MC：ありがとうございます。そして監督、成長した日岡、対峙する上林、この2人のシーンを撮影してみていかがでしたか？

白石：いくつか対峙するシーンがあって、どれも印象的なんですけど、最初に特に大きな物事が起こらないんですけど、2人が会うシーンっていうのがすごい好きで、そこの緊張感をどう出せるのかなとか、あの手この手もあるなとかって、いろいろ考えながらやってたんですけど、やっぱり2人ともそこには並々ならぬ思いがあったみたいで、最初のテストから静かにバッチバチがすごくて、その間にも入れないような緊張感があったので、もうこれは変に僕が手をかけるよりは、このまま撮った方が緊張感出せるなと思いながら、少しぐらい修正はしたかもしれないですけど、基本最初の緊張感を大切に撮りましたね。

MC：桃李さん、亮平さんは、その時を覚えていますか？

松坂：覚えてます。僕も個人的には凄く好きなシーンで、日岡と上林のワぁぁーという展開の始まりと言いますか、二人の出会いのシーンで、やっぱりこの作品においてはものすごい肝だなと思っていたので、そこはやっぱり上林との目線のやりとりというか、セリフ自体は多くなかったんですけど、とっても会話したような気になりましたね。

鈴木：広島入りしてから、あのシーンまでは我々ほとんどしゃべってないと思いますね。普段でも。それぐらい緊張感を持って、そのシーンまではを馴れ合うわけにいかないっていうような感じは、すごいありましたね。シーン的な構造で言うと、最初日岡が警察だから入ってくるんだけれども、上林が「こいつが、もしかしたら親の敵かもしれない」と疑う瞬間があって、そこから気づいたら攻守が逆転してるっていう、すごくよくできたシーンだったので、そこを成立させるためにはちょっとの気の緩みもあっちゃいけないっていう。あそこのシーンは非常に思い出深いですね。

MC：皆さんもぜひ、そのシーンをかじりつくように観て頂ければ嬉しく思います。本作はいろんな喜怒哀楽のエネルギーが爆発していて、そしてそのエネルギーが自分の日々の支えにもなってくれるような、こういったご時世の中感じ取ることができる作品だと感じました。そういった爆発的なエネルギー、テンションが上がることって、最近あったりしますか？

松坂：急ですね（笑）。

鈴木：（MCの）ハリー杉山がGALFY（ガルフィー）を着ていたこと以外にですか？（笑）。

MC：着させていただいております（笑）。それ以外でお願いします（笑）。

松坂：テンションが上がったこと…。僕は、尾田栄一郎さんからサインをいただきました（笑）。

鈴木：「ONE PIECE」の？

松坂：はい。以前やっていたドラマの共演者の井浦新さんという方が、尾田栄一郎さんと知り合いらしいんですよ。で、「桃李くん『ONE PIECE』好きなんだっけ？」っていう話を現場でしている時に、「大好きです」、「何の話が好きなの？」、「僕は『ONE PIECE』のジンベエの話が…」っていう話をして、その日は終わって。で、後日、「桃李くんに渡したいものがあってさあ」って言って、額縁に入った、本当に尾田さんがジンベエのキャラクターを描いてくださった色紙をプレゼントしてくれて、それはめちゃくちゃテンション上がりましたね…。今、玄関に飾ってます（笑）。

MC：西野さんはいかがですか？

西野：私は謎解きが好きなんですけど、リアル脱出ゲームとか。最近も時間をみつけて行って、無事成功できたときはめちゃめちゃテンション上がりました。好きで家でもやったりするんですけど、成功率がかなり低いんですよ。好きなだけで。別に上手くはないみたいな感じなので、そんな中で久しぶりに成功できて結構上がりました。

