MC:波瑠さん、原作者の水野さんが、こんな風におっしゃってましたが?
波瑠:本当にありがたいなと思います。私も脚本を楽しく一気読みしたので。本当にラストの1話を残して、それまでは全部一気に読んで、その先がどんな感じになるのか、本当に気になる状態で。お客さんみたいに楽しんでしまいました。
MC:今回は、恋愛経験0で自信が持てない女性の図書館員ということで、主人公の聡子を演じられましたが、波瑠さんには聡子はどんな風に映っていらっしゃいますか?
波瑠:聡子は過去の体験のトラウマで、心にいつも何か引っかかったものがあって、恋愛をしてみたいと思うものの、それがいつも邪魔をするというか、それにいつもつまずいてしまうんですけど。誰にでもあると思うんですけど、コンプレックスとか苦手意識を感じてしまう場面とかって。だから私も私のコンプレックスと向き合わないことには、きっと聡子の気持ちにはたどり着けないと思って、自分の嫌な部分だったり、自信がない部分を掘り起こして聡子を作っていったので、しゅんとしながら役づくりをしていきました。
MC:役作りで大変だったことはございますか?
波瑠:嫌がらせをされたりとかで、すごく悲しくなる場面が多かったんですけど。でも、家に帰ったらスタンダールがいたり、恋愛をしようと頑張ってみたりとか、いろんな振り幅がある女性を作品の中で演じられたので、楽しいことの方が多かったですね。
MC:瀬戸さんは、聡子が一瞬で恋に落ちる男性を演じられていますけど、妄想の世界で19世紀の衣装を身に纏って、ここもまたは本作の見どころの一つかなと思うんですけれども、撮影時はいかがでしたか?
瀬戸:聡子さんの妄で、めちゃくちゃ爽やかだったんですけど、撮影をやってる時はまだ暑い時期だったんで、中はめちゃめちゃベタベタしてました(笑)。でも僕より多分、小日向さんの方が暑かったですよね。
小日向:めっちゃ暑かった(笑)。
瀬戸:だから撮影の裏ではいろいろ苦労はありましたけど、今までにない経験をさせてもらいましたね。
MC:撮影の雰囲気とかの妄想シーンに関してはいかがですか?
瀬戸:波瑠ちゃん、どうでしたか? なんか急に始まるじゃないですか。
波瑠:そうそう。急に始まるから。でも亮介さんのセリフっていうよりも、聡子が言ってほしいことを言ってるだけのかっこいい人になってるんですよ(笑)。すごい申し訳ないと(笑)。本当に聡子の願望100%なので。でもそれを不思議な文学的なセリフなのに、ものにしていていいなーと思って。
瀬戸:ありがとうございます(笑)。ナチュラルに行きたいなと思ったんですよ。急に服装とかが変わるんですけど、亮介が言ってるんじゃないかみたいな感じの、地続きな感じにしたかったで、自分の中では恥ずかしさとかは全くなくやってましたね。
MC:スタンダール役の小日向さんは、謎の男として出てきますけれども、まず脚本を読んだ時の感想を教えていただけますか?
小日向:まずスタンダール役ということで嬉しかったですね。舞台では外国人を演じることはあっても、いわゆる映像で外国人っていう、しかもスタンダール役っていうのは二度とないだろうと思いましたから、とっても嬉しかったですね。基本的に僕は聡子さんとの絡みだけだったので、初めて共演させていただいてる波瑠さんと、二人っきりだと思って、波瑠さんを独り占めできる方が嬉しくて(笑)。なんかワクワク気分でしたけどね。