MC:ありがとうございます。そして沢尻さんですが、上流階級の娘にも関わらず、世間体を気にせずただ恋に落ちていきたいと臨んでいる無邪気な女性を演じました。静子を演じられてみて、いかがだったでしょうか?
沢尻:本当に自分の感情というか、欲望に貪欲な女性にしたんですけど、私は楽しかったですね。それしかなかったです。最初は「実花さんがまた映画撮るんだ…。今度はどんな難役がくるのか…」と思っていたんですけど(笑)、全然そんな要素が一切なく、とにかく終始楽しんで溺れたので、本当にこんなのでいいのかしら?というぐらい。
蜷川:でも、まあまあな役なんですよ(笑)。体当たりだし(笑)。前回が前回(『ヘルタースケルター』)だったので(笑)。
沢尻:基本、恋をしてハッピーでルンルンみたいな、辛いというよりも、ちょっと苦しい部分もあるかもしれないけど、恋してる方が勝っていたので、楽しかったです。
MC:そして二階堂さんですが、未亡人でありながら太宰と出会ってまもなく恋に落ちまして、一緒に死にたいと願う湿度の高い役柄だったと思うのですけれども、演じられてみていかがだったでしょうか。
二階堂:たしかにジメジメしていたかなと思いますけれども(笑)。でも小栗さんが圧倒的で、現場に現われただけで空気が変わるような存在感でしたので、そこに身を委ねながら。あとは実花さんにご指導いただきながら現場を生きていたと思います。