【全文掲載】木村拓哉「毎朝会いたくて」「瞳の奥に炎が」「No.1の信長」宮沢氷魚、市川染五郎、伊藤英明が絶賛!

大友:ほぼすべてにおいて、こだわっておりますが、全部こだわりをまとめて言うと、とにかく皆さんを戦国時代にお連れしたいです。大画面で観ていただくということは特別なことだと思っておりまして。小さい画面で観てもらうより、大画面で見てもらったら、やっぱり隅々までね、本当にすきのないように作らなきゃいけないですし、当然戦国に生きる俳優たちにはその気分で演じてもらわなきゃいけないですし、当然スタッフである我々もね、戦国を生きた人物達が過ごした空間を作り上げ、それを切り取るという際に、その人物たちと同じ視点とか価値観を共有して行かないと見つからないものいっぱいありますからね。この映画を通して、あの時代、我々が生きてきた時代の前の時代、400年前ぐらいでしょうか?こういう時代があったんだということを、ほんの少しでも感じて頂きながら、でも多分その時代のことと、今の時代の事は、きっと重なり合ってくる部分っていうのは、我々も撮りながら一つ一つ発見して行きましたけど、やはり人間ですからね。感情の生き物なので、そこをとにかく丁寧に拾うということを考えて作り、プラス眼福ですね。目の幸せ、大画面で見る。僕は、小さい頃から映画を観て感じていたことは、大画面で観る幸せですね。音も含めて本当にその場で臨場感を感じていただけるような作品にしたいと、スペシャルな作品にしたいと、そういう思いで作ってますんで。あの手この手を使ってやってますんで、それは皆さんに後で個別に発見していただきたいなと思いますね。

MC:ありがとうございます。あと、もう一つだけ質問させてください。綾瀬さん、中谷さんに伺いますが、本作は戦国時代という男性が中心であったかのようにも思われる時代を描いております。この中には濃姫さん、そして各務野という芯の通った女性が非常に物語の重要なキーになっております。お二人女性の目線から見た、本作の魅力。どういったところにあると思われるんでしょうか?

綾瀬:女性から見てですかね、うん…。どんな人も、一人では生きられず様々な人に支えられて支えて、世の中が成り立っているということで、信長には信長を支えている濃姫がいて、濃姫もきっと支えられていて、誰かを大事に思う存在があれば人は強くなって、そのために頑張れたり自分でも想像できないパワーが発揮できたりする普遍的な愛っていうのは、いつの時代も変わらずあるかなと思いました。

MC:中谷さんはいかがですか?

中谷:私は新婚初夜のシーンがとても好きで、大変な乱闘騒ぎになっているんですけれども、その中で本当に気の強い濃姫に対して、殿が「わきまえぬ女は嫌いだ」って言う台詞を述べるんですね。そのセリフがとても大好きで、とても今の時代に即しているなと。濃姫はとても聡明で、嫁いでからは実は信長よりも戦術に長けていたというか。今回の映画の中ではですけれども、やはりその女性の権利を巡ってさまざまな方々が先人たちが戦ってきてくださったかと思いますが、この作品において濃姫はすでにご自分の意志を主張して信長以上にこの物語を動かす力を持っていました。そしてこのとても強い濃姫を演じた綾瀬さんは、私のことを本当に侍女だと思ったようで、時代劇なので、少し顔をふくよかにした方がきれいに見えるので、二人でよくお食事をご一緒して「お互いに太ったね、太ったね」って言いながら、鴨川沿いを歩いていつも帰っていたんですが、ある日「お姉ちゃん、私、鴨川で帽子を落としちゃったみたいなんで、今度歩いて帰る時があったら、拾っておいてください」っておっしゃるんですね。どうやら本当に私の事を侍女だと思ったようで、私は我が姫の帽子がないかしらと思いながら一ヶ月ぐらい毎日探して歩いていたんですが、ある日「お姉ちゃん、ホテルの押入れの中に入ってました。大丈夫です」って…。なんか、そんな綾瀬さんのギャップが私は大好きでした(笑)。映画と関係なくてごめんなさい(笑)。

MC:ありがとうございます(笑)。いよいよ上映の時が近づいてまいりました。ではこれから映画を楽しみにご覧になる皆さんに、代表して木村拓哉さんの方から一言ご挨拶いただいてもよろしいでしょうか?

木村:すいません。長らくお待たせいたしました。もう本当にいち早く皆さんに観ていただきたいという一心なので、この後、約2時間48分、上映されますので、始まる前にしっかりトイレを済ませて、頭から最後まで受け取ってほしいと思います。よろしくお願いします。

『レジェンド&バタフライ』
2023年1月27日(金)より、全国公開
監督:大友啓史
脚本:古沢良太
出演:木村拓哉 綾瀬はるか 伊藤英明 中谷美紀 宮沢氷魚 市川染五郎 北大路欣也 音尾琢真 斎藤工

【ストーリー】 政略結婚によって結ばれたのは、格好ばかりの織田信長(木村拓哉)と信長暗殺を目論む濃姫(綾瀬はるか)。全く気が合わない水と油の関係の二人は、新婚初夜からさっそく大騒動。ある日、濃姫の祖国で内乱が起こり父・斎藤道三が亡くなってしまう。帰る国が無くなったことで自身の存在意義を失い自害しようとする濃姫に、生きる意味と場所を与えたのは、他でもない信長だった。そんな信長も大軍に攻められ窮地に立たされた時、濃姫にだけは弱音を吐く。自暴自棄になる信長を濃姫は激励し奮い立たせ、二人は桶狭間の激戦を奇跡的に勝ち抜くことに。これをきっかけに芽生えた絆はさらに強くなり、「どこまでも上へ」と天下統一が二人の夢となる。しかし、戦さに次ぐ戦さの中で、信長は非情な”魔王”へと変貌してゆく。本当の信長を知る濃姫は、引き止めようと心を砕くが、運命は容赦無く<本能寺>へと向かっていく。<魔王>と恐れられた信長と、<蝶>のように自由を求めた濃姫。激動の30年を共に駆け抜けた二人が見ていた、”本当の夢”とは。

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