【全文掲載】波瑠「脱いでは着る、脱いでは着る、ロボットのようになってました」遊川組の“洗礼”に驚き!

MC:ありがとうございました。それでは共通質問をさせていただきます。みなさんが人生で変わらずに大事にしてきたもの。もしくはこれからの人生で変わらずに大事にしていきたいものを教えて下さい。まずは、監督から。

遊川:僕は自分がやりたいことをやるというか、偉い人が言おうが、大物俳優が言おうが、そんなに力がない役者さんが言おうが、誰に対しても同じように接して、同じように情熱をぶつけるということを決めました。それからずっとやっているつもりですが、最近は偉そうなジジイだと思われてます(笑)。

MC:小澤さんは、今横で見ていらっしゃいましたけど、今の監督の話はいかがですか?

小澤:もちろん、初志貫徹というか、貫き通している人なので、だからこそ信用できるんですよね。そこが遊川さんの一番良いところであり、悪いところでもあると言いたくはなかったけど、今言っちゃったから言いますけど(笑)。でも、みんなに好かれなくても良いんですよね? 自分が信じたことをやって、それを共感してくれる人、共鳴してくれる人に対して、情報なり自分の熱量を発している人なので、僕はすごく好きです。僕もそういうところがあるので。だから僕は遊川さんと共鳴して、作品に出させてもらっているので。遊川さんって本当に不思議な人で、会わないと分からないんですよ。今日、話していることをみなさんが文字で読んだりすると、分かんなくなったりするんですよ。この人の魅力、すごいんだよ?

遊川:自分の言いなさいよ!

小澤:僕の言うんですか?すいません(笑)。最初は「遊川さん」と言おうと思ったんですけど、30年後もという意味で。ちゃんと考えると、仲間かなと。今までも、これからも、例えば学生時代から知っている仲間、自分が社会人になって何者かになっていく前、何者でもない自分を知っている仲間を昔から大事にしているし、これからも大事にししていくことが、自分という人間がそこもいられる一つの要素になるのではないかなと思っております。

MC:ありがとうございました。黒木さんはいかがでしょうか?

黒木:私も仲間です。人と人との繋がり、人生の中でたくさんの人にお会いできるわけではないので、一人一人お会いした方々との繋がりを大切にしていきたいと思います。遊川先生ともね、ずっと(笑)。最初は喧嘩したんですよね(笑)。

遊川:出会いは最悪でした(笑)。

小澤:みんなそうなんだ(笑)。

遊川:みんな出会いは最悪なんだけど(笑)。

黒木:私はそんなこと思ってなかったですよ(笑)。どうも私のことがすごく嫌だったんですよね?

遊川:だって、「あなたのことがさっぱり分かりません。あなたのおっしゃっていることは、ひとつも分かりません」って言われまして(笑)。心が砕けました(笑)。

黒木:そうですね(笑)。ただ、本当に何をおっしゃっているか全然分らなかったんですよ(笑)。「魔女の条件」という、息子役の滝沢(秀明)くんをね、愛するという。「これは母性ではなく、男として愛してください」と。息子を。それを繰り返しずっとおっしゃるんですよ。「ぜんぜん分かりません」って言ったんですよ。そしたら嫌われてると思ったんでしょ?

遊川:だってどんどん遠ざかっていくんですもん。「黒木さーん」って(笑)。

小澤:分かります(笑)。

黒木:でも。それがあったので、今はとても仲良しです(笑)。

遊川:だから喧嘩することを恐れない方がいいと思いますよ(笑)。喧嘩するほうが仲良くなれます、本当に。不思議なもんで。

成田:でも、気にしいですからね。いろんなことを気にしながら生きてますからね。だから意外とフワっと仲良くなれるんですよね。無理しないでください。

遊川:次行きましょう!

MC:では、真剣に考えてますよ。岡田さんはどうですか?

