『野火』や『斬、』を手掛けた塚本晋也が監督を務め、田口トモロヲが主演する伝説のカルトムービー『鉄男』（1989）の公開30周年記念上映イベントが、5月11日より立川シネマシティにて開催されることが決定した。

1989年にローマファンタスティック映画祭にてグランプリ受賞し、金属に侵食されていく男の爆裂劇をメタリックな美術、音響、機関銃のようなリズムのコマ撮りで、パワフルに映像化した『鉄男』。その後、たちまち世界中に広がり、マーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノ、ダーレン・アロノフスキーなどの熱狂的なファンを作り出した。第1作の誕生から今年で30年を迎え、伝説のカルトエンタテイメントムービーが、立川シネマシティの極上音響上映でスクリーンに蘇る。

本イベントでは、シリーズ3作、『鉄男』、『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』（1992）、『鉄男 THE BULLET MAN』（2009）を1週間ずつ、今回の上映のためにあらたに調整した音響で上映。また、各上映の初日には、各作品の主演者が登壇し、5月11日の『鉄男』の初日、5月18日の『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』の初日には、本シリーズで映画界に飛び出し、今や日本映画には欠かせない名優として活躍の場を広げている田口トモロヲ、そして『鉄男』で監督・出演デビューし、『シン・ゴジラ』や『沈黙-サイレンス-』などにも出演した塚本晋也がトークイベントに登場する。さらに、5月25日の『鉄男 THE BULLET MAN』の初日には、エリック・ボシック、桃生亜希子、中村優子、塚本晋也と豪華な顔ぶれが結集。各回の司会には、最も『鉄男』に造詣の深い人々が登壇する。

本シリーズでは、一昨年逝去した石川忠が音楽を担当。『鉄男 THE BULLET MAN』のエンディングは、ナイン・インチ・ネイルズバージョンと石川忠バージョンがあるが、今回は石川忠バージョンで上映する。併せて、『鉄男』30周年を記念し、4種類のTシャツが劇場とウェブサイト「SUZURI」にて発売されることが決定した。

■塚本晋也監督 コメント
平成の幕開けとともに誕生した『鉄男』。節目の年に30年を迎えました。映像と音響でライブハウスにいるような感覚で体感してもらいたいと願って作った映画です。今回の立川シネマシティでの極上音響上映は、『鉄男』にとっての大きなひとつの達成になると思っています。30年を記念して、そして未来にも広がっていくよう最高の環境で観ていただけるよう企画しました。この機会に、『鉄男』を直に感じていただければ、と思います。

■映画『鉄男』30周年記念上映イベント 詳細
上映日程：
『鉄男』 5月11日（土）～17日（金）
『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』 5月18日（土）～24日（金）
『鉄男 THE BULLET MAN』 5月25日（土）～31日（金）
場所：立川シネマシティ　Cスタジオ
トークショー ゲスト：
5月11日（土） 田口トモロヲ、塚本晋也、三留まゆみ（司会）
5月18日（土） 田口トモロヲ、塚本晋也、塩田時敏（司会）
5月25日（土） エリック・ボシック、桃生亜希子、中村優子、塚本晋也、森直人（司会）
※ゲストトークショーは18時スタート。トークショー後上映。詳細：立川シネマシティHP

上映作品
■『鉄男』
監督・脚本・撮影・特殊効果・美術・照明・編集：塚本晋也
音楽：石川忠
出演：田口トモロヲ　藤原京　叶岡伸　塚本晋也　六平直政　石橋蓮司
【作品概要】　1989年、ローマファンタスティック映画祭グランプリ。金属に侵食されていく男の爆裂劇をメタリックな美術、音響、機関銃のようなリズムのコマ撮りで、パワフルに映像化！マーティン・スコセッシ、クエンティン・タランティーノ、ダーレン・アロノフスキーなど世界中に熱狂的なファンを作り出す。
© SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

■『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』
監督・脚本・撮影・美術・照明・編集：塚本晋也
音楽：石川忠
出演：田口トモロヲ　叶岡伸　塚本晋也　金守珍
【作品概要】　『鉄男』のSFアクション版。1年をかけて圧倒的な美術を作り撮影。完成後も1年をかけて世界中の映画祭を回り、その後の日本映画海外進出の先駆けとなる。ポルト国際映画祭、ブリュッセル国際映画祭、タオルミナ国際映画祭、シッチェス国際映画祭、モントリオール・ファンタスティック国際映画祭、高崎映画祭、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭などで多数受賞。
© 1993 TOSHIBA-EMI, KAIJYU THEATER

■『鉄男 THE BULLET MAN』
監督・撮影・美術・造形・編集：塚本晋也
音楽：石川忠
出演：エリック・ボシック　桃生亜希子　中村優子　ステファン・サラザン　塚本晋也
【作品概要】　『鉄男』から20年、“鉄男アメリカ”としてクエンティン・タランティーノも製作に名乗りを上げた幻のプロジェクト。『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』同様、過去2作の続編でもリメイクでもない。大都市・東京を舞台に、男の体が鋼鉄と化すモチーフを継承しながらも、主役にアメリカ人俳優を据え、全篇英語の作品として製作された。エンディングテーマは、ナイン・インチ・ネイルズバージョンと石川忠バージョンがある。今回は一昨年逝去した石川忠バージョンを上映。
©TETSUO THE BULLET MAN GROUP 2009