鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞戯曲・シナリオ賞などを受賞した注目の劇作家・桑原裕子率いる劇団KAKUTAの代表舞台作品「ひとよ」を、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子の豪華共演で、白石和彌監督が実写映画化した『ひとよ』が、11月8日に公開初日を迎えた。それを記念して、11月9日にＴＯＨＯシネマズ 日比谷にて公開記念舞台挨拶が行われ、キャストの佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、MEGUMI、佐々木蔵之介、白石和彌監督が登壇した。ここでは、本イベントの模様を全文掲載でお届けする。

MC：早速、本日の舞台挨拶を行って参りましょう。ご紹介いたします、映画『ひとよ』公開記念舞台挨拶の登壇者の方々です。主演の佐藤健さん、鈴木亮平さん、松岡茉優さん、MEGUMIさん、佐々木蔵之介さん、そして白石和彌監督です。盛大な拍手でお迎えください！上映後の舞台挨拶です。どうぞよろしくお願いいたします。早速皆さんから、昨日から初日を迎えておりますので、今のお気持ちも踏まえましてご挨拶をいただきたいと思います。まず初めに、稲村家の次男・稲村雄二を演じられました、主演の佐藤健さんです。

佐藤：こんにちは。公開2日目ですか。見に来ていただいて本当に嬉しいです。ありがとうございます。今回の現場では、僕は改めて映画というのは、個人の力というのはちっぽけで、たくさんの方に支えられて作られているんだなと感じました。特に僕は監督をはじめ、スタッフの皆さん、共演者の皆さんに助けられました。助けられたということを通り越して、僕は現場では皆さんに頼りきっていたんだなと今振り返っても思います。兄妹のみんながなんとかしてくれるから、監督がなんとかしてくれるから大丈夫だろうという気持ちで、ほぼ全シーン、ノープランで臨んでいました。本当に感謝してもしきれません。こんな素晴らしい映画に仕上げてくださった白石さんにも感謝してもしきれません。この映画に出演できたことを嬉しく思います。ありがとうございます。本日は短い間ですけど、皆さんと、観終わった後ですからね、裏話など楽しく舞台挨拶できたらいいなと思っております。よろしくお願いします。

MC：続きまして、長男・稲村大樹を演じられました、鈴木亮平さんです。

鈴木：皆さん、今日はお集まりいただいてありがとうございます。映画、どうだったでしょうか？（会場の拍手に対して）ありがとうございます。よかった～！と思う人、手をあげてください。ありがとうございます！この映画は観た方に感想を聞くと、皆さんそれぞれ感想が違って、というのもこの映画に出てくる人、皆さん観ていただいたと思うんですけど、それぞれが誰に共感するのかというのがまるで違うんですよ。ですので、ぜひ今日観ていただいて、一緒に観に来たお友達でもいいですし、一緒に観たよという人と話してみて、こんなことを相手は思ったんだという意見の交換をしていただけると、さらに楽しんでいただける映画かなと思います。それによって自分が、自分の家族に対してどういう視点で家族を見ているんだろうとか、自分の家族に対して自分はどういう立ち位置なんだろうというのを発見してもらえる映画になっていると思います。そして仲間とみんなで話し合って、感想をいろんなところに書いたりとかしてくれてもいいかなと思っております。今日はよろしくお願いいたします。

MC：ありがとうございました。続きまして、長女・稲村園子を演じられました、松岡茉優さんです。

松岡：こんにちは。ありがとうございます。今日はお時間を割いていただきまして本当にありがとうございます。私は上映後の舞台挨拶が特に大好きで、観てもらった後の空気を共有できるのが大大大好きなんですね。入って来て、はっ…！この感じは！と思ったのが、私たちも初号試写というので最初にみんなで観るんですけど、その時の空気と同じ空気が皆様の周りに漂っていて、やっぱり人が発して出てくる空気ってあるんだなぁって改めて再確認しましたし、なにより『ひとよ』という映画が皆様お一人お一人に届いたんだなと、（ステージに）上がってきてすぐに確信しました。今日は皆様が気になっていることとか、ここ聞きたいなというのをなるべくみんなで話していけるように、楽しい時間にしますのでお付き合いください。よろしくお願いします。

MC：ありがとうございました。続きまして、大樹の妻・二三子を演じられました、MEGUMIさんです。

MEGUMI：皆様、こんにちは。MEGUMIです。今日はお忙しい中お集まりいただきましてどうもありがとうございます。白石監督の作品は私は2度目ですけれども、この作品は特にスタッフさんや演者の皆さんがひたむきに作り上げていくこのプロセスを、日々感動しながら、私も頑張らなきゃな！と考えながら撮影しておりました。そういうみんなのひたむきさがこの作品には出ていると思っております。今日は短い間ですけれども、最後までよろしくお願いいたします。

MC：ありがとうございました。続きまして、稲丸タクシー新人ドライバー・堂下を演じられました、佐々木蔵之介さんです。

佐々木：佐々木です。タクシードライバー役と紹介されるのはどうもちょっと…（笑）。2日目、お越しいただきましてありがとうございます。この映画は今年撮ったばかりで、まだ生っぽくてちょっとドキドキしてるんですけど。今、松岡さんがおっしゃったみたいに、僕も初号試写を観終わって出て、白石監督と握手していただいて、あぁよかったと思って、そして今、登壇して皆様の拍手で温かく迎えていただけたと思ってすごく嬉しいです。この映画に参加できて光栄です。誇りです。今日は楽しんでいってください。ありがとうございます。

MC：ありがとうございました。そしてこの映画の監督になります、白石和彌監督です。

白石：皆さん、こんにちは。『ひとよ』の監督の白石です。今年の5月にいろんな思いでみんな集まって、一人ひとりの状況を見ると、みんな苦しい環境だったり思いだったりを抱えているのにもかかわらず、映画自体の撮影は本当に楽しくて、僕にとっても特別な時間でした。5月で撮ったというと公開がすごい早いんですけど、すぐに皆様にお届けできたことを嬉しく思っております。短い時間ですが、皆さんよろしくお願いいたします。