MC：成功した瞬間、西野さんって声を上げたりとかされるんですか？

西野：「やった～」って言います（笑）。言葉は言いますけど、身ぶりはそんなに（笑）。

MC：ありがとうございます（笑）。梅雀さんは。

中村：大谷翔平がホームランを打つたびにテンションが上ってます。大声で叫んでますね（笑）。

MC：亮平さんも、テンションが上がることありますか？

鈴木：ちょっとマニアックすぎるんだよな…。せっかくメディアの方にも集まって頂いて、僕の趣味になってしまうんですけども…。最近、クフ王の太陽の船が発掘されんですよ。当時のままのね、船が発掘されて、それが新しくできたカイロの博物館に移送されるっていうことがあって、それを運ぶために専用のコンテナを作って、夜道路を全部封鎖して。そのコンテナが特注のやつで、コンテナの表に光る太陽の船が描いてあるの。暗闇の中を、光る太陽の船がブワーってカイロに向けて移動していく…。（静まり返った会場の空気に）ほらっ（笑）。

松坂：それを見たんですか？

鈴木：え？ あ、テレビでね（笑）。

松坂：それでも確かにテンション上がりますよね（笑）。

鈴木：すごいことですから。木製の船ですからね。それが今でも残ってたって、クフ王の時代だから4500年くらい前のものなんですよ。ロマンがありますよ～。

MC：ぜひともご自身の目で見た時の感動もシェアしていただければ嬉しいです。

鈴木：Twitterに書きます（笑）。

MC：ありがとうございます（笑）。さあ、最後に皆さんを代表して松坂さん、そして白石監督よりメッセージをいただきたいと思います。

白石：『孤狼の血 LEVEL2』は、本当にみんなで一生懸命作ったので、たくさんの人に観ていただきたいです。観たら人のエネルギーというか、元気が出る映画になっていると思います。心残りとしては本当にお世話になった広島県呉市に行けないことなんですけど、コロナ渦が治って動員100万人を達成したら、なんとかみんなで凱旋してお礼を言いに行きたいなと思ってますんで、『孤狼の血 LEVEL2』皆さんぜひ応援していただけたらと思います。本日は初日に来てくださって、本当にありがとうございます。

松坂：皆さん、本日は本当にありがとうございました。本当にいろんな方々の力を借りて、いろんな方々の懐に温められ続けて、何とか作り出してきた作品です。『孤狼の血 LEVEL2』がようやく皆様にお渡しできる日が来ました。本当にすごく嬉しいですし、コロナ渦でなかなか難しいというふうに言われてきましたけれども、なんとか作ることができて、その分エネルギーにあふれた作品になっていると思います。なので皆さん、是非そのエネルギーをですね、エンドロールの最後の最後まで観ていただいてしっかりと受け取っていただいて、そして2回目、3回目と、これは本当におべんちゃらとかではなく、本当に2回目、3回目が観たくなるような内容になっております。それも観れば分かります。その理由も。そういったことも含めまして、他のまだ観てない方達にその感想を伝えてもらえると幸いです。本日はマスコミの方もありがとうございました。皆さん、本当に今日はありがとうございました。

『孤狼の血 LEVEL2』
8月20日（金）より、全国公開中
監督：白石和彌
原作：柚月裕子「孤狼の血」シリーズ
脚本：池上純哉
音楽：安川午朗
出演：松坂桃李　鈴木亮平　村上虹郎　西野七瀬　音尾琢真　早乙女太一　渋川清彦　毎熊克哉　筧美和子　青柳翔　斎藤工　中村梅雀　滝藤賢一　矢島健一　三宅弘城　宮崎美子　寺島進　宇梶剛士　かたせ梨乃　中村獅童　吉田鋼太郎
配給：東映

【ストーリー】　舞台は前作から3年後。広島の裏社会を収めていた伝説の刑事・大上亡き後、その遺志を受け継いだ若き刑事・日岡秀一（松坂桃李）。権力を用い、暴力組織を取り仕切っていた日岡だったが、出所してきたたった一人の“悪魔”によって事態は急転していく…。

©2021「孤狼の血 LEVEL2」製作委員会