世間付き合いが苦手な女子高生が、ワケあり家政夫に恋をする…『スウィートビターキャンディー』7月公開

『太陽を掴め』『女流闘牌伝 aki-アキ-』の中村祐太郎監督が、小川あん主演に迎えて描く青春群像劇『スウィートビターキャンディー』が、7月15日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

いつも一緒にいる家族を、すごく遠くに感じる時がある。仲良くなった友人と、急にうまく話せなくなる時がある。自分の気持ちも、相手の気持ちも一瞬一瞬で変化し、確かなものを掴めない。日々、そんな悩みに苛まれて孤独を感じていた高校生・サナエ(小川あん)は、家政夫の男(石田法嗣)に初めて恋をした。男にどれだけ失望しても溶けることのない、少女に芽生えた恋心。男を知り、自分を知り、甘くて苦い想いはやがて、少女の中でキャンディのように溶けていく……。子供と大人の間で揺れる女と、どこにも居場所のない男の、みじめで可笑しい心を描く青春偶像劇が誕生した。

主演を務めるのは、デビュー以降、数多くの映画・ドラマ・CMに出演し、2018年1月に映画『ピンカートンに会いにいく』(監督:坂下雄一郎)が公開、同月公演の舞台「目頭を押さえた」では初主演を務め、近年の主な映画作品に、『天国はまだ遠い』(監督:濱口竜介)などで活躍する小川あん。今作では主題歌を歌唱しその……の歌声を披露。小川演じるサナエが恋をする男を演じた石田法嗣は、2005年公開の主演作「カナリア」(塩田明彦監督)で第60回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞を受賞、その後、自分の視野を広げるために2度の留学をし、独自の存在感で物語をひっぱっていく。そして彼らをとりまく人々に、『タイトル、拒絶』(20)、Netflix 映画『彼女』 (21)や、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出演する田中俊介、『わたし達はおとな』(22)の清水くるみら若手実力派俳優達が顔をそろえた。

予告編では、人と馴染めないサナエのもとにやってきた家政夫(石田法嗣)が、どこか謎めいた存在で、何か知らない過去を抱えていることを想起させる。だがそんな彼にサナエはどんどん惹かれていくようで…。このふたりの行先、そしてサナエの思いの行方が気になる予告編となっている。小川あんが歌う主題歌は映画本編のエンドロールを見てのお楽しみに。

ポスタービジュアルでは、小川あん演じるサナエが印象的な目線でこちら側をじっと見つめる。「私が守ってあげたい」という意味深なキャッチコピーは、単なる淡い初恋だけでは終わらない印象を抱かせる。

■中村祐太郎(監督)コメント
皆様、大変長らくお待たせ致しました。撮影から4年越しで公開されることとなりました。お世話になった方々には、今日に至るまでに大変な辛抱を強いらせることになったことをお詫び致します。そして、もうすぐではありますが“奇跡の作品”を、是非ご堪能頂けたらと思います。今も歌い継がれ、語り継がれるあの名曲が、トレーラーハウスでレコーディングをしていたように、振り返れば僕の制作日誌では、宅録から始まり、宅録で終わりました。1ミリも妥協を許さなかったこの作品を、是非目撃して頂けたら幸いです。

『スウィートビターキャンディー』
2022年7月15日(金)より、下北沢K2、池袋シネマ・ロサほか全国公開
監督:中村祐太郎
脚本:小寺和久 中村祐太郎
主題歌:「そういう風の吹きまわし」 町あかり
出演:小川あん 石田法嗣 田中俊介 清水くるみ 松浦祐也 町田マリー 蒼波純 若杉凩 片岡礼子
製作・配給:MotionGalleryStudio

【ストーリー】 サナエ(小川あん)は、今年大学受験を控えている女子高生だ。ただ、同性のグループであったり、人と交わるのが少し苦手である。“大人にならなくちゃ”と、自分でも思ってはいるけれど、中々うまくはいかない。夏休みになり、東京の大学に通っている姉が帰ってくると、サナエも受験を控えている手前、両親の都合で家に家政夫を雇うことになる。家政夫の裕介(石田法嗣)は、無骨で少し恐く感じる。謎が多いと周りも言っている。けど、彼を知っていくうちに、どこか自分と似ている部分や、重なる思いに気づき始める…。それは、サナエの“甘い”初恋であるとともに、裕介の“苦い”思い出を巡る、旅の始まりであった。

©MotionGalleryStudio