⼭⽥耕筰のご令嬢からのメッセージにAKIRA感動!『この道』⼤ヒット御礼舞台挨拶レポート

天才詩人・北原白秋の波乱に満ちた半生を、秀才音楽家・山田耕筰との友情とともに描き出した、大森南朋、AKIRAのダブル主演で贈る映画『この道』が公開中。このほど、本作のヒットを記念して1⽉20日にTOHOシネマズ ⽇⽐⾕にて⼤ヒット御礼舞台挨拶が行われ、⼭⽥耕筰を演じたAKIRAと、北原⽩秋の最初の妻を演じた松本若菜が登壇した。

上映後、観客の感動も冷めやらぬ中、盛⼤な拍⼿で迎えられた⼭⽥耕筰役のAKIRAと松下俊⼦役の松本若菜。「こんにちは。⼭⽥耕筰を演じましたAKIRAです。今⽇はよろしくお願いいたします」とAKIRA、「みなさんこんにちは。松本若菜です。今⽇は皆さんといろんなお話できたらと思います。よろしくお願いいたします」と松本が挨拶。11⽇より全国公開している本作について「ブログやSNSで周りの⼈からもコメントいただいています。幅広い年齢層の⽅に届いていて、感動してくれて、童謡を知っていろんな⽇本の良さを発⾒してくださっているようで、⾊んな反響があって嬉しいです。舞台挨拶の現場でも気づくと周りのスタッフさんが『この道』を⼝ずさんでくれたりしているのも嬉しいですね」とAKIRA、「私も観てくださった⽅からSNS等でメッセージいただくんですが、家族で観に⾏ったという⽅がたくさんいらっしゃって嬉しかったです。幅広い年齢に愛される作品なんだなと思いました。若い⽅にも⽇本の良さを感じて頂けて良かったです」と松本がまわりでの映画の反響を明かした。

北原⽩秋を演じた⼤森との共演について聞かれると、「やっぱり⼤森さんは独特な空気感のある素敵な⽅で、僕も現場ですんなり⼭⽥耕筰を演じることができました。バディものだったので、撮影後もプラベートでも親交を深めていただいて良い出会いだったなと思いました。気さくな⽅で楽屋でも⼤森さんがいらっしゃるとホッとしました」とAKIRA。さらに松本も「そうですよね、親しげに話してくれました。私は以前『コウノドリ』というドラマで⼤森さんと共演していたんですが、その時は挨拶程度しかできてなく、撮影に⼊る前は⼤丈夫かなと思っていたところもあったんですけど、本当に⾃然に『どこで飲んだりするの?』とか仕事の話じゃなくて普段の話をフランクにしてくださって、⽩秋さんのようにぴっちぴちとか⾔いそうじゃないとはとても思わせない茶⽬っ気のある⽅でした」と、⼤森の意外な⼀⾯を明かした。

劇中では北原⽩秋は奔放な男性、⼭⽥耕筰は堅実な男性として描かれている。北原⽩秋の妻である俊⼦を演じた松本は「⽩秋さんは本当に可愛らしくて⺟性をくすぐる愛らしい男性。秀才タイプな⼭⽥耕筰さん…う〜ん、一周して柳沢さんの三重吉さんかな(笑)」と笑顔で語った。さらに、苦労したシーンの思い出を聞かれ「⾊んな年代の⼭⽥耕筰さんを2週間くらいで撮影しました。50、60代の耕筰さんの所作や、特殊メイクで表情を作るのが難しかったです」と撮影を振り返るAKIRA。松本も「私は⾚ちゃんを抱くシーンですかね。実際のお⺟さんではないので、泣いて泣いて…実際の奥様もいらっしゃったんのでなんとか撮りきった時は安堵しましたが、苦労しました」と当時のエピソードを語った。

