松坂桃李「誰にも好きにさせちゃいけない」“女児誘拐事件”に秘められた二人だけの真実とは?『流浪の月』予告編&ポスタービジュアル

凪良ゆうによる本屋大賞受賞の傑作ベストセラー小説を、『悪人』『怒り』の李相日監督が広瀬すずと松坂桃李のダブル主演で映画化する『流浪の月』(読み:るろうのつき)が、5月13日より公開される。このほど、本作の予告編とポスタービジュアルがお披露目となった。

10歳のときに誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗と、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文。いつまでも消えない“被害女児”と“加害者”という烙印を背負ったまま、誰にも打ち明けられない秘密をそれぞれに抱えて生きてきた二人が、15年後に再会し選んだ道とは?

予告編は、10歳の更紗(広瀬すず)と文(松坂桃李)が出会う場面から始まる。「うち、来る?」という文の声かけで始まった二人の優しい共同生活は、ある夏の日の昼下がり、陽光きらめく湖で突如終わりを告げる。その日から更紗は世間を騒がせた女児誘拐事件の“被害女児”、文はその“誘拐犯”となった。それから15年後、偶然の再会を果たしたことから二人の運命は大きく動きだす。過去から身を隠すように生きてきた二人の日常は一変。彼らを取り巻く人々を巻き込んで、擦り切れそうな感情と抑えきれない衝動がぶつかり合う。身も心も傷だらけになり、「私のせいで文を傷つけて、文の人生壊した」と夜の街をさまよう更紗に、あの日の文が「更紗は更紗だけのものだ。誰にも好きにさせちゃいけない」と語りかける。静かに、そして強いまなざしで語りかけられるこの言葉、握り合った手と手が、歩んできたそれぞれの過去を飲み込み、予測できないこれからの未来を切り拓いていこうとする二人の強い意志を、固く、強く表明する。

また、本映像では、『贋作 桜の森の満開の下』や『フェイクスピア』などのNODA・MAPの音楽、第32回夏季オリンピックの開会式における森山未來のダンスパフォーマンスへの楽曲提供などで知られる気鋭の音楽家・原摩利彦が手掛ける本編の劇中楽曲が初披露(前半2曲)される。ドラマの始まりを予感させる印象的な笙の音、心震わす繊細なピアノにも耳を傾けてほしい。

ポスタービジュアルには、なにかに想いを馳せるような表情を浮かべる更紗と文、そして同じくなにかを想いながらもどこか距離を感じさせるまなざしの亮と谷の姿が収められる。激しく動き出す運命に巻き込まれる前の一瞬の静けさを捉えた4人の表情と、「女児誘拐事件。その真実は、二人だけのもの。」というキャッチコピーが胸をざわつかせる。

『流浪の月』
2022年5月13日(金) 全国公開
監督・脚本:李相日
原作:凪良ゆう「流浪の月」
出演:広瀬すず 松坂桃李 横浜流星 多部未華子 趣里 三浦貴大 白鳥玉季 増田光桜 内田也哉子 柄本明
配給:ギャガ

【ストーリー】 雨の夕方の公園で、びしょ濡れの10歳の家内更紗(広瀬すず)に傘をさしかけてくれたのは19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)。引き取られている伯母の家に帰りたがらない更紗の意を汲み、部屋に入れてくれた文のもとで、更紗はそのまま2か月を過ごすことになる。が、ほどなく文は更紗の誘拐罪で逮捕されてしまう。それから15年後。“傷物にされた被害女児”とその“加害者”という烙印を背負ったまま、更紗と文は再会する。が、更紗のそばには婚約者の亮(横浜流星)がいた。更紗の過去も受け入れた上で、彼女を見守ってきたつもりの亮だったが…。一方、文のかたわらにもひとりの女性・谷(多部未華子)が寄り添っていて…。

©2022「流浪の月」製作委員会