AKIRA、小島藤子が北原白秋誕生の地・福岡県柳川市を訪問!『この道』映画公開記念イベント レポート

天才詩人・北原白秋の波乱に満ちた半生を、秀才音楽家・山田耕筰との友情とともに描き出した、大森南朋、AKIRAのダブル主演で贈る映画『この道』が公開中。このほど、北原白秋が生まれ育った街・福岡県柳川市を、山田耕筰を演じたAKIRAと新聞記者役の小島藤子が訪れた。この日1月25日はちょうど白秋誕生祭が開催されており、街全体が盛り上がる中、白秋生家訪問や川下り、柳川市長らと対談、上映会舞台挨拶を行った。

AKIRAと小島は、まずは北原白秋の著書や遺品、貴重な文化財が展示される、北原白秋生家・記念館を訪れた。記念館館長の解説を聞きながら、白秋と耕筰ゆかりの展示物などを熱心に見学した。また、札幌時計台をスタートし柳川市まで、ゆかりの地をラッピングトラックが走り、映画と柳川市のPRを行った「この道は夢の道キャラバン」にて、各地より募ったメッセージ「夢の書」の贈呈式が行われた。贈呈式では、キャラバンのナビゲーターを務める柳川出身のタレント・黒滝サクから、AKIRAと小島に「夢の書」が入った「この道は夢の入口ポスト」が渡され、ポストに二人のサインが入れられた。このポストは白秋記念館に展示される。

その後、水郷・柳川の代名詞とも言える、どんこ舟で巡る風情ある川下りへ。柳川の人々の大歓声の中、船頭が吹く笛の音の「この道」とともにゆっくりと川を下った。AKIRA、小島ともに柳川風情を楽しんだ様子だった。

川下りの後は、柳川藩立花家14代当主の書斎だった部屋、「御花」の「鈴の間」にて、金子健次・柳川市長、藤田浩展・西鉄上席執行役員と対談を行った。柳川市長はAKIRAたちの今回の訪問を「大変な賑わいで、大いに柳川を発信できてAKIRAさまさまです」と喜び、AKIRAは「舟に乗っている時、柳川が古里の方が羨ましいと思いました。白秋さんが歌を作るほどに、とても素敵なところで、記憶に残るところだと感じました」。小島は「今日来たばかりでまだ少ししか居ないけれど、懐かしい感じがします」とそれぞれ柳川の印象を語った。対談の後は、柳川伝統のつるし雛・さげもんの鞠が、AKIRAと小島にそれぞれ贈呈された。

そしてその後は、柳川総合保健福祉センター「水の郷」で舞台挨拶付特別上映会が行われた。売り出しと同時に即完売したプレミアムチケットだけに、会場は熱気に包まれ、AKIRA、小島が登壇すると大きな歓声が上がった。AKIRAは「この柳川の景色の中で歌が生まれたんだなとしみじみと感じました」、小島は「さっき舟の乗っていた時にAKIRAさんコールがすごくて。私までEXILEの気分を味わえました。温かく迎えていただき嬉しいです」と語った。ここで白秋を演じた大森南朋より、二人と会場の観客へビデオメッセージが。「無邪気に可愛らしく自分が思う白秋さんを演じました。実在した方でご家族もご覧になるかと思うので、失礼にならないようにと、あまり悪ふざけがすぎないようにと気を付けましたね(笑)。演じる前に柳川を訪れて、景色を見たり白秋さんの生い立ちを感じたりしました。そのことが少しでもこの映画に役立てばと思いました」。このメッセージを見て、AKIRAは「先ほど北原白秋記念館に行きましたが、白秋さんの写真が大森さんにしか見えなかったですね(笑)。愛嬌のある雰囲気がぴったりだなと思いました」。小島は「大森さんは私よりずっとお兄さんなのですが、茶目っ気があって本当に素敵だなと思いました」とコメント。また劇中でAKIRAが60代の耕筰を演じるにあたっての特殊メイクについては「ハリウッド級の特殊メイクでしたので、表情を出す芝居のシーンは難しかったのですが、素晴らしいメイクをしていただき、自分が60代になったらあんな感じなのかなと思いました(笑)。あと体の動きや声のトーンなど少しずつ衰えた感じに作り上げました。EXILEのライブと並行して撮影が行われたのですが、すごくアグレッシブなダンスをやっているので動作にキレが出てしまって。そこを押えながら演じるのが大変でしたが、なんとかおじいちゃん役を全うしました(笑)」。そんな60代の耕筰としてのAKIRAと共演した感想を小島は「いつものイメージのAKIRAさんじゃなかったですね。たたずまいとか細かくお芝居されていて、本当にご年配の方に見えたので、すごくやりやすかったです」と語った。

最後にマスコミのフォトセッションの後、今回は特別な日ということで、観客の撮影もOKに。大盛り上がりの撮影タイムのあと、小島から「温かくアットホームな雰囲気で、人も含め本当に素敵な場所なんだなと、今日来ることができて良かったです」。AKIRAからは「最近日本映画は若い方向けのものが多く、幅広い世代の方が楽しめるものが少ないと思っていましたが、そんな中で『この道』はご年配の方や幅広い世代の方々が劇場に来て下さり本当にありがたいです。童謡100周年ということもありますし、今後も童謡と共に『この道』を語り継いでいただけたら嬉しいです」と締めの挨拶がされ、盛大な拍手の中、白秋生誕の地・柳川での熱い舞台挨拶は幕を閉じた。

『この道』
1月11日(金) 全国公開
監督:佐々部清
脚本:坂口理子
出演:大森南朋 AKIRA 貫地谷しほり 松本若菜 柳沢慎吾 羽田美智子 松重豊 由紀さおり 安田祥子
配給:HIGH BROW CINEMA

【ストーリー】 九州柳川から文学を志し上京した北原白秋。彼は隣家の美人妻・俊子に気もそぞろで、逢瀬を俊子の夫に見つかり姦通罪で入獄となる。白秋の才能を眠らすまいと与謝野夫妻が奔走し釈放されるが、恩も顧みずのうのうと俊子と結婚する白秋。その刹那、俊子は家出し、白秋は入水自殺を図るが蟹に足を噛まれ断念する…。そんなおバカな白秋と洋行帰りの音楽家・山田耕筰に鈴木三重吉は童謡創作の白羽の矢を立てる。才能がぶつかり反目する二人だが、関東大震災の惨状を前に打ちひしがれた子供たちを元気づけるため、手を取り合い数々の童謡を世に出す。しかし、戦争の暗雲が垂れ込める中、子供たちを戦場に送り出す軍歌を創るよう命ぜられた二人は苦悩の淵に立たされる。

©LDH JAPAN