【全文掲載】佐藤健「めっちゃ恥ずかしい。いらんこと言わなきゃ良かった…」、有村架純「気持ちを寄せて1ヶ月間過ごしてたんですけど、伝わってないですか?」

MC:認識の違いはありますけれども(笑)。江口さんはシリーズ全作品の出演になりました。この10年続いたシリーズ、撮り終えたときはどのようなお気持ちだったんでしょうか? 健さんとなく話とかもされました?

江口:撮り終わる前に『The Final』と『The Beginning』が2本入るということで、今までやってきてなかなかヘビーな仕事だったので、佐藤君と「また長い旅が始まるね」という話をしたのは覚えてます。そこから7ヶ月、8ヶ月、緊張感をずっとキープしなきゃいけなくて、他の仕事をやりながら、こっちに行くとここは戦場のようになってるっていう(笑)。いろんな作品に携わりながら、この作品にぽっと足を入れると、えらい事になってるなっていう(笑)。その“えらい事”っていうのは、セットの感じとかもそうですけど、健くんはその中でずっとやって来てるんですけど、セットに見えない本物さっていうんですかね。そういう中でそこに行くと、俺たちがよりやらされてしまうような状況になるという。そういう相乗効果みたいなものを、一緒にずっと走ってきてるんで、これが本当に公開して、届いて、世間の人たちがこれを観て「楽しい」って言ったら、いい酒が一緒に飲めるかなと、まだちょっと緊張感が続いてるかもしれないですけどね。

MC:監督、今回の2作品は『るろうに剣心』の始まりと終わりを描いている作品ですが、このような順番で作品を作り上げていこうという構想は当初からあったんですか?

大友:いや、一作一作が勝負ですからね。まずは1作目はとにかく届く作品にするっていうこと。そしてできれば京都大火編の志々雄と剣心は描きたいなっていうところ。そのぐらいまでは欲張っていた。それが終わった後に、空港で健くんと話したのを覚えてるんですよ。「本当はすぐだからやりたくないんだけど、やんなきゃいけないよね『The Beginning』」 っていう(笑)。撮影が終わって、移動の間にちょっとその話をしたことを覚えてます。だから『The Beginning』は絶対どこかでやらないといけないっていう思いは、本当に強かったんですね。僕自身も『The Beginning』を撮っている間、あの二人がふわふわしたって言うけど、技術で撮るというよりも、心で向き合わなきゃいけない領域っていうのが他の4本に比べて多いんですよね。ギリギリの心情にこっちも一緒になっていくっていうか、だからその裏でさっきみたいに、健くんが撮影終わった後に有村さんをちゃんととエスコートしてあげたりね、気を使っている様を見て癒されていましたよ、俺も(笑)。癒されてましたね、戦場のような撮影の合間に(笑)。

MC:ありがとうございます。ちょっと雰囲気の違う質問をさせてください。本作は巴が復讐をするために剣心に近づき、それが究極の出会いへと繋がっていくとストーリーですが、皆様にとって究極の出会い何でしょうか? 佐藤さん。

佐藤:先に取っちゃっていいんですね。それはもちろん、この『るろうに剣心』ファミリーとの出会いでしょう。大友さんとは「龍馬伝」の時ですけど、僕にとっては『るろうに剣心』に出会ったから今の自分がいることは間違いないので、この作品との出会い、この作品を作り上げてくださった皆様との出会いっていうのは、非常に大きいですね。

MC:有村さんはなんでしょうか?

有村:んー…、私は…、お寿司。

MC:えっ!? いいですね(笑)。

有村:もちろん人とか、作品とかいっぱいあるんですけど(笑)、ここはちょっとお寿司を選ばせて頂きます。

MC:ネタは何にしましょうか?

有村:お寿司が世界で一番大好きで。自分が走りきったぞって思った時にだけ食べられるんです、お寿司。自分の中で。

佐藤:別に、日々食べられるよ(笑)。

有村:(笑)。私の中では、やりきった後に世界で一番好きなものを食べるっていう。

佐藤:その日しか食べてはいけないですよね?

有村:そうです。

MC:じゃあもちろん『The Beginning』が終わった後は…?

有村:…食べて…、食べた? 食べました(笑)。

佐藤:良かった、やりきってくれて(笑)。やりきってくれてないのかと思った(笑)。

MC:江口さんはなんですかね?

江口:もちろんこの作品に出会えたっていうのはすごく大きいですけど、自分の節目になる作品をやると、何年後かに「あの作品良かったよ」とか、「あの作品のこの感じでお願いします」みたいなオファーが結構多かったり、自分が忘れた頃に「あの映画のあの場面は」って言われることで、今の自分があるんだなぁと思ってます。10年に1個ぐらいスマッシュヒットが、自分の中でこの映画だとかこのドラマだっていうのと出会えたときに、そこから10年が経ったときにそれが返ってくる瞬間があるんですよね。多分、この作品もそういう瞬間がこれからあるんじゃないかなと思って、楽しみにしています。

MC:監督はなんですか?

大友:一応作品のことを言おう。お寿司とか言われちゃったから、ステーキとか言おうと思ってたんですけど(笑)。僕の場合は撮影していて現場で二度と出会えない瞬間っていうのとの出会いがあるんです。その基準というのは、奇跡的にいろんな兆候が訪れるというか、芝居が素晴らしい、風向きがいい、カメラワークその他がすべて合致した瞬間とか、その瞬間に「本当に剣心が居たよ」とかね、フィクションを作っているところを飛び越えていく瞬間が、例えば斎藤一と剣心が向き合った時、斎藤一のとんでもない顔が、そしてそれを受け止める剣心の表情とかね、それと2人が暮らしている中での巴さんの表情とか。しかもこの映画10年やってますから、10年前に撮った抜刀斎のシーンもあって、それを本編につないでも違和感がない。これは奇跡的な出会い。なぜ10年前なのに、「えっ抜刀斎じゃん」から始まってね、僕らが新しく10年後に撮った抜刀斎のシーンと、10年前に撮ったのシーンがつながっていくんですよ。何の違和感もなく。そういう一つ一つの奇跡的な出会いは、映画の中でどのぐらいあるのかなっていうことが、私の大好物です(笑)。ステーキと、そういう瞬間が(笑)。

江口:そういう意味ではフルコースみたいな映画ですからね(笑)。

MC:ありがとうございます(笑)。さて、ここからは当選されたファンのみなさまの質問にも直接答えていただこうと思います。では55番の方、ご質問をお願いします。

質問者(子供):…。

佐藤:さっき練習したよね? 練習通りにやったら良いんだよ〜。聴きたいことがあるのかなあ?

質問者(子供):はい。学校でドリフト走りの練習をしているけど上手くできません。コツを教えて下さい。

佐藤:あれはねえ、学校じゃできないんだよー。お兄さん、あれワイヤー付けて何回も練習してやってるの。でも壁走りはできるから、壁走りの練習をすると良いよ。

質問者(子供):はあい。