今回⽼年の⼭⽥耕筰を演じたAKIRAはハリウッド級の特殊メイクに挑戦した。その特殊メイクの裏側をメイキング映像・写真とともに公開された。⽯膏で顔⾯の型を取っている様⼦を写した写真は、⾝体全体がビニールに覆われ、さらに上から⽯膏を重ねているので⼀⾒AKIRAとは全くわからず、「この型取りだけでも2時間かかりました。普段時間を潰すのにスマートフォンとか使えますけど、この時はひたすら瞑想して過ごしていましたね」と語るAKIRA。特殊メイクシーンを施しての撮影については「4〜5時間かけてメイクをしていただきまして、顔を全てメイクで覆っているので顔の動きを表現するのに苦労しました」と当時を振り返った。そして、メイク完成までの裏側を⽬の当たりにした松本も「『⽝神家の⼀族』のスケキヨを思い出しちゃいます。私はAKIRAさんの指揮が⼤好きで、腕が⻑くて⼿のひらも⼤きいから、⼒強くて、この曲を⼼底愛しているんだなと感じて素晴らしいです」と特殊メイクにコメントしつつAKIRAの指揮を絶賛。

そしてなんと、⼭⽥耕筰のご令嬢である⼭⽥浩⼦さんからAKIRAへのメッセージが到着。「よく演じておられること、お顔や佇まいが資料から受ける⼭⽥の雰囲気と似ていることをとても感⼼しておりました。AKIRAさんが演じておられる⼭⽥耕筰は、実の⼭⽥より体格がご⽴派です。しかし、⼭⽥耕筰はオーラのせいでとても⼤きく⾒えましたので、私は全く違和感を感じませんでした。実像に近い⼭⽥耕筰になったことは、ひとえにAKIRAさんを起⽤されたことと、AKIRAさんのご努⼒だと思っています。映画公開のご成功をお祈りしています」とAKIRAへ激励が送られ「歴史を築き上げた⼭⽥耕筰さんを演じるにあたり、親族の⽅やファンの⽅にどう思われるのかとてもプレッシャーに感じていました。なので今⽇、親族の⽅にあたたかいお⾔葉を頂けて良かったです」と感激するAKIRAだった。

最後に「本当にお越しいただきありがとうございました。今後も必ず歌い継がれていく童謡を忘れてはいけないと思います。ぜひ周りの⼈と童謡を紹介しているこんな映画があるんだよと伝えて繋がって頂けたら嬉しいです」と松本、さらにAKIRAからも「ありがとうございました。先ほど⾒た僕の⽼年の⼭⽥耕筰さんのメイク完成までの様⼦は今回初めて公開しました。まだ各地で舞台挨拶が続いていくので、いろんな企画をお届けできたら嬉しいです。⼆度三度観ていただき、100年歌い継がれる歌に⼊っている⽇本の魂を感じて、童謡から⽇本を感じて頂けたら、周りの⼈にも届けてください。映画『この道』をよろしくお願いいたします」と観客へメッセージがおくられイベントは⼤盛況のうちに幕を閉じた。

『この道』
1月11日(金) 全国公開
監督:佐々部清
脚本:坂口理子
出演:大森南朋 AKIRA 貫地谷しほり 松本若菜 柳沢慎吾 羽田美智子 松重豊 由紀さおり 安田祥子
配給:HIGH BROW CINEMA

【ストーリー】 九州柳川から文学を志し上京した北原白秋。彼は隣家の美人妻・俊子に気もそぞろで、逢瀬を俊子の夫に見つかり姦通罪で入獄となる。白秋の才能を眠らすまいと与謝野夫妻が奔走し釈放されるが、恩も顧みずのうのうと俊子と結婚する白秋。その刹那、俊子は家出し、白秋は入水自殺を図るが蟹に足を噛まれ断念する…。そんなおバカな白秋と洋行帰りの音楽家・山田耕筰に鈴木三重吉は童謡創作の白羽の矢を立てる。才能がぶつかり反目する二人だが、関東大震災の惨状を前に打ちひしがれた子供たちを元気づけるため、手を取り合い数々の童謡を世に出す。しかし、戦争の暗雲が垂れ込める中、子供たちを戦場に送り出す軍歌を創るよう命ぜられた二人は苦悩の淵に立たされる。

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