欲望と不安の中で生きる若者の青春を鮮烈に描いた、岡崎京子による漫画が原作の映画『リバーズ・エッジ』が2月16日より全国ロードショーとなる。このほど、小沢健二が本作のために書き下ろした主題歌「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」が流れる予告映像がお披露目となった。
世界三大映画祭のひとつでもあるベルリン国際映画祭のパノラマ部門のオープニング作品にも選出された本作。主題歌は、かねてより岡崎京子と親交がある小沢健二へ、映画製作サイドから主題歌提供を依頼したところ快諾、2人の夢のような関係によって生まれた。小沢にとって初の映画主題歌となり、さらに今回の楽曲には映画のメインキャストである二階堂ふみと吉沢亮が“Voice”として参加している。
予告編では、全裸で縛られてロッカーに閉じ込められるという壮絶ないじめを受ける吉沢亮扮する山田を、二階堂ふみ演じるハルナが助け出すなど、新たなシーンが追加されている。
完成した主題歌の印象について二階堂ふみは「まるで、問いかけるように、思い出を語らうように、寄り添うように、明日に向かう曲を聴きました」とコメント。一方、吉沢は「初めてデモを聴いた時から今日まで、毎日気が付くと頭の中で流れています」と楽曲に魅了されていることを明かしている。映画の終わりに何かひとつ時代性の総括が欲しいと思っていたという行定監督は、「予想を軽々と裏切ってくる楽曲をすばらしく思いました」と映画により深みが与えられたことに満足のコメントを寄せていた。
「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」は、2月9日にiTunesとApple Musicにて楽曲が先行配信され、2月14日には小沢が自らジャケットを手掛けた完全限定盤のCDがリリースとなる。そして、『リバーズ・エッジ』公開日の2月16日に、「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)に小沢が生出演し、初披露される予定だ。
『リバーズ・エッジ』
2月16日(金)より TOHOシネマズ 新宿他全国ロードショー
監督:行定勲
原作:岡崎京子
主題歌:小沢健二「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」
出演:二階堂ふみ 吉沢亮 上杉柊平 SUMIRE 土居志央梨 森川葵
配給:キノフィルムズ
【ストーリー】 「若草さん、今晩ヒマ? 僕の秘密の宝物、教えてあげる」。若草ハルナ(⼆階堂ふみ)は、彼⽒の観⾳崎(上杉柊平)がいじめる⼭⽥(吉沢亮)を助けたことをきっかけに、夜の河原へ誘われ、放置された“死体”を⽬にする。「これを⾒ると勇気が出るんだ」と⾔う⼭⽥に絶句するハルナ。さらに、宝物として死体を共有しているという後輩でモデルのこずえ(SUMIRE)が現れ、3⼈は友情とは違う歪んだ絆で結ばれていく。ゲイであることを隠し街では売春をする⼭⽥、そんな⼭⽥に過激な愛情を募らせるカンナ(森川葵)、暴⼒の衝動を押さえられない観⾳崎、⼤量の⾷糧を⼝にしては吐くこずえ、観⾳崎と体の関係を重ねるハルナの友⼈ルミ(⼟居志央梨)。閉ざされた学校の淀んだ⽇常の中で、それぞれが爆発⼨前の何かを膨らませていた。そんなある⽇、ハルナは新しい死体を⾒つけたとの報せを⼭⽥から受ける…。
© 2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社