世界3大映画祭のひとつであるカンヌ国際映画祭で主演のレナーテ・レインスヴェが女優賞を受賞したのを皮切りに、世界中の映画祭や映画賞で異彩を放つダークホース作品として話題を呼び、19受賞101ノミネートを記録、間も無く受賞式が開催される第94回アカデミー賞では主要部門の脚本賞、さらには国際⻑編映画賞にノミネートされるという快挙を成し遂げた、ノルウェーの奇才ヨアキム・トリアー監督による注目作『The Worst Person In The World(原題)』が、邦題『わたしは最悪。』として7月1日より公開されることが決定した。併せて、場面写真がお披露目となった。
「どこかにきっと特別な自分がいる」思い描く理想の未来とシビアな現実との間で揺れ動きながらも、自分の気持ちに向き合い行動する主人公ユリヤとその周りの人たちを、時にロマンティックに、時に痛烈に、『テルマ』、『母の残像』などで知られるヨアキム・トリアー監督が圧倒的な共感性をもって、独創的な映像と音楽で描き出した本作。アメリカ公開時には、4スクリーンという限定公開ながら絶好調のスタートを切り、2020~22年公開の外国語映画では『パラサイト 半地下の家族』、『燃ゆる女の肖像』に続いてスクリーンアベレージ