやぞんは、アンパンマンに支えられながら冒頭に“初めての”MCとして笑顔で登場。汗をかいてしまうほど緊張していると話すみやぞんの呼びこみで登壇したドリーミングによる「アンパンマンのマーチ」の歌でイベントはスタート。会場は子どもたちの歌声が響き渡り、この映画のテーマでもある「笑顔」であふれた温かい雰囲気でいっぱいになった。
最初に、戸田と中尾は「僕、アンパンマンです!」、「は~ひふ~へほ~!」とそれぞれアンパンマンとばいきんまんのお馴染みのセリフを発し、会場の子どもたちは大熱狂。戸田は続けて「アンパンマンの生みの親のやなせたかし先生の生誕100周年という記念すべき作品で、そして今年で31作目と長く続いている作品でもあり感慨深いです」と挨拶。榮倉は「バニラ姫という役をやらせていただいて、そして3人(戸田、中尾、ドリーミング)の声が聞けて、とても嬉しいです。映画が終わるまで一緒に楽しめたらなと思います」と本日のイベントを楽しみにしていたことを明かした。みやぞんは、「感謝感激雨あられということで、本当に嬉しいです。子供のころの思い出の写真を見ると、全部にアンパンマンがいたりなど、今日を迎えられて光栄です!」と挨拶し、あらぽんは「今、アンパンマンと並んでみて、僕の方がでかいんだって少しショックでした」と笑いを誘った。
今回新たにアンパンマンファミリーに加わった気持ちについて聞かれた榮倉は、「本当に嬉しいです!(今回お声がけいただいた際に)マネージャーさんから『相談なんですけど、アンパ…』と聞き終わる前に『やりたいです!』って言ったくらい本当に嬉しくて。家に2歳の子どもがいるんですけど、ここ一年くらい毎日アンパンマンって言っていて、うちのヒーローはアンパンマンとばいきんまんなんです。嬉しさと緊張と責任感が入り混じってます」とゲスト声優を務めた今の気持ちを率直に口にし、続けて「昔、コキンちゃんが『ママだーいすき』って言う回があってそのセリフを言ってくれた時は涙が出るほど嬉しかったです」とお子さんとのエピソードも明かした。みやぞんも「アンパンマンファミリーに加わっていいんですか?って思うくらい嬉しいですね。よく僕らのことをアンパンマンとやや響きがよく似ているから“あんまん”と呼んでいただけることがあるんです」と話し、あらぽんは「みやぞんとは2歳くらいからの親友なんですけど、昔アンパンマンの劇をやることがあってみやぞんはカレーパンマン、僕はおにぎりまんを演じたんですけど、あの頃の自分におにぎりまんじゃなくて最強ロボだぞ!と伝えたいですね」と二人ともアンパンマンとの縁を感じたというエピソードを語った。
また榮倉は、「親の立場から見てもグッとくる台詞が多く、バニラ姫とコキンちゃんの友情関係は見どころです。映画を見て親子で笑顔になってもらいたいなと思います」と注目ポイントをコメント。あらぽんは「ロボットなので重厚感を出そうと思ったのですが、台本を見るとセリフがなくて“~~”ばっかりで。フリースタイルでやってくださいと言われました(笑)」と衝撃のエピソードを語る一幕も。戸田は「アンパンマンの声優の中には20代の方もいたりするので彼らが生まれる前にアンパンマンをやっていたんですよね。昔と変わったことと言えば台本の字が大きくなりました」と、長年アンパンマンシリーズに携わっている戸田のエピソードに中尾も共感を示した。
アンパンマンの生みの親、やなせたかしの生誕100周年記念作品ということにちなみ、やなせとの思い出について聞かれたドリーミングは「先生との思い出はいっぱいなんですけど、先生と一緒に仕事するようになって2年目の時にやなせ先生から『なによりも明るいあなたたちに出会えて感謝しています』とお手紙をいただいて。それが今も力になっています」と話し、戸田も「東日本大震災以降、先生とは密接に話すことが増えたんですけど、“人生は喜ばせごっこ”という言葉が印象に残っていて、これからも子どもたちが喜んでもらえるように番組をやっていきます」と感動的なエピソードを話した。
最後に、戸田は「今日はありがとうございました。以前榮倉さんはわたしの娘役として共演したことがあって、アンパンマンのゲスト声優をやることになったと聞いたときは驚きました。みやぞんさんは歴代のゲスト声優の中で一番喋ってたと思います!あらぽんさんも短い単語で表現するのはプロでも難しいのにとても頑張っていたと思います。アンパンマンは100年続く作品だと思っています!」と挨拶し、イベントは会場中が終始笑顔に包まれながら終了した。
『それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫』
6月28日(金)より全国ロードショー
声の出演:榮倉奈々 みやぞん(ANZEN漫才) あらぽん(ANZEN漫才)
配給:東京テアトル
【ストーリー】 雪山の中に“アイスクリームでできたお城”が高くそびえる国がある。ここは国の主が“魔法のスプーン”を使ってアイスを生みだし、そのアイスが世界中で愛されている<アイスの国>。その国のお姫様であるバニラ姫(声:榮倉奈々)には、ある重大な“悩み”があった。なんと「アイスの国のお姫様なのに、アイスが作れない」のだ!おかげで国中のアイスはすっかり無くなり、寒々しく寂しい場所…。毎日練習しているのに、全然アイスが作れないバニラ姫は、執事のジェラート大臣(声:みやぞん/ANZEN漫才)ともケンカばかりでついにお城を飛び出してしまう!その途中でアンパンマンとコキンちゃんに出会ったバニラ姫は、「なぜ自分はアイスを作れないのか?」「何が自分に足りないのか?」をアンパンマン、そしてそのなかまたちと過ごす中で少しずつ学んでいく。一方、バニラ姫のいなくなった<アイスの国>では、ばいきんまんが大暴れ!果たして、アンパンマンたちは<アイスの国>をばいきんまんから守ることができるのか!?そして、バニラ姫は“大切なこと”に気づき、アイスを作ることができるようになるのか!?大冒険が今始まる!!
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