MC:小松さんと坂口さんはお互いのお芝居をご覧になって、どんな印象をお持ちでしたか?
小松:和人は坂口くんで、坂口くんは和人という、絶対的な存在というか。なげかけてくれる笑顔がすごい救いだったというのは間違いないと思いましたし、スクリーンに生きている和人は本当に素晴らしくて、一人の男性として成長していく姿が見えましたし、最後の振り返るシーンは現場で見ていたんですけど、ちゃんとその先に茉莉が見えていて、「この映画は大丈夫だ」と思って、本当にいい顔をするなあって思いました(笑)。本当に素晴らしくて、試写を観た後「お互い電話をしよう」と約束して。この熱量を伝えたい!と思って、試写を観たホヤホヤの感想を話しました。そういうのって今までの作品ではなかったので、素直にこの作品に出会えて良かったなと思いました。
MC:坂口さん、どんなお話をされたのですか?
坂口:僕の方が観るのが早かったんですよ。1日、2日早くて、観た後に思いを伝えたくて。ただ彼女が観終わってから話そうとと思って、今か今かと待ってたんですけど、「観たよ」というの話を聞いて、こんなことを話そうとか考えていたわけじゃなかったんですけど、「茉莉、よく生ききったね」じゃないですけど、そういう感情もあんまりないことだったんで、その想いをいち早く伝えたいなっていうのは思いましたね。
MC:坂口さんから見た小松さんはどう映りましたか?
坂口:和人目線で言うと、和人って途中まで茉莉の精神的な奥底にあるものって知らなくていいんですよね。最初は頼りない男の子がいて、それが彼女に会って成長していくんですけど、茉莉ちゃんの方を向いて、彼女の為にというので良かった。ただ、茉莉って愛しい人の前でも、言いたいことが言えないまま物語が進んでいって、ただの笑顔が笑顔じゃないというか。しゃべっている言葉が、一個先の感情を自分で作りながら和人と一緒にいなければいけなかったので、計り知れない辛さがあっただろうなと思いましたね。でもカメラが回ってないときは、いろんな話をするんですけど、カメラが回ると剥き出しで生きている感じというか、それは一年間一緒に撮影していて感じましたね。
MC:小松さん、本作の反響はありましたか?
小松:反響はあって嬉しいですし、しっかりと届いてくれていると思って。茉莉として、すごく報われたなという思いと、観てくださった方の熱いメッセージが届いて、すごく感慨深いです。やっと自分たちの手元から、全国に染み渡っていって、すごく幸せだなと思いました。
MC:坂口さんのところにも反響は届いてますか?
坂口:届いてます。昨日観に行ってくれた方もいて。この作品は『余命10年』というタイトルなんですけど、「ただの余命もの、ただのラブストーリーだけの作品じゃない」と言ってくれて。たしかに、最後に大どんでん返しあるとか、驚きの展開が待っているわけではないじゃないですか。その方が言うには「凄まじいものを観た。いろんな人の心に響く、染み渡る作品」だと言ってくれましたね。