【全文掲載】菅田将暉「気づいたら…。『え!?』って思いましたね」、“CUBE”の支配は日常から始まっていた!?

MC:改めて、監督が日本版の『CUBE』をご覧になった感想と印象に残っているシーンなどもあれば教えてください。

ナタリ:シーンについては、ネタバレになってしまうので今ちょっとお話しできません。ただ、最初の30秒間、かなり楽しめると思います。本当に素晴らしいオープニングが皆様を待っていますから。

MC:菅田さん、監督に質問はありますか?

菅田:はじめまして、菅田将暉です!

ナタリ:ハジメマシテー!

菅田:お会いできて嬉しいです(笑)。

ナタリ:アリガトウゴザイマシタ!本当に今回のキャストの皆さんは素晴らしくて、『CUBE』という作品に関わってくださって心から感謝しています。

菅田:日本へ来たことはありますか?

ナタリ:何度も来ています。そして日本は大好きです。行くのは東京周辺が多いですね。

菅田:いつか日本で映画を撮ってくれますか?

ナタリ:実は日本で撮影することが僕の一番大きな夢の一つなんです。

菅田:お待ちしてます!

ナタリ:アリガトウ(笑)。そんな風に言われたら今、飛行機に乗りたくなるよ(笑)。日本の映画も文化も日本のすべてが僕は大好きなんですね。もし引退するならば日本で余生を過ごしたいと思っているくらいなんです。

菅田:良い所をいろいろ紹介します(笑)。

ナタリ:アリガトウ(笑)。

MC:杏さんも監督とやりとりされたとか?

杏:そうなんです。私と子供たちがCUBEにいる絵を送ってくれて(笑)。ありがとうございました(笑)。

ナタリ:ドウイタシマシテ(笑)。本当にお子さんが可愛くて。

杏:監督は、私が母として女性としてこの映画に参加するっていうことにも意義を感じてくださるようなことを、クランクインの前にビデオメッセージをくださって。子供が大きくなったらこの作品も観てくれるかもしれないです(笑)。

MC:斎藤さんは、お会いになったことがあるんですよね?

斎藤:数年前、トロントの映画祭で。奥様が日本人の方なので、日本のカルチャーや映画に精通されていたました。まさか、こういう形で再会するとは思ってなかったです。

ナタリ:そうなんです、斎藤さんとはお会いできたんです。僕は日本の映画は大好きで影響も受けていて、ある程度の知識があるからこそ『CUBE』という作品と日本というものがすごく相性がいいんじゃないかと最初から思っていました。むしろオリジナルの『CUBE』が日本の映画に影響を受けて作られている作品でもあるんですよね。オリジナルを作った時にいくつかのCUBEがあって、それぞれちょっと性格が違うんですけれど、ひとつは小津監督にちなんで、“小津キューブ”と呼んでいるものもありました(笑)。

MC:岡田さんはいかがですか?

岡田:岡田将生と申します、はじめまして。日本の映画で一番影響を受けた作品なんですか?

ナタリ:黒澤明監督はもちろんなんですけど、最近亡くなってはいますが、今敏監督の『パプリカ』には非常に影響を受けています。

MC:ありがとうございます。あっという間にお時間も迫ってしまいました。ナタリ監督、ありがとうございました!

ナタリ:アリガトウ(笑)。オヤスミナサイ。

MC:ありがとうございます(笑)。監督は夜中撮影しての朝ですからね(笑)。ありがとうございます。では、最後に一言ずつご挨拶をいただきたいと思います。では菅田さんからお願いします。

菅田:今日はお越しくださりありがとうございました。この映画を撮っている時は1年前、コロナのど真ん中の時期で、撮影でしか人に会わないし、撮影に行ったらCUBEに閉じ込められて追い詰められていってという、本当によく分からない日々だったんですけれども、そこから1本作品が完成して、今日こうやって公開できることが本当に嬉しいです。是非楽しんでください。よろしくお願いします。

杏:秋めいてきて、いろいろな文化が楽しめる良い秋がやってきたという気がしています。映画とか、いろんなことをみんなで楽しめるような時期になってきたのかなということで、今日この映画を楽しんでいただいて、それからこの後も映画の感想を色々な方々とシェアしていただいたり、他にもたくさん楽しいことを、まだまだ気をつけなきゃいけないこともたくさんあるんですけれども、少しずつ少しずつみんなで前に進んでいけたらなと思います。今日は本当にどうもありがとうございました。

岡田:本日はどうもありがとうございました。満席の劇場が見られて、僕自身嬉しく思っております。本作は密室劇ですが、人間の感情がすごくうごめいています。とても見応えのある作品になっておりますので、是非楽しんでいってください。今日ありがとうございました。

田代:僕はやっぱり改めて、こんなに豪華なキャストの方々、監督それからこんなに大きなステージに立たせていただいて、たくさんのお客さんにお越し頂いて本当に感激です。是非、一人一人のストーリーに注目して観てみてください。本日はありがとうございました。

斎藤:秋めいて参りましたが…、ということを人生で一度使ってみたいなと思って。杏さん、すごいなと思って(笑)。僕ら、みんな閉じこもって…

菅田:閉じ込めるか、あの人(笑)。

斎藤:閉じ込めてください(笑)。で、コロナで世界レベルで閉じこもっていたと思います。でも、その中で何を思い、何を希望とするかというものが必然的にこの作品が生まれた理由になってるんじゃないかなと思います。また皆さんが口元にスクリーンのようなものをつけていただいて、一緒に映画鑑賞という空間を作ってくださるというニュースタンダードで、映画を盛り上げていっていただけたらと思います。本日はありがとうございました。

清水:1年前に撮影したものが、こうやって皆さんに公開できてすごくうれしいんですけど、本当に色んなことがあって、いろんなことを考えながら、いろんな思いを込めた作品なので、今日初日を迎えてそれを皆さんと共有できるというのはすごく嬉しいです。今日来ていただきありがとうございます。宜しくお願いします。

『CUBE 一度入ったら、最後』
10月22日(金) 全国公開
監督:清水康彦
原作:ヴィンチェンゾ・ナタリ「CUBE」
主題歌:星野源「Cube」
出演:菅田将暉 杏 岡田将生 柄本時生 田代輝 山時聡真 斎藤工 吉田鋼太郎
配給:松竹

【ストーリー】 目が覚めるとそこは謎の立方体=CUBEの中だった…。突然閉じ込められた男女6人。エンジニア、団体職員、フリーター、中学生、整備士、会社役員。彼らには何の接点もつながりもない。理由もわからないまま、脱出を試みる彼らを、熱感知式レーザー、ワイヤースライサーや火炎噴射など、殺人的なトラップが次々と襲う。仕掛けられた暗号を解明しなくては、そこから抜け出すことは絶対にできない。体力と精神力の限界、極度の緊張と不安、そして徐々に表れていく人間の本性…。恐怖と不信感の中、終わりが見えない道のりを、それでも“生きる”ためにひたすら進んでいく。果たして彼らは無事に脱出することはできるのか!?

©2021「CUBE」製作委員会