ロケ地「サッドヒル」の復元を追ったドキュメンタリー映画『サッドヒルを掘り返せ』監督ビデオコメント入り予告編

2017年東京国際映画祭で話題となった、マカロニ・ウエスタンの名作『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(1966)のロケ地「サッドヒル」を復元しようとする一大プロジェクトを記録したドキュメンタリー映画『サッドヒルを掘り返せ』が3月8日より公開される。このほど、日本のファンへ向けたギレルモ・デ・オリベイラ監督によるビデオコメント入り予告編がお披露目となった。

マカロニ・ウエスタンの名作『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』における伝説的シーンのロケ地「サッドヒル」。本作は、およそ49年もの間、人知れず眠り続けていたロケ現場「サッドヒル」を復元しようとする映画ファンの熱い思いがヨーロッパ中に知れ渡り、各地からスコップやクワを手にしたファンたちがスペインの荒れ地で起こした奇跡のプロジェクトの記録と、製作関係者らが撮影当時を振り返りエピソードを語るという、映画ファン必見のドキュメンタリー。クリント・イーストウッド、エンニオ・モリコーネをはじめ、クリストファー・フレイリング(映画歴史家)、ジョー・ダンテ(映画監督)、米ヘビーメタルバンド「メタリカ」のボーカリスト・ギタリストであるジェイムズ・ヘットフィールドら、名だたる著名人たちの貴重なインタビューが交わる。

公開された予告編では、無類の映画好きで知られるギレルモ・デ・オリベイラ監督が、ハリソン・フォード主演『逃亡者』(1993)などの日本版ポスターがずらりと並ぶ自身のオフィスで、「マカロニポスター大全」(洋泉社刊)を手にカメラの前に登場。まず初めに、2017年の東京国際映画祭でプレミア上映されたことに触れ、「想像以上に素晴らしい反響を呼びました!」と、その時の興奮を口にする。そして、『続・夕陽のガンマン』を観ていなくても予備知識なしで本作を楽しめると明かす。「映画や音楽やアートが好きなら共感できる」と語る監督自身も、好きな映画のロケ地を巡ってきた“映画オタク”のひとり。今までに『テルマ&ルイーズ』(1991)、『ヒート』(1995)、『ロッキー』(1976)など、『続・夕陽のガンマン』以外にも様々な映画のロケ地を巡ってきた。日本でも映画やアニメのロケ地巡りは“聖地巡礼”とも呼ばれ、にわかに盛り上がりを見せている昨今、この映画はそんな風に「何かを本気で愛する人たちへ贈る映画です」と、日本のファンへアピールしてコメントを締めくくった。

『サッドヒルを掘り返せ』
3月8日(金)より、シネマカリテほか全国順次ロードショー
監督・製作・脚本・撮影・編集:ギレルモ・デ・オリベイラ
出演:エンニオ・モリコーネ クリント・イーストウッド クリストファー・フレイリング アレックス・デ・ラ・イグレシア ジェイムズ・ヘットフィールド ジョー・ダンテ エウヘニオ・アラビソ セルジオ・サルヴァティ
配給:ハーク、STAR CHANNEL MOVIES

【作品概要】 2015年10月、『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(セルジオ・レオーネ監督、1966年製作)のファンたちが、ブルゴス(スペイン)で撮影された映画のラストシーンのロケ地を訪れた。この有志たちは、草や土に埋もれたまま49年もの間眠っていたサッドヒル墓地を掘り返し、再び命を吹き込もうとする。この一大プロジェクトのニュースは瞬く間に世界に広まり、毎週末、ヨーロッパ中から沢山の人々がこの復元作業に一役買うために集まってきた。スクリーンの中へ憧れを抱き続ける映画ファンの夢とパッションのみならず、性別や世代、人種をも超え、アートや音楽、文化がどのように人々に影響を与えるかについて探求した、心に響く傑作。

© Zapruder Pictures 2017