イギリスの世界的ミュージシャンのエルトン・ジョンが、自身にとって最後のツアーとなる「Farewell Yellow Brick Road」の最終公演を迎え、50年以上続けてきたツアー活動を終了した。
▼エルトン・ジョンのインスタグラム(eltonjohn)より
2018年9月に開幕したツアー「Farewell Yellow Brick Road」で300回以上のショーを行ってきたエルトンは、7月8日にスウェーデン・ストックホルムにて最終公演を開催。
米メディア「Page Six」によると、1970年からツアー活動を行ってきたエルトンは「私は信じられないほどの素晴らしいキャリアを築いてきました。52年間、純粋に楽しく音楽をやってきましたが、音楽を演奏できて私はなんて幸運なんだろう」「ファンの皆さんがいなくなるとどれだけ寂しいか、皆さんのサポートのおかげで私の気持ちがどれほど謙虚になったか言葉では言い表せません」とファンに感謝を伝え、名曲「Your Song(僕の歌は君の歌)」とツアータイトルのもとになっている「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」のパフォーマンスで締めくくった。
公演中には、同日にスウェーデン・イェーテボリでコンサートを開催していたイギリスのロックバンド、コールドプレイがライブ中継で特別出演。ボーカルのクリス・マーティンは「エルトン、ここにいる私たち、そしてあなたが愛し、インスピレーションを与え、サポートしてくれたバンドやアーティストたちからこう伝えたいです。私たちはあなたのことを愛してる。あなたがしてくれたあらゆることに感謝しています…引退おめでとう」とメッセージを送った。
公演を終えたエルトンは、ステージで観客たちを見つめる後ろ姿とバンドメンバーをたたえているエモーショナルな瞬間をインスタグラムでシェア。「最後の別れ(The Final Farewell)」というキャプションをつけてツアー活動に別れを告げた。エルトンのインスタグラムによると、最後のツアーでは330公演を行い、625万人以上を動員した。
▼コールドプレイのインスタグラム(coldplay)より
▼エルトン・ジョンのインスタグラム(eltonjohn)より
エルトンは2018年1月にニューヨークで行われたイベントで「Farewell Yellow Brick Road」が最後のツアーになると発表し、ツアー活動からの引退を表明した。「最後のツアーは別にして、私はもうツアーをするつもりはありません。私が世界を回ってツアーをするのはこれが最後になります」と伝え、夫で映画監督&プロデューサーのデヴィッド・ファーニッシュと2人の息子たちと過ごす時間を優先すると語っていた。
ツアーの最終公演には、夫のデヴィッド、12歳の長男ザッカリー、10歳の次男イライジャも訪れていた。デヴィッドは子供たちと一緒にステージを見守る動画をインスタグラムに公開。「一緒に次のチャプターに進むのがとても楽しみ。私たちはパパのことを愛してる」とエルトンをたたえていた。
▼デヴィッド・ファーニッシュのインスタグラム(davidfurnish)より
▼「エルトン・ジョン・ライヴ:Farewell from Dodger Stadium」より「Saturday Night’s Alright」のパフォーマンス・クリップ
エルトンは1968年にソロデビューし、1970年に「Your Song(僕の歌は君の歌)」を発表して以来、これまでのレコード売り上げは2億5000万枚以上を誇る。1998年には大英帝国勲章を受章。2019年には自身の半生をタロン・エガートン主演で映画化した『ロケットマン』が公開された。2022年11月に行われた「Farewell Yellow Brick Road」の北米での最終公演の模様を収録した「エルトン・ジョン・ライヴ:Farewell from Dodger Stadium」はディズニープラスにて配信されている。