世紀のベストセラー作家アガサ・クリスティーが1949年に発表したミステリー小説「ねじれた家」を、グレン・クローズ主演で映画化した『アガサ・クリスティー ねじれた家』が、4月19日より公開される。このほど、各界著名人より本作を絶賛するコメントが寄せられた。
1920年のデビューから100年で20億冊もの売り上げを記録する世紀のベストセラー作家アガサ・クリスティー。彼女自身が“最高傑作”だと誇るミステリー小説を、70年の時を経て初映画化した本作は、巨万の富を築いた大富豪が毒殺され、容疑をかけられた“心のねじれた”家族が巻き起こす、気品と謎に包まれた完全無欠の殺人ミステリー。
キャストには、アメリカとイギリスの実力派が集結。ゴージャスでスキャンダラスな一族の女たちを演じるのは、『天才作家の妻 -40年目の真実-』で第76回ゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞した稀代の名女優グレン・クローズ、『X-ファイル』の知的な捜査官スカリー役で一躍有名になったジリアン・アンダーソン、『マッドメン』で多くの男性を魅了したクリスティーナ・ヘンドリックス。そして事件の真相を追う私立探偵役に『天才作家の妻 -40年目の真実-』でクローズと2度目の共演を果たすマックス・アイアンズ、捜査を仕切る主任警部役に名優テレンス・スタンプが扮する。
著名人 コメント
■赤川次郎(作家/「三毛猫ホームズ」シリーズほか)
ここには、ポアロやミス・マープルとは違うもう一人のクリスティーがいる。莫大な遺産をめぐって争う一族の、それぞれの「ひねくれ方」が見ものだ。
■山村紅葉(女優)
衝撃のラスト!!まさかの犯人!!2時間サスペンスに500本以上出演している私が謎解き失敗とは!和製クリスティーといわれた母(山村美紗)は天国で「さすがクリスティー!」と快哉を叫んでいるでしょう。
■堤幸彦(映画監督/「TRICK」「SPEC」シリーズほか)
この『家』の超贅沢な光とおぞましすぎる闇に翻弄されて呼吸を忘れ、クライマックスに鼓動を忘れた!これぞ至福の映画体験!
■有栖川有栖(作家)
アガサ・クリスティーの世界にどっぷりひたって楽しんだ。これなら〈ミステリーの女王〉たる原作者も天国でご満悦なさるだろう。
■下重暁子(作家)
家族ほど知っている積りでお互い知らないものはない。家が個人を崩壊させる。それがクリスティーからの現代の家族への警告である。
■小島秀夫(ゲームクリエイター)
フランス流ノワールが、英国調クリスティーの遺産を相続し、化学反応を熾した。そして全く異質のクリスティー映像化作品が産まれた。シックな衣装とゴシックな美術で醸し出されるダークなトーン、豪華な俳優陣によるゴシップな殺意が、甘美な毒を観客に吐きかける。本作は奇跡的に“ねじれて”進化した次世代のクリスティー映画だ。
■綾辻行人(作家)
時代を1950年代後半に変更した脚色が、とても効いています。原作は映画を観たあとで読むほうが良いかな。もちろん既読でも楽しめます。随所でうっとりしてしまいます。
■辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
大豪邸で発生した、どこか優雅な毒殺。不貞や憎しみ、殺意さえも、暇なセレブファミリーにとっては娯楽の一種なのかもしれません。イケメンな探偵が調査に来てくれるなら殺人事件も悪くないかも……とセレブのドライな価値観に影響されそうです。
■假屋崎省吾(華道家)
アガサ・クリスティーの隠された傑作が今、ここに誕生!すべて本物が勢揃い!奇想天外な謎解きが、我々を陶酔の世界に導く!
■吉谷桂子(ガーデンデザイナー)
リアルなおしゃれ感漂う舞台は英国ミッドセンチュリー!個性や世代を表すインテリアや衣裳、グレン・クローズ演じるエレガントなレディ・ガーデナーぶりは必見!!
■香山リカ(精神科医)
この映画の主人公は誰かひとりではなくて、家族の愛と憎しみそのものだ。見終わったとき、遠い国の富豪一家が自分の心に住み着いているのを感じた。
■青野賢一(ビームス創造研究所クリエイティブディレクター/文筆家)
探偵チャールズのレディメイドと思しき安っぽいスーツ。あるいはミッドセンチュリーのモダンなインテリアやロックンロール。そうした「新しいもの」と英国的エスタブリッシュメントとのコントラストが、このダークな物語を最後までドライブさせ、驚きの結末へと導く。
■内田春菊(漫画家・作家)
お金あったって人は幸せにはなれないねえ、と貧乏人のひがみを癒すのに格好の素材。美男美女、建築、風景、調度品等眼福がいっぱいです!
■北村道子(スタイリスト)
新しいアガサ・クリスティーの映画かもしれない。イギリス人とアメリカ人のキャスティングが絶妙に素晴らしい。
『アガサ・クリスティー ねじれた家』
4月19日(金)より、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他全国公開
監督:ジル・パケ=ブレネール
原作:アガサ・クリスティー著/田村隆一訳「ねじれた家」(ハヤカワ文庫刊)
脚本:ジュリアン・フェロウズ ジル・パケ=ブレネール ティム・ローズ・プライス
出演:グレン・クローズ テレンス・スタンプ マックス・アイアンズ ステファニー・マティーニ ジリアン・アンダーソン クリスティーナ・ヘンドリックス
配給:KADOKAWA
【ストーリー】 無一文から巨万の富を築き上げた大富豪レオニデスが毒殺された。私立探偵のチャールズ(マックス・アイアンズ)は、レオニデスの孫娘で元恋人のソフィア(ステファニー・マティーニ)から捜査を依頼される。広大な屋敷に到着すると、3世代にわたる一族が勢ぞろいし、巨額の遺産を巡って、疑惑と嫉妬、敵意と憎しみをぶつけ合っていた。愛人のいる若い後妻ブレンダ(クリスティーナ・ヘンドリックス)、映画製作の資金が欲しい長男夫妻、父から受け継いだ会社が倒産寸前の次男とその妻、亡き前妻の姉であり一族を取り仕切る大伯母イーディス(グレン・クローズ)。まもなくチャールズは、ソフィアを含め一族全員に殺害の動機があったことに気付く。真相に近づいたと思われたその時、第二の殺人が起きる。
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