ドキュメンタリー出身の久保田直監督が、「失踪者リスト」から着想を得て、青木研次によるオリジナル脚本をもとに、田中裕子を主演に迎え、8年もの歳月をかけて製作した『千夜、一夜』が、10月7日より公開される。このほど、尾野真千子、ダンカン、安藤政信ら追加キャストが発表され、併せて30秒予告編とメインビジュアルがお披露目となった。
北の離島の美しい港町を舞台に、理由もわからぬまま突然姿を消した最愛の夫を30年にわたり待ち続ける主人公の姿を描いた本作。今もどこかで誰かを待ち続ける人々の背後にはいったいどんな物語が隠されているのか。
田中演じる登美子とは対照的な女性・奈美を熱演するのは尾野真千子。登美子に想いを寄せる漁師の春男をダンカン、失踪した奈美の夫・洋司を安藤政信が演じ、物語に深みをもたらす実力派俳優陣が集結した。
30秒予告編は、「日本の年間行方不明者数、約8万人」という衝撃的なナレーションで幕を開ける。舞台は北の離島の美しい港町。登美⼦(田中裕子)は理由も分からず突然姿を消した夫の帰りを30年間待ち続けている。登美⼦に想いを寄せる漁師の春男(ダンカン)が「心配だから面倒を見させてくれよ」と言い寄るも、登美子は突き放し、その気持ちに応える様子はない。そんな登美⼦のもとに、2年前に失踪した夫・洋司(安藤政信)を探す奈美(尾野真千子)が現れる。奈美は⾃分のなかで折り合いをつけ、前に進むために「夫がいなくなった理由が欲しい」のだという。そして、夫の背中を追う登美子、奈美が扉を開けた先に立っている男性の後ろ姿、海へ入っていく登美子を追う春男など、印象的なシーンが次々と映し出される。「人はどれだけ愛した人のことを解っているのか」というナレーションが意味するものとは?そして、2人の「待つ女」たちに待ち受ける運命とは。先の読めない展開に期待が高まる予告編となった。
メインビジュアルでは、登美子が海辺の桟橋に座り、最愛の人の帰りを待ちながらどこか遠くを見つめている写真に、「帰ってこない理由なんかないと思ってたけど、帰ってくる理由もないのかもしれない」という、劇中の登美子の台詞が左上にコピーとして添えられている。そして、尾野真千子、ダンカン、安藤政信ら、物語に深みをもたらす実力派俳優陣の印象的な場面写真が置かれ、複雑な人間の感情と本質をあぶり出すドラマを想起させるビジュアルとなった。
『千夜、一夜』
2022年10月7日(金)より、テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開
監督:久保田直
脚本:青木研次
出演:田中裕子 尾野真千子 安藤政信 ダンカン 白石加代子 長内美那子 田島令子 山中崇 阿部進之介 田中要次 平泉成 小倉久寛
配給:ビターズ・エンド
【作品概要】 北の離島の美しい港町を舞台に、理由もわからぬまま突然姿を消した最愛の夫を30年にわたり待ち続ける主人公の姿を描く。
©︎2022映画『千夜、一夜』製作委員会