【全文掲載】小松菜奈、サプライズの手紙に涙「優しさに背中を押してもらいました」、坂口健太郎「その瞬間に立ち会えて本当に幸せ」

MC:ここでお時間なのですが、最後に、『余命10年』の原作者である小坂流加さのご家族から、お手紙を頂戴しておりますので、私の方で代読させていただきたいと思います。

「この度は、娘の本をこのように素晴らしい映画にしてくださり、本当にありがとうございました。監督、小松さん、坂口さんをはじめ、キャストの皆様、RADWIMPSさん、そしてスタッフの皆様に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。皆様方の丁寧な映画作りを拝見させていただき、大変なお仕事だと驚くばかりでしたが、日に日に『余命10年』が出来上がっていくことは娘を失った私たち家族にとっては心救われるものでした。「家族の中で最後に生まれた私が、最初死ぬなんてなぜ?」と言われ、返す言葉が見つからないまま旅立たせてしまった娘の最後の姿が目に焼き付いておりますが、この映画のおかげで笑顔でいる姿に変わりました。ひとえに皆様方のおかげでございます。藤井監督は心が深く広い方で、いつもわたしたちに寄り添ってくださいました。菜奈さんは、まるで娘のように可愛くて、笑顔が素敵です。痩せたお体が心配です。どうかたくさん食べて元気でいてください。背の高い坂口さんは、お話するとき、背を縮め目線を同じくしてくださり優しい和人そのものでした。このように温かい方々に作られた作品ですので、多くの人の心に届くことと思います。伝わること間違いありません。本当に皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。お忙しい日々をお身体を大切に、ますますのご活躍を家族一同、三島の地より応援しております。感謝を込めて」

ありがとうございました。温かいお手紙をいただきました。小松さん、いかがでしたか?

小松:いや…、メッセージはだめです…(涙)。その手紙、コピーしてください(笑)。家宝にします。監督と三島に行って、この映画がよりよいものになるようにと願ってきました。本当にたくさんの方に届いているのは心から嬉しいです。そして小坂家の皆さんは本当に優しくて、いつもそばでそっと見守ってくれるそんな姿に、いつもかけてくれる言葉だったり、そんな優しさに背中を押してもらいました。本当にかけがえのない時間を過ごさせていただきました。これからも末永くこの作品を愛してもらえるように、周りの人に感想を広めてもらえたらいいなと思います。本当に今日はありがとうございました(涙)。

MC:坂口さんはいかがですか?

坂口:彼女は、ときには和人として背中にそっと手を置いてあげたくなるぐらい、本当に剥き出しに生き抜いたというか。だから僕はその瞬間に立ち会えて本当に幸せだなと思ったし、皆さんの前に立てるのが本当によかったなと思いますね…。

MC:本日はご家族の方もいらっしゃっております。本当にありがとうございました!

『余命10年』
2022年3月4日(金) 全国公開
監督:藤井道人
原作:小坂流加「余命10年」
脚本:岡田惠和 渡邉真子
音楽:RADWIMPS
主題歌:RADWIMPS「うるうびと」
出演:小松菜奈 坂口健太郎 山田裕貴 奈緒 井口理(King Gnu) 黒木華 田中哲司 リリー・フランキー 原日出子 松重豊
配給:ワーナー・ブラザース映画

【ストーリー】 20歳で不治の病にかかり、もう恋はしないと心に決めた余命10年の茉莉(小松菜奈)。生きることに迷い、自分の居場所を見失った和人(坂口健太郎)。同窓会で再会した二人は惹かれあい、ありふれた毎日が嘘みたいに輝き出す。思い出の数だけ失われていく時間…彼らが最後に選んだ道とは?

©2022 映画「余命10年」製作委員会