手嶌葵が歌うテーマソング「こころをこめて」入り予告編 水谷豊 監督・脚本・出演『轢き逃げ -最高の最悪な日-』

水谷豊が『TAP -THE LAST SHOW-』(2017)に続きメガホンをとり、脚本と出演を兼ねる監督2作目となる最新作『轢き逃げ -最高の最悪な日-』が、5月10日より公開される。このほど、本作のテーマソングが、手嶌葵の楽曲「こころをこめて」に決定し、併せて、予告編がお披露目となった。

本作は、とある地方都市で起こった“轢き逃げ”事件を発端に、運命に巻き込まれ翻弄される7人の人物の心の軌跡を描く。脚本も務めた水谷は、「人間の奥底には自分でも分からない感情が潜んでいる」ということに着目し発想を膨らませ、物語を執筆した。

テーマソングの決定にあたり、自ら初めて脚本を務めた水谷監督が、執筆段階で構想を抱いていたのは、観た人が映画館を出るときに前向きな気持ちになってほしい、そのためには優しく包むような女性の声で最後を締めてほしい、ということ。その思いを受けた制作陣から名前が挙がったのが、映画『ゲド戦記』の挿入歌「テルーの唄」でデビュー、その後も数々の主題歌やCMソングを通し、その唯一無二の歌声で多くの人を魅了してきた手嶌葵。透き通る声を持つ女性という監督のイメージとも合致し即決となり、すぐにオファーをし、水谷監督と手嶌葵の初タッグが実現した。

監督を含めた制作陣の話し合いにより、あがってきたデモ音源の中から決定した楽曲に歌詞がつけられ、レコーディングで手嶌が命を吹き込むことで、水谷監督が作品を通して描きたいと話す“人間の心の奥底”に寄り添う、テーマソング「こころをこめて」(楽曲リリースは未定)が誕生した。本楽曲は、轢き逃げ事件を起こした主人公・秀一(中山麻聖)の親友で、自身も助手席にいた輝(石田法嗣)が、学生時代聞き続けた思い出の曲という設定。劇中では、事故を起こしたあと、秀一の部屋で二人が聴く歌として使用され、そしてエンディングでも物語の余韻とともに映画を締めくくる。

■手嶌葵 コメント
水谷さんの作品は多く拝見しているので、お話を頂いた時には非常に嬉しく思いました。人間、友情、愛情について、そしてその時々で、自分の正義感がどう動くのか、観ている中でも、観終ったあとでもいろいろなことが浮かぶ映画でした。その中の凄く印象的なシーンでテーマソングを使って頂いて、嬉しいですし、とても幸せな思い出の中で、佇んでいるような、漂っているような素敵な詞の内容やメロディなので、映画を観て下さっている方に少しでも寄り添えるようにシンプルに歌うことを心がけたつもりです。水谷監督とは初号試写の時に初めてお会いしましたが、とてもやわらかな雰囲気をお持ちで、素敵な監督さんとご一緒できたのだと、とてもありがたく思いました。様々な方に楽しんで頂ける作品だと思います。いろいろなことを考えながら、感じながら、ご覧いただけると嬉しいです。

■水谷豊監督 コメント
テーマソングには女性の声がいいと決めていて、プロデューサーに希望を出したところ、一番最初に候補としてあがってきたのが手嶌葵さんでした。彼女の透き通る歌声を聞いて迷うことなく、この声だ、と感じました。楽曲作りに関しては、特にストーリーに寄せてもらう必要は無く、1点だけ、どこか母性が現れる優しさが欲しい、とお願いをしました。轢き逃げ事件をきっかけとする物語ではあるものの、最後は未来に向かって前を向いていきたい、そう思っていましたが、この素晴らしい歌声と楽曲が、すべてが終わった後、映画の締めくくりとして流れることで、その思いを叶えてくれました。

『轢き逃げ -最高の最悪な日-』
5月10日(金) 全国ロードショー
監督・脚本:水谷豊
音楽:佐藤準
テーマソング:手嶌葵「こころをこめて」(ビクターエンタテインメント)
出演:中山麻聖 石田法嗣 小林涼子 毎熊克哉 水谷豊 檀ふみ 岸部一徳
配給:東映

【ストーリー】 ある地方都市で起きた交通事故。一人の女性が命を落とし、轢き逃げ事件へと変わる。車を運転していた青年・宗方秀一(中山麻聖)、助手席に乗っていた親友・森田輝(石田法嗣)。二人は秀一の結婚式の打ち合わせに急いでいた。婚約者は大手ゼネコン副社長の娘・白河早苗(小林涼子)。悲しみにくれる被害者の両親、時山光央(水谷豊)と千鶴子(檀ふみ)。その事件を担当するベテラン刑事・柳公三郎(岸部一徳)と新米刑事・前田俊(毎熊克哉)。平穏な日常から否応なく事件に巻き込まれ、それぞれの人生が複雑に絡み合い、抱える心情が浮き彫りになっていく。彼らの心の奥底に何があったのか?何が生まれたのか?その悲劇の先に、彼らは何を見つけられるのか?

Ⓒ2019映画「轢き逃げ」製作委員会