MC:(笑)では、続けて、林さんに質問がある方は? では手前の四番目の方で。
観客:林さんが演じていて一番難しかったシーンはどこですか?
林:んー…。そうですね…(笑)。花火は結構話し合いましたもんね。劇場版になるとなった段階で、一年の間をみんなで埋めていくところから始まって、2人がぶつかったりするシーンはすごく悩みましたし、セリフも一切妥協せず、(沢村一樹演じる)狸穴さんや正義が入ってきた上でぶつかってしまうというところじゃない、もっと深いところでやりとりしたいなという話をずっと撮影に入る前から話していて、そこで一番止まったのが花火のシーンだったので。結果的に瑠東さんが、僕が考えてきた以上のことを話してくれたというか。自分の中に落とすことができて、苦労したんですけど最終的には監督が「最高のシーンだと思う」と言ってくれたので、印象深いシーンですかね。
MC:ありがとうございます。では田中さんへの質問はありますか?じゃあ、看板を持ってる方。あ、遣都くんの看板ですね(笑)。
田中:おおおおい(笑)! 別にいいけど、おおおおおい!
観客:田中さんが、よくインタビューで「おっさんずラブ」から撮影の間が開いちゃってるから、戻れるか不安だったけど、すぐに戻れたとおっしゃっていたのですが、特に「おっさんずラブ」だなと思う瞬間とか、ならではのは空気感があれば教えていただきたいです。
田中:「おっさんずラブ」に関して言えば、瑠東ちゃんがいて、スタッフさんがいて、俺らキャストがいて、ドラマのときに…何て言うんだろうな、あの一体感は。説明が難しいんですけど、家族じゃないんだけど家族みたいだし、友達じゃないんだけど友達みたいだし、共演者なんだけど共演者じゃないみたいな、なんかよく分からない絆が生まれたんですよ。「おっさんずラブ」っていうドラマをやって。僕がクランクインしたシーンが、冒頭のシーンだったんですけど、なんかあそこですごく不安だったんですけど、スタッフさんもほとんど変わらず、ドラマの人たちがいたし、すーっと戻って行けて。その後に牧が来たりしたら、遣都も牧だったし。遣都なんて、めちゃくちゃ仲が良くなって。ドラマのときって、そんなに知らなかったんですよ。知りながらという感じだったんですけど、今は大体分かるので。もう一回恋愛というか、彼らは一年間愛を育んでいるわけですから、そこが俺らもできるか不安だったんですけど、そこも稀有に終わっというか。牧だったんですよね。だからみんながそのまんまいたから、ただそれに尽きるんですよね。(眞島秀和演じる)武川だったり、(金子大地演じる)麻呂がめちゃくちゃパワーアップしてたりして、その世界観に沢村さんとか志尊とかがすんなり入ってきてくれたというのは、本当にただただ感謝だし、正直、僕には“初対面の人はみんな敵”というのがあるので、「ゲストのための映画なんですか?」みたいな思いも、最初はあるんですよ。「牧と春田の2人の愛を伝えたいんです」みたいなことも思うんですけど、本当に最初だけなんで(笑)。本当にすごくみんなが良いチームワークになったんじゃないかなって。なんでかが分からないんで…。
瑠東:圭くんですよ、たぶん。絶対に。座長の圭くんが中心にいて、みんながそこに集まるという。ごめん、俺がしゃべって(笑)。
田中:ちょっと、しゃべんないで(笑)。これはねえ、分かんないです。
MC:ありがとうございます。さて、今日はどうしても舞台挨拶に来たかったのに、というこの方から、ビデオメッセージを頂きましたのでスクリーンにご注目ください。
吉田:皆さん、こんばんは。ヒロインの黒澤武蔵を演じました吉田鋼太郎です。本日は劇場においでいただき、本当にありがとうございます。そして映画の大ヒットを支えていただき、本当に本当に本当にありがとうございます。僕も本当に行きたかったんですけど、「おっさんずラブ」のヒットのおかげで仕事がたくさん入ってきまして、今日も仕事をしておりまして(笑)、行けないという非常に残念な結果になっておりますが、心はそちらの劇場にみんなと一緒にありますので、僕もいると思っていただければ嬉しいです。どうぞ、これからも「おっさんずラブ」よろしくお願いいたします。
瑠東!この「おっさんずラブ」のヒットで天狗にならず、もう一回初心に戻っていい作品を作れ。期待してるぞ。なっ。
遣都。「おっさんずラブ」お疲れ様でございました。テレビ、ドラマ、すべて含めて、遣都と一緒に芝居ができて、すごく僕は嬉しかったですし、たくさんの刺激をもらいましたし、いい勉強になりました。遣都も僕もこの作品でひとつ役者として成長していればいいなと、そして成長した2人でまたなにか仕事ができれば、楽しい作品ができればいいなと思っております。とりあえず、お疲れ様でございました。
ええ…圭くん。ご苦労さまです。えー、今日はそちらに行けなくてすいません。僕のぶんも皆さんを楽しませてください。えー…特に言うことはありません。えー(笑)。特にございません(笑)。ではまた(笑)。
MC:吉田鋼太郎さんからメッセージをいただいました(笑)。
田中:無理して僕へのコメントいらなかったんですけどね(笑)。本当に言うことないやつだったな、鋼太郎さん(笑)。
MC:林さんはいかがでしたか?
林:嬉しいですね。鋼太郎さんから普段、ああいったことが聞けるのはなかなかないので、素直に嬉しかったです。そして瑠東監督は(笑)。
瑠東:しっかり怒られたね(笑)。初心に戻って(笑)。
MC:ありがとうございました。さて、今日は『劇場版おっさんずラブ』最後の舞台挨拶となります。ここで、去年の連続ドラマからここまで約一年半。一緒に駆け抜けてきた田中さんと林さんに、互いに向けてのメッセージをいただきたいと思います。まずは田中さんからお願いします。
田中:林遣都くん。え、なんだろうな…。そうですね、「おっさんずラブ」という作品で共演させていただくまで、もちろん存在は知ってましたし、お芝居も見ていましたけれども、実際に対峙して、遣都のパワーだったりとか、情熱だったりとかをひしひしと受け続け。本当にとにかく楽しかったですし、本当に『おっさんずラブ』という作品をピュアなラブストーリーだと観てくれている人が思ってくれているのも、絶対的に牧という男を遣都が生きてくれたからだし、じゃなかったら俺の春田はできていないし。とにかくすごい感謝はしてます。感謝? うん。めちゃくちゃ楽しかったです。ただまあ、どうせこれから先も付き合いは一生ものだと思ってるので、特に言葉にすることはないんだけども、一つだけ言うと、たまにずれてるから気をつけろよ。本当に。本当に。すっごい、すっごいずれてるから、気をつけろよ(笑)。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
林:ありがとうございます(笑)。