岡田:僕は、部屋を綺麗に保つこと…。

成田:耳、真っ赤よ?(笑)。

岡田:これからも、やっていきたいなと(笑)。今、ちょっと、拾ってくれなかったどうしようとドキドキしながら皆さんのを聞いてたんですけど。ありがとうございます(笑)。一人くらい、こういうが奴いてもいいかなと思って。

MC:ちなみに部屋はいつも綺麗にしている方なんですか?

岡田:きれいにしてます。

MC:きれい好き? 

岡田:きれい好きです。まあ、ど、どうでもいいですよね?(笑)。です!

MC:ありがとうございます(笑)。成田さん、いかがですか?

成田:僕の事を会うたびに1枚だけ写真を撮ってくれる人がいて。使い捨てカメラで。それを30年ぐらい続けられたらいいなと思って。それを、どこかで披露できたらいいですね。ヘアメイクさんなんですけど、今日も来てるんですけど。僕と会う日は必ず一枚パシャって撮って。今のところ溜まってるんですけど。僕の去年の誕生日から始めているんですけど、それを30年ぐらい続けてたら面白いなあっていうのは。

小澤:ストーカーではない?

成田:ないですね(笑)。大丈夫、大丈夫ですよ(笑)。

MC:いいですね。それはいつかファンの人が見たいですよね。では、波瑠さん。

波瑠:気をつけているし、変わらずに行きたいのは、普通で居続けようとすることですかね。ちょっと変わったお仕事じゃないですか? 毎日同じ場所に行くわけでもなく、始まりがあって終りがあるのを繰り返して、感情を使ったりとか、特別に見えると思うんですけど、でもその特別な作業は色んな人が共感できるような自分と重ねられるような人を表現しなくてはいけないわけで、普通でいるということをすごい心がけたいなと、心がけていきたいです。

MC:ありがとうございます。それでは今日、最初にこの映画を観ていただくお客様に向けて、お二人から最後に一言ずつメッセージをお願いしたいと思います。まずは成田凌さん、お願いします。

成田:ひと足先にご覧いただくということで。なんか、あんまり緊張しないで、楽しく観ていただけるかなと思っています。僕らは大変だったでしょうと言われますけど、そんなことは考えないで、ただただ楽しく観ていただけたらなと思っております。30年間という歳をとったことはないですけど、こうかなと思いながら丁寧にやりましたし、遊川さんの素晴らしい脚本のもと、素晴らしい演出のもと、みんなで頑張って作ったんで、楽しんでください。お願いします。

MC:ありがとうございます。最後に主演の波瑠さん、お願いします。

波瑠:はい。ちょうど、約一年くらい前に撮っていた映画が、こうして皆さんのもとに届けられる日が来たと、すごく嬉しく思っております。予告を観ているだけでも、すごく弥生の思いと、この2人のことをすごく思い出して、少し泣いてしまいそうになるんですけれども、その感覚に本気で打ち込んだんだな、あの時。っていうことを思い出しました。弥生と太郎という2人の男女が運命を信じて30年間、想い合ったように、想い合った姿がきっと皆さんの背中をちょっと押してくれるんじゃないかなと思います。なのでぜひ今日は、ゆっくりと楽しんでいってください。ありがとうございました。

『弥生、三月 -君を愛した30年-』
3月20日(金)より全国東宝系にて公開
監督・脚本:遊川和彦
出演:波瑠 成田凌 杉咲花 岡田健史 小澤征悦 黒木瞳
配給:東宝

【ストーリー】 1986年3月1日。運命的に出会った弥生(波瑠)と太郎(成田凌)。「もし、40過ぎても独身だったら、俺が結婚してやるよ!」互いに惹かれ合いながらも、親友・サクラ(杉咲花)を病気で亡くした事で想いを伝えられずに、別々の人生を選んだ二人。子供の頃に描いた夢に挑み、結婚相手を見付け子どもが産まれ…。しかし人生は順風満帆では無く、離婚を経験し、災害に巻き込まれ、配偶者を無くし、あの時、抱いていた夢は断たれてしまう…。

©2020「弥生、三月」製作委員会