MC:ありがとうございます(笑)。続きまして森山未來さんに伺いたいと思うんですけど、監督が「森山未來さんじゃなければ嫌だ!」とおしゃってオファーをお受けしたということなんですけど。
三木:はい、大好きで(笑)。
森山:響かないですけ(笑)。
MC::ということは、今知ったんですか?
森山:いや、パンフレットに書いてありました(笑)。そうだったのかと(笑)。
MC:いかがでしたか、今回の撮影現場に入って三木監督とお仕事をされたり、佐久間さんとご一緒してみてどんな印象がありますか?
森山:台本の段階から三木さんとお話させていただけたのも、本当に良かったですし、その段階で三沢というの人とひろみがいろいろあって、それを一度落ち着けたタイミングで出会って、そこから自分自身と向き合っていかなければいけない三沢がいるみたいな。彼女のメンタルが崩れていくときに、三沢というのはどうしてこの人を、ひろみという人を選んだのかという、どうやって出会ったのかという話も三木さんと話をさせていただいて、凸凹というか、ひろみだけに問題があるわけじゃなくて、お互いに求めるものがあって出会ったのならば、問題を見つけたいわけじゃないですけど、ただただ一見普通の人に見えるけれども、それだけではないだろうという話を三木さんとして、それで原作を読み返してみたりしながら、そういう話をさせていただきました。でも現場は、それこそ三木さんがみんなに辛くあたっているとか、ヘラヘラしてるとか(笑)、それは僕が今初めて言いましたけど(笑)。すごく現場の周り方というか、映画の始まりとかはちゃらけた感じで始まっている風ですけど、ちゃんと実直に撮っている現場というのが心地良かったですし、由衣ちゃんも見ての通り真っ直ぐな方なので、一緒にやっていて本当に心地よかったです。
MC:ありがとうございました。三木監督は、今回脚本も書かれているじゃないですか。映画化するにあたって、ここはこだわりたいと思ったところはございますか?
三木:一番大事にしたところは、牛乳ですかね。
森山:どう思いましたか? なんで牛乳を毎回三沢は買ってくるのを忘れるんだろうと(笑)。
三木:牛乳が僕の中では一番大事です。あれが、要は男女とかのことっていろいろありますけど、ものすごい細かいところからいろいろ始まるんだろうなと思っていて、三沢さんが牛乳を忘れるっていうのをすごく大事にさせていただきました。
MC:そして、ラストのこだわりも。エンドロールの後の。
三木:アレはですね、下北沢のいい感じの居酒屋で話していたときに、「一番最後に入れたらどうだ」と盛り上がっちゃって、それで入れました。そうでしたよね?
森山:はい、そうでした。
小関:僕がいただいたときはなかったんですよ。でも実は「この先、エピソードが変わるかもしれない」と聞いて。
三木:森山さんが「東映っぽくしよう」って(笑)。「仁義なき風にしよう」って(笑)。
森山:黒澤さんに見せなきゃいけないからね(笑)。
MC:ありがとうございます。ではそれも踏まえてこれから観客の方に向けて質問コーナーにいきたいと思います。今から私が、「これについてどう思う?」という質問をしますので、イエスは赤をこちらに向けてください。ノーと言う人は白を私達に向けてください。皆さん、よろしいでしょうか? ありがとうございます。まず、1つ目の質問です。「気づけば、ひろみのことを応援していた」。お願いします!
佐久間:わー、嬉しい(笑)。
森山:本当ですか? あ、あそこに正直な人がいますよ(笑)。
小関:98%ぐらいイエスですよね。
森山:ほぼ100%ですよね。
MC:佐久間さん、どうですかこの感想は?
佐久間:ありがたいです。最初、脚本を読んだときにこの主人公は果たして応援してもらえるようなキャラクターになるのかという不安があったので、言葉遣いだったり行動だったり、結果的にそう思ってもらって嬉しです。
MC:良かったです。ありがとうございます。本当にすごいですね。このパーセンテージはね。続いての質問です。ラストのその後、ひろみは安藤くん、三沢さんのどちらを選んだと思いますか?安藤くんだと思う方は赤を、三沢さんだと思う方は白を。寝返ったか、寝返らなかったということですね。元サヤに戻ったかどうか。どうぞ!
森山:願望もありますよね(笑)。
小関:結構、三沢さんかな?
森山:7割、8割ぐらいあるかな? さっき、小関くんはどっちだと言ってたっけ?
小関:えー!? 僕は安藤くんだと思いました(笑)。個人的なのを含まず、準備稿から本稿に変わって読ませていただいた段階で、「面白いな。こんな終わりなんだ。でも結局安藤くんを選んだんだろうな」って最初は思いました。選ばなかったとしても、絶対に心には残っているはず(笑)。そんな深みのある終わり方だったと思う。
森山:でも、役柄的にはもちろん三沢さんであってほしいなと思いますけど、それは僕としての願望に近いのかなと、ちょっと思ったりはしますね。一度、やっぱりそうなった人と、そう簡単に戻れるのかなみたいな。もし、安藤くんじゃなかったとしてもまたそういう何かしらが沸々と湧いてくることもあるだろうし、そういうときに人とどう関わっていくのかとかが、どう乗り越えていくのかとか、まだまだひろみさんには試練がありそうだなとは思って、たぶんこのシーンを提案したんだと思います(笑)。
MC:ちなみに佐久間さんはどうですか?
佐久間:私は、自分の中では三沢さんというところでお芝居はしてました。(小関に)ごめんね(笑)。
小関:映画観終わったあと、そんな感じはした(笑)。「ごめんね」って言われちゃった…(笑)。
三木:それは傷つくよね(笑)?
小関:本当のやつでした…(笑)。
佐久間:すいません…(笑)。