定年後にサーフィンを始めた中年男の第二の人生を大杉連主演で描き、多くの中年サーファーを生み出すという社会現象を巻き起こした『ライフ・オン・ザ・ロングボード』。その続編となる、吉沢悠主演、馬場ふみか共演で贈る『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』が、5月31日より公開される。このほど、5月25日に本作のロケ地となった種子島・西之表市民会館ホールにて特別先行上映会が行われ、吉沢悠、喜多一郎監督が登壇した。
まず、ロケ地を代表して、西之表市の八板俊輔市長が登壇し、「本当にいい映画ができて、良かったと思います。種子島は本当に綺麗ですよね。自慢できると思います」と挨拶。次に、『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2実行委員会』委員長の荒木政臣が登壇し、「みなさんが住む種子島が、ありのまま映っていたのではないかと思います。この映画は、劇場公開後、日本国内だけでなく、日本航空の国際線の機内上映でも全世界に向けて発信をされます」と発表し、大きな拍手の中、主演の吉沢悠と喜多監督が登壇した。
吉沢は「この日を迎えることができて、すごく感動しています。いつか来たいと思っていたこの場所でこういう映画が撮れてラッキーでした」、喜多監督は「込み上げるものがあります」と感極まった様子。
この映画が制作された経緯を聞かれた監督は、「2005年に大杉漣と小栗旬に出ていただいた前作『ライフ・オン・ザ・ロングボード』もこの会場で上映をスタートさせていただいて、お蔭様でヒットしてくれまして、いまだにあの映画を見て種子島に来ましたという人が結構いらっしゃいます。いつか種子島に恩返ししたいなと思っていたところ、荒木委員長や市長からまた映画を作らないかとご相談をいただいたのがきっかけです」と説明した。
吉沢は、「サーフィンの合宿などをしたんですけれど、前作と違うのは、(技術が発達して)今回はドローンが使えるということで、(サーフィンの技術が)3Dで見られるわけで、そのプレッシャーは大きかったです」と述懐。サーファーらしい筋肉をつけるために、「ひたすら筋肉の自重トレーニングをしたら、気付いたら背中が大きくなっていました」と話した。
また、泉谷しげるにサーフィンを教えるシーンについて、吉沢は、「泉谷さんは今回の映画が実際に初めてのサーフィンだと、海に一緒に入ってから聞いてびっくりしました。海の中にスタッフさんがいたら映ってしまうので、僕が波のタイミングを見計らって、実際に押していました。何回も波待ちをしていたら、『吉沢、サーフィンって楽しいな』と言われて。サーフィンを好きな僕からすると、初めてサーフィンをやった人から『楽しいな』という言葉を聞けてすごく感動しました」と、劇中の主人公さながらの撮影のエピソードを語った。
本作の主題歌「UMI」を担当したアーティストのTEEは、店長役で出演もしている。吉沢は、「TEEさんは、今回の撮影のために種子島に来た際に、『俺もサーフィンやらせてください』とおっしゃって、実際に種子島でサーフィンをやって、その時に感じたことを曲にしたいっておっしゃったんです」と裏話を披露した。
最後に吉沢は、「大杉漣さんを始め、喜多組が前作を作ってくださって、今回の『2nd Wave』に繋がったんだなと感謝しています」と話し、監督は「今日は記念すべき第1回目の上映です。今日がスタートで、これから全世界に向けて発信することになりますので、感想をぜひ広げてください」と話し、舞台挨拶は終了した。
『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』
5月31日(金)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー
監督・脚本:喜多一郎
脚本:金杉弘子
主題歌・出演:TEE「UMI」
出演:吉沢悠 馬場ふみか 香里奈 立石ケン 森高愛 大方斐紗子 泉谷しげる 松原奈佑 南美沙 角田信朗 勝野洋 榎木孝明 竹中直人
配給:NexTone
【ストーリー】 サーフィンの才能に恵まれながら、挑戦することから逃げ出して、その日暮らしの日々を送る光太郎(吉沢悠)。バイトは続かず、アパートからも追い出され…。ついに人生は行き詰まり、かつてのサーフィンの師にして恩人・工藤(勝野洋)を頼ろうと種子島に向かった彼は、工藤がすでに亡くなっていたことを知る。亡き父の期待を裏切った光太郎を追い返そうとする工藤の娘・美夏(馬場ふみか)。一方で、光太郎からサーフィンを教わり始める一人暮らしの老人たち…。美しい海が広がるこの島で、サーフィンを通して人と繋がり、自身を見つめなおしていく光太郎。人々の優しさに支えられ、彼の人生が、そして一度は諦めた夢が、再び動き出そうとしていた…。
©2019『Life on the Longboard 2ndWave』製作委員会