MC:監督は、このような素晴らしいキャストの皆さん、そしてビジョンもしっかりとあるのは作劇を観ていても感じたんですけれども、演出でこだわった点は、特にどういったところがありましたか?
坂下:今回、結構短めなスケジュールだったりするので、あんまり迷ってられないなっていう思いがあったので、普段は絵コンテとか書かないんですけど、今回は絵コンテとか、なるべく事前にできる準備はするようにして、現場で悩まないように臨んでいました。
MC:特に苦労したシーンはどのあたりでしょうか?
坂下:やっぱり人が多いと苦労するので、誰を撮って誰を撮らないとか、といっても単調に撮っても良くないですし、そういうことは現場で考え出すとキリがないので、なるべく撮影前に考えをまとめていくようにしていました。
MC:ありがとうございます。本作は笑いがたくさん起きる作品ということで、皆さんのお気に入りのシーン、笑ってしまったシーンについて伺おうかなと思います。窪田さん、いかがですか?
窪田:有美さんの罵声を携帯で録ってるところです。あそこは一発本番でしたよね。なにをどうするかとか、なかったですよね。
宮沢:決めてなかったですね。結構、事務所をハチャメチャにしちゃったので、一発本番になったのかも(笑)。
窪田:あそこは、大好きですね。気持ちよかったですね。マイクを口元に。録音部さんの気持ちになりましたね。
MC:宮沢さんはいかがですか?
宮沢:屋上から演説するシーンは滅多にないような撮影状況で、命綱をしながらやりましたけど、炎上系ユーチューバーの方が演説のところに来て、私に対して炎上をさせようとする企みを持ってインタビューに来た時にブチギレるシーンがあるんですけど、なんかちょっと気持ち良かったなぁ〜(笑)。「思いっきりいってください」って監督からも言われて。いいですね、役者はああいう場が与えられたら人を蹴ってもぶってもいいんだなっていう(笑)。あのシーンはすごくスカッとするシーンでありましたし、あとやっぱり後援会の方々のお芝居が、もちろん巧みな演技なんですけど、時々、生の思いがけないリアクションがあったりして、それはいつも窪田さんと笑いを堪えるのに必死だったなぁと思います。
窪田:声にならない声が出ましたからね。有美さんが謝ったとき。
宮沢:本当に思いがけない芝居がいっぱいあって、面白かったですね(笑)。
MC:赤楚さんはいかがですか?
赤楚:僕も後援会の皆さんの話は基本大好きですね。熱量がすごいですもんね(笑)。後援会の方 VS 有美さんのシーンとかもめちゃくちゃ好きで、僕は廊下でずっとお茶出すのを待ってたんですけど、そこで怒号だけ聞こえるんですけど、それがまた面白くて(笑)。ずっと笑ってました(笑)。
MC:ご自身のシーンですとどのあたりですか?
赤楚:「ミーム」という言葉は分からなかったのでインターネットで調べて、「ミームですね」って言ったら皆さん知らなくて、「ミームって何?」っていうのを教えたりとかして、だからミームのシーンが好きです。
宮沢:ミームのシーンの時、みんなで「ミームってなんだろうね?」って言ったら、まるで昔から知ってたみたいに答えてくれましたよね?
赤楚:台本時にちゃんと調べて(笑)。
窪田:音尾琢真さんの顔がめちゃくちゃ面白かった(笑)。
MC:坂下監督、ミームというワードは入れたかったわけですね?
坂下:そうですね…、はい(笑)。