【全文掲載】佐藤健、瀬々敬久監督の本音にマジ照れ!「褒めるのも恥ずかしいんですけど…。いつも命がけ。そこが好きなところ」

MC:ありがとうございます。まず佐藤さん、阿部さんに伺いたいと思います。今、ご覧になった方を目の前にされて、佐藤さんいかがでしょうか?

佐藤:まずクランクインできたときも、やっとここまで来たかとすごく嬉しかったんですけど、ただ最後まで撮影ができるかどうかもちょっと不安で、すごく緊張感がある中、不安の中でみんなやってたんで、その映画がいよいよ完成し、皆様に届けられる日が近づいたかと思うと非常に感慨深いです。

MC:阿部さんはいかがでしょうか?

阿部:今こういう状況で、コロナ渦とかいろいろありますけど、社会っていろんな問題を抱えてるんだなと。有事が起きた時とか、そういう物事が起きた後に何が控えているかとか。その中でも人っていうのは一生懸命我慢して生きていく。今回は生活保護を題材にした映画ですけど、いろんな問題が起きている中で、人というのはいろいろなものを抱えながら、それでも一生懸命生きていくっていうことに、僕も考えさせられました。

MC:佐藤さんと阿部さんは、今回11年ぶりの共演ということで、そして今回は容疑者として追われる者、刑事として追うものという関係性でいらっしゃいました。撮影を経て、またその作品をご覧になってお二人の印象に変化はございましたか?

佐藤:阿部さんは阿部さんですね。11年前に初めてお会いした時から、阿部さんでした(笑)。僕は「TRICK」というドラマが本当に好きすぎて、それがきっかけで役者になりたいと思ったぐらいの作品なんですね。だから「TRICK」っていう作品で初めてご一緒させてもらったんですけど、堤幸彦監督に直談判して、初めて阿部さんとご一緒して。僕の目の前で阿部さんが演じている姿は、今でも鮮明に憶えてて。それぐらい僕にとっては、かけがえのない時間で。そんな阿部さんと今回この作品で、さらに深まった役柄でご一緒することができて、非常に嬉しいです。

MC:逆に阿部さんは佐藤さんの印象は変わりました?

阿部:11年前に「TRICK」という作品で、今回は全然違う作品ですけど(笑)。この間、佐藤さんがやっている仕事ぶりをテレビとか映画で見ていたました。現場に入った時に、その集中力というか責任感がものがすごくあって、僕は刑事役なんで佐藤さん演じる利根という人物を見ながら役を作る仕事で、全て佐藤さんに委ねてやっていました。非常に集中力のある、素晴らしい役者さんだと改めて思いました。

MC:そして清原さん。一部福島での撮影を除き、ほぼ宮城でのオールロケということでしたけれども、本作で印象に残っている場所、シーンがあったら教えていただきたいんですが。

清原:私はやっぱり気仙沼の街並みや風景がすごく好きで、朝早くから撮影した時とかも、すごく海が澄んでいて空気も澄んでいて、その土地の人ももちろんすごく温かく迎え入れてくださったなっていう思い出や印象があります。

MC:ケースワーカーという役を通して見えた景色は、どんな景色でしたか?

清原:ケースワーカーという役を通してと言われると、気仙沼というより円山幹子は仙台で働いている役だったので、そこはまた違うのかなという気はしなくもないですが、円山幹子が育ってきた街並みでもあったので、いろいろ感慨深いものがありました。

MC:そして倍賞さん。けいさん、利根、カンちゃんという3人が、肩を寄せ合っている姿が、非常に印象的に残っているんですけれども、倍賞さんが特に印象に残っているシーンはどのあたりでしょうか?

倍賞:1年前だから、ほとんど忘れちゃったんですよ(笑)。ただ、ロケをしたのが一軒家みたいなところで、すごくいい気分で、カーカーとカラスは鳴くし、のんびりとそこの空気を吸いながら撮ったのを覚えてます。

MC:けいさんが本当に過ごしてきたんだろうなという跡がたくさんあるような、リアリティのある家屋でしたよね。利根とカンちゃんと、うどんを一緒にすすったり(笑)。

倍賞:そうですね。うどん美味しかったですよね?

佐藤:本当に美味しかったです。

倍賞:すごく食べてましたよね? そんなに食べて大丈夫なの?っていうぐらい(笑)。

佐藤:たぶん10人分ぐらいは(笑)。

倍賞:本当に食べちゃったんですよ(笑)。

MC::え!? そんなに用意されてたんですね?

佐藤:用意されてました(笑)。美味しかったので(笑)。

MC:スクリーンからも確かに美味しそうだなというのを感じておりました(笑)。そして、緒形さん、吉岡さんに伺いたいんですが、二人とも『64-ロクヨン-』以来の瀬々組だったかと思うんですけれども、現場の雰囲気というのはいかがでしたでしょうか?

緒形:コロナの影響でクランクインが遅れて、梅雨時期だったんでダブルパンチで周りのスタッフは天気予報を見たり、空を見上げたり、コロナの対応でバタバタしていましたけれども、でも久しぶりの瀬々組は相変わらず良い緊張感に包まれていて、雰囲気も良かったしテンポもすごく良かったですね。ただ、僕が縛られるシーンがあったじゃないですか。あそこは監督が嬉しそうに、ずいぶん画にこだわって、僕は本番以外は「テンポ悪!」とか、「遅い!」とか、そんなことばっかり頭の中をよぎってました(笑)。

MC:監督、そうだったんですか?

瀬々:ちょっと鶏の羽にこだわって(笑)。いや、嘘です(笑)。

緒形:いやいや、こだわってましたよ(笑)。上から降らしたり(笑)。