チェコを震撼させた実際の事件をもとに描く映画『ブロークン・ヴォイス』が、9月19日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開されることが決定。あわせてティーザーポスターと特報映像が解禁された。

本作は、日本でも公演を行っていたプラハの名門少年少女合唱団「バンビーニ・ディ・プラーガ」をめぐる事件から着想を得た作品。2004年、同合唱団の指導者ボフミル・コリーンスキーが少女たちへの性的虐待容疑で逮捕され、長年にわたり少なくとも49人が被害を受けていたことが明らかになった。映画では、その出来事をひとりの少女の視点から描き、「才能」「成功」「沈黙」がどのように結びつき、歪められていくのかを静かに映し出していく。
物語の主人公は、名門カンティチェラ少女合唱団に所属する少女カロリーナ。選抜チームに所属する姉ルチエに憧れながらBチームで歌う彼女は、ある日突然、指揮者ヴィテクに見出される。海外ツアーを前にした雪山合宿で代役に抜擢されたことをきっかけに、カロリーナは次第に“特別”な存在として扱われるようになっていく。厳しいレッスン、少女たちの嫉妬や競争、そして指揮者との距離の近さ。夢の舞台であるニューヨーク公演へ向かうなか、彼女は少しずつ、自分のいる世界の違和感に触れていく。
監督・脚本を手がけたのは、チェコ映画界の新鋭オンドジェイ・プロヴァズニーク。本作では“告発”や“断罪”を前面に押し出すのではなく、13歳の少女の視点に徹底して寄り添うことで、権力の濫用が日常のなかに溶け込み、見えなくなっていく過程を描き出す。16ミリフィルムによるざらついた映像と、ライブ録音された合唱シーンの生々しい歌声が、少女たちの息遣いや緊張感をリアルに浮かび上がらせる。
主人公カロリーナを演じるのは、本作が映画初出演となるカテジナ・ファルブロヴァー。実際にチェコ少年少女合唱団に所属する彼女は、劇中歌唱もすべて自ら担当し、その繊細な演技でチェコアカデミー賞主演女優賞を受賞した。また、本作は2025年カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭ヨーロッパ・シネマズ・レーベル賞、チェコ映画評論家賞ベスト映画賞など高い評価を獲得している。
▼特報

■作品情報
『ブロークン・ヴォイス』
9月19日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・脚本:オンドジェイ・プロヴァズニーク
出演:カテジナ・ファルブロヴァー、ユライ・ロイ、マヤ・キンテラ、ズザナ・シュラヨヴァー、マレク・チソフスキー ほか
2025年/チェコ/チェコ語/106分/カラー/5.1ch/DCP
配給:クレプスキュール フィルム
© endorfilm s.r.o. Punkchart films s.r.o. Česká televize innogy Česká republika a.s. Barrandov Studio a.s. 2025

