MC:10日後に配信が始まります「死神さん」ですが、田中さん、本作の見どころを教えてください。
田中:やっぱり主人公の儀藤堅忍という変なキャラクターは見どころの一つになってるんじゃないかなと思います。あと事件が面白いんですよね。その事件を解決していくまでの相棒が毎話変わるっていう、1話完結なんですけど、一話ごとに特別感というかスペシャル感があって、テンポもすごい速いですし、一話完結なんだけど全体としてもつながっているラインがあったりもするので、全6話ポンポンポンと楽しんで観ていただけるのではないかなと思います。
MC:前田さん、どうでしょう?
前田:田中さん演じる死神さんは、すごいシュールです(笑)。あとすごい長台詞をたくさん喋られているので、最後の毎回の事件解決と決めゼリフは見どころだなぁと思います。
MC:竹中さんはいかがでしょうか?
竹中:もう圭ちゃん演じる儀藤が最高なんですよ(笑)近づいてくるだけで、何とも言えない圧迫感というか圧がすごいっていうか。また喋り方も普段の圭ちゃんと違う独特な語り口調なので、それがまたたまらないんですよ。笑っちゃいけないので一生懸命静かに芝居してましたけど、圭ちゃんには参りましたね(笑)。
MC:監督はいかがでした?
堤:自分で「見どころはここです!」っていうのもなんだけど、ほとんど田中くんが言ってくれたことに尽きるのではありますが、配信ドラマってのは、地上版のドラマや映画とはまたちょっと違って、割と自由に表現できる部分もありますね。このドラマは何か違うなっていう違いがはっきり際立つようにも作っております。と同時に冤罪がテーマになってまして、非常に特別な出来事ではありますが、しかしそれにまつわる人間の悲劇喜劇というか悲喜こもごもが非常に巧妙に織りなされていて、人間が揺れ動く様が出てんじゃないかなと。自分で言うなよって感じなんだけども、是非その辺も注目していただきたいと思います。
MC:見たことがない田中圭さんが見られるんですよね、監督。
堤:そうなんです。そんなキャラクターを作りたくて。まず、帽子をかぶらせたいというのと、でっかいほくろは後で考えたんだっけ? 衣装合わせで、一個ずつ決めていってこのキャラクターはできていって。あのフォルムでどうやってしゃべろうかって、前かがみになって帽子のつばよりギリギリ目を下にして、相手から目の中が見えないようにしようとか、そんなことを二人で相談しながら作ってみました。
MC:実際に監督の中で出来ていた儀藤と実際違ったところはありました?
堤:違ってないです、完璧でした。大昔に、オーディションで相手役をやってくれた時に、20個くらいのキャラを演じ分けてくれたことがあって、そのときに「この人、なんでもできるんだ」と思ったんですね。それが本当にヒントでした。
田中:僕は原作を読ませていただいて、原作のイメージだと自分が儀藤をどうやって作っていけばいいか、原作に寄せるのにしても、もちろん原作が面白かったし原作のファンの方もいらっしゃるので、どこまで原作の儀藤を残せばいいんだろうとか、僕的には本当に「どうしよう、どうしよう」ってなったんですよ。衣装合わせで監督がまず見た目から入って、儀藤の考える独特のポーズあるんですけど、こういうポーズで考えたいなとか、ほくろとかカツラとか、監督の中のイメージをもらって、その見た目から中身を作っていこうっていう感じだったので、とっかかりは堤さんのイメージ通りに作っていきたいなと思って入ったんですけど、正直最初は、ほくろつけます?とは思ったんですよ。
堤:え?嫌だったんだ?
田中:嫌じゃないんですけど(笑)、ほくろか…と。でも、観ていただけるとわかるんですけど、いい感じで目立ちますよね(笑)。
堤:パッと見て忘れないようにしたかったんだよね。
MC:実際に撮影現場に入って演じられてみてどうだったんですか?
田中:楽しかったですね。ただ、竹中さんだったり、蓮佛美沙子ちゃんとかがゲストで来て下さって、本当に久しぶりで「久しぶりー!」なんていう会話で入りたかったんですけど、二人とも最初僕に気付かないという。儀藤の格好をしてるから。「あ、圭さんだったんですか!?」みたいな感じで。みんな知らないじゃない、儀藤の姿を。
堤:大成功じゃないですか?
田中:そう、だから大成功で、なんかちょっと嬉しいっていうか、演じてたら本当にどんどん楽しくなっていきました。
MC:先程、監督がオーディションの時に20もの役をやってもらったと。今回の堤さんとのタッグはいかがでしたか?
田中:色々無茶ぶりをされたという話で(笑)。今回もすごく楽しみにしていましたし、堤さんは人が好きなのと、キャラクターを作ることをすごい楽しんでいるのと、堤さんぐらいのポジションでも、すごい遊びながらどんどん追求してるっていうのは、すごく刺激的でしたし学ぶこともいっぱいありましたし、本当に素敵な現場でした。
MC:監督からして、今回の田中圭さんはいかがでしたか?
堤:数々の作品にずっと途切れることなくて出演し続けていらっしゃる、その意味がよく分かりましたですね。これは演出家、監督としての立場から見ると、ある種役者として完全形なんですね。いろんな意味で。今回は遊び心たっぷりにやらせていただきましたけど、“恐るべし田中圭”といった感じでしょうか。もちろん前田さんも竹中さんも恐るべし存在ではあるわけですけど、特に今回は田中さん、最後までずっと走り続けていただいて満足です。
MC:“恐るべし”って言われましたけど(笑)。
田中:いや、あの…“恐るべし”にしておきましょう(笑)。“恐るべし儀藤”にしておきましょう。
MC:演じる上で難しい事ってありました?
田中:セリフが本当に長くて。儀藤はボソボソと、淡々と喋ったり、抑揚の付け方もちょっと変わっているので、長台詞をしゃべってるようには見えないんですよ。でも、すごい長台詞だったので、覚えるのはすごい苦労しました。
MC:前田さんは、田中さんと久々の競演。いかがでした?
前田:儀藤さんと、すごい自分勝手に絡めるのはメイじゃないと無理だろうなっていう感じの役だったので、すごい楽しかったです。ずっと台詞に苦戦していたので、あまりおしゃべりする機会はなかったですよね。「明日もセリフだあ」「明後日もセリフだ」っていう撮影だったので(笑)。それをそばで見ていたという感じですね(笑)。