広瀬すず、宿命の相手は“姉”「姉妹であり、友達であり、同業者」、松坂桃李は“樹木希林”

凪良ゆうによる本屋大賞受賞の傑作ベストセラー小説を、『悪人』『怒り』の李相日監督が広瀬すずと松坂桃李のダブル主演で映画化する『流浪の月』(読み:るろうのつき)が、5月13日より公開される。このほど、4月13日にイイノホールにて完成披露試写会が行われ、キャストの広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子、そして李相日監督が登壇した。

李監督とは『怒り』以来、6年ぶりのタッグとなる広瀬。前回の現場では「あれが限界の芝居」だったそうだが、「この6年でいろいろ経験して、価値観や芝居の感覚が私の中でも大分変わった」という。しかし、監督に会ったときに「どうしたらいいか分からないです」、とすぐに相談してしまったそうで、「それじゃこの映画ダメだよ」と李監督から言われてしまったことを苦笑いで明かした。

松坂は今作の役について、「僕史上、一番難しくて。掘っても掘っても、答えが見つからないというか、ずっと霧の中でもがいているような感じ」と表現。しかし、監督も一緒にその霧の中を彷徨ってくれたそうで、「寄り添うというか、監督はその役になってくれる。それがすごく嬉しかった」と、李監督の役者への向き合い方に感謝していた。

本作の内容にちなみ、「宿命という絆で結ばれた、切っても切れない関係の相手は?」という質問が。松坂は「樹木希林さん」とし、「お芝居のことを含めて、いろいろなことを教わった」としみじみ。同じ質問に広瀬は、「姉」の広瀬アリスだとし、「姉妹であり、友達であり、同業者であり、先輩でもある。切っても切れない、すごい不思議な関係」と語っていた。

『流浪の月』
2022年5月13日(金) 全国公開
監督・脚本:李相日
原作:凪良ゆう「流浪の月」
出演:広瀬すず 松坂桃李 横浜流星 多部未華子 趣里 三浦貴大 白鳥玉季 増田光桜 内田也哉子 柄本明
配給:ギャガ

【ストーリー】 雨の夕方の公園で、びしょ濡れの10歳の家内更紗(広瀬すず)に傘をさしかけてくれたのは19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)。引き取られている伯母の家に帰りたがらない更紗の意を汲み、部屋に入れてくれた文のもとで、更紗はそのまま2か月を過ごすことになる。が、ほどなく文は更紗の誘拐罪で逮捕されてしまう。それから15年後。“傷物にされた被害女児”とその“加害者”という烙印を背負ったまま、更紗と文は再会する。が、更紗のそばには婚約者の亮(横浜流星)がいた。更紗の過去も受け入れた上で、彼女を見守ってきたつもりの亮だったが…。一方、文のかたわらにもひとりの女性・谷(多部未華子)が寄り添っていて…。

©2022「流浪の月」製作委員会