2017年に第157回直木賞を受賞し、累計発行部数26万部を超える佐藤正午の同名ベストセラー小説を、大泉洋主演、有村架純、目黒蓮(Snow Man)、柴咲コウ共演で映画化する『月の満ち欠け』が、12月2日より公開される。このほど、⾼⽥⾺場での撮影秘話や、初共演となる有村&⽬⿊がお互いの印象を語る現場レポートと、メイキング写真がお披露目となった。
本作は、「愛する人にもう一度めぐり会いたい」という願いが起こした“奇跡”が紡ぐ、数奇で壮大なラブストーリー。現代を生きる、愛する妻子を亡くした男性・小山内と、27年前にある女性と許されざる恋をした男性・三角。無関係だった彼らの人生が、”瑠璃”という名の女性の存在で交錯する。
2021年の11⽉から12⽉にわたり撮影された本作。2⼈の撮影は主に、劇中の80年代パートで舞台となる⾼⽥⾺場で⾏われた。現在も⾼⽥⾺場にある名画座“早稲⽥松⽵”を80年代⾵に作り込み、瑠璃と三⾓の2度⽬の再会シーンが撮影された時は、突然の2⼈の登場に思わず⽴ち⽌まる歩⾏者が続出。だが有村、⽬⿊共に最後まで役に集中し、⼤きな混乱もないまま撮影は無事終了した。
また、同じく⾼⽥⾺場近くの川沿いでは、瑠璃と三⾓の微笑ましい初デートシーンを撮影。憧れの⼥性と奇跡的な再会を果たし、どこか舞い上がっている様⼦の三⾓が初々しいこのシーンも、廣⽊監督の求める⾃然さ、リアリティが徹底されている。実は台本にはない動きやセリフが当たり前のように追加されているのだが、有村も⽬⿊もどこまでがセリフか分からないほどナチュラルな佇まいで臨んでいた。またこのシーンは、道路に⼤きく張り出したクレーンカメラが⼀度もカットを割ることなく、⻑回しで2⼈を追い続ける。4分近いシーンとあって現場には⼼地いい緊張感が漂っていたが、撮影合間よく晴れた空を⾒上げて「天気いいね」と談笑する2⼈は、役を通じて打ち解けている様⼦だった。今回、本作にて初共演となる2⼈。有村は⽬⿊について「⼀⾔⼀⾔を⼤切にセリフを⾔われる⽅だなと思えたので、瑠璃として気持ちを動かしながらやり取りができたと思います」と話し、対する⽬⿊は有村について「役としてもリードしてくれましたし、僕としてはすごく⼼が救われました。役者さんとしては引き出しの多さに⽇々驚かされました」と語っている。公開された初デートシーンのメイキング写真でも、次第に緊張もほどけてきた様⼦の2⼈が、監督を交えディスカッションをする姿が捉えられている。
『月の満ち欠け』
2022年12月2日(金)より、全国公開
監督:廣木隆一
原作:佐藤正午「月の満ち欠け」
脚本:橋本裕志
音楽:FUKUSHIGE MARI
劇中曲:John Lennon「Woman」(ユニバーサル ミュージック)
出演:大泉洋 有村架純 目黒蓮(Snow Man) 伊藤沙莉 田中圭 柴咲コウ 菊池日菜子 小山紗愛 阿部久令亜 尾杉麻友 寛一郎 波岡一喜 安藤玉恵 丘みつ子
配給:松竹
【ストーリー】 小山内堅(大泉洋)は、愛する妻・梢(柴咲コウ)と家庭を築き、仕事も順調、どこから見ても順風満帆だった。だが、不慮の事故で梢と娘・瑠璃を同時に失ったことで幸せな日常は一変。深い悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦と名乗る男(目黒蓮)が訪ねてくる。事故のあった日、小山内の娘・瑠璃が面識のないはずの自分に会いに来ようとしていたという。そして、彼女と同じ名前をもち、自分がかつて愛した“瑠璃”という女性(有村架純)について語りだす。それは数十年の時を超えて明かされる、はかなくも鮮烈な、許されざる恋の物語だった。一見何の関係もない夫婦とかつての恋人たち。その二組をつなぐ、誰も想像もしえなかった数奇で壮大な愛の軌跡とは…。
©2022「月の満ち欠け」製作委員会