谷崎潤一郎の官能純文学の金字塔「鍵」を大胆なオリジナルストーリーとして映画化した『鍵』が、2026年6月12日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開されることが決定。ティザービジュアルと特報映像も解禁となった。

本作は、夫婦の日記を交互に綴る手法で性の深奥を描き出した原作をベースに、令和の時代にふさわしい新たな息吹を吹き込んだ意欲作。市川崑、神代辰巳、池田敏春らによって幾度も映像化されてきた名作が、脚本・監督業30年目を迎えた いまおかしんじ監督の手により、まったく新しい物語として立ち上がる。
物語の主人公は、工務店を営む剣持耕三。医師から余命半年を宣告された彼は、歳の離れた妻・郁子の将来を案じながらも、ある歪んだ計画を思いつく。「俺が死んだ後、誰かに抱かれるなんて我慢できない。どうすればいい?」剣持は、部下の木村と郁子をあえて浮気させようと画策する。「浮気だのなんだの揉めてるうちは、俺が死ぬってことを忘れるだろう」という身勝手な理屈。しかし、思惑通りに二人の距離が縮まっていくなかで、剣持はどうしても郁子への想いを断ち切ることができない。
身体の衰えとは裏腹に、激しく募っていく嫉妬心。さらに郁子の日記を盗み見ると、そこには木村の肉体に強く惹かれていく郁子の赤裸々な欲望が綴られていた。「一日でも長く生きて郁子を抱きたい。もっともっと抱きたい」死を目前にした男の執着は純愛か、それともエゴか。愛する女性を他人の手に委ねまいとする歪んだ情念が、やがて取り返しのつかない領域へと踏み込んでいく――。
余命宣告を受けた主人公・剣持を演じるのは、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍する吹越満。真剣でありながらどこか滑稽でもある、不器用な男の嫉妬と偏愛をユーモラスかつ切実に体現する。年の離れた妻・郁子には、映画『海の沈黙』で鮮烈な印象を残した菅野恵。郁子の内に秘めた欲望と揺れ動く心情を大胆に演じる。そして物語の鍵を握る木村役を小出恵介が務めるほか、丸純子、那波隆史、佐倉萌、新藤まなみ、釜國まひろ、治田敦ら実力派が集結。耽美小説の世界に生々しい血を通わせる。
解禁されたティザービジュアルは、剣持と郁子それぞれの横顔を切り取り、「嫉妬がとまらない」というコピーが印象的に添えられたもの。真剣でありながらもどこか滑稽な剣持の執着と、郁子の秘めた欲望を暗示するビジュアルに仕上がっている。
特報映像では、エンディングノートを綴る剣持の姿が映し出される。「郁子を抱きたい。でも思うように抱けない。俺はどうすればいいんだ」と吐露する姿からは、死を前に揺れ動く男の切実な心情が滲み出る。ラストには、海へと歩み出す剣持に向かって郁子が「行っちゃダメだよ!」と叫ぶ場面も収められ、本編の切なさを予感させる。
▼特報




■作品情報
タイトル:『鍵』
公開日:2026年6月12日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
出演:吹越満、菅野恵、小出恵介
丸純子、那波隆史、佐倉萌、新藤まなみ、釜國まひろ、治田敦 ほか
原作:谷崎潤一郎『鍵』(新潮文庫刊)
監督:いまおかしんじ
脚本:松本稔/いまおかしんじ
制作:レジェンド・ピクチャーズ
配給宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト
製作年:2026年
製作国:日本
上映時間:94分
カラー/ステレオ/R-15作品
©2026「鍵」製作委員会

