舞台「テンペスト」で好評を博した、劇作家で演出家の益山貴司と、映画『泥の子と狭い家の物語』のスマッシュヒットが記憶に新しい、CMディレクターで映画監督の西岡眞博がタッグを組み、劇団子供鉅人の名作舞台を映画化した『ハミンンンンンング』が、11月に公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルがお披露目となった。
主演は松本真依(幻灯劇場)。脇には寺井竜哉(STAR☆JACKS)、川添公二(テノヒラサイズ)、石畑達哉(匿名劇壇)、伊藤駿九郎(KING&HEAVY/theatre PEOPLE PURPLE)、飯嶋松之助(KING&HEAVY)など、関西の演劇界を牽引する俳優が顔を揃える。
■西岡眞博(監督) コメント
数年前「親ガチャ」なる言葉が流行った。子は親を選べないというが、親だって子を選べない。そんなこと言えばこの世に生を受けることさえ誰も選べない。自分の人生は一体誰ものか。行き先は誰が決めるのか。結婚、少子化、子育て、介護、そして死。現代社会が抱える多くの問題。極端に言うと、古今東西世の中に起こる全ての問題は、親子の関係性から生まれるのではないかとさえ思える。親子とは何なのか。血の繋がりとは、いったい何なのか。映画を見てくれた人たちと一緒に考えてみたいと思う。
■益山貴司(原作) コメント
十五年間の劇団生活の中でも一際思い出深い作品です。大阪出身でありながら、ほとんど大阪弁の芝居を作ってこなかった私が、「大阪弁で詩情豊かなものを作ろう」と思い立った作品だからです。映像化に際して、私も演出として関わり、「舞台のような映画のような不思議な作品」として新たに生まれ直しました。この映画から溢れ出るハミングがより遠くに、より多くの人の胸に響くことを願っています。
■松本真依(トーコ役) コメント
この物語の主人公は親の愛を求めているのか?母親と同じになりたくないのか?たぶんそのことは誰にも分からないし、分かって欲しいわけでもない。親と自分の共通点を見つけて、嫌になる瞬間や嬉しくなる瞬間は誰にでも起こり得ることだ。この映画が、親から与えられたものは何なのか?自分が親から受け取らなかったものは何か?を考えるささやかなきっかけの一つになればいいなと思います。
『ハミンンンンンング』
2023年11月公開
監督・脚本・プロデューサー:西岡眞博
原作・脚本・演出:益山貴司
出演:松本真依 寺井竜哉 川添公二 岡祈里 早坂風海 石畑達哉 伊藤駿九郎 飯嶋松之助 高也 田井中宥乃 室屋和美 三原悠里 佐波太郎 尾形大吾 三宅唯真 岡たまき 佐々木ヤス子 まおりーた 羽立結花
【ストーリー】 似たくもない母親に外見はもとより性格や癖、生き方までもどんどん似てくるトーコ。母の呪縛から逃れられず、小さな殻に閉じこもり闇を抱えるトーコと、彼女に翻弄される仲間たちの青春群像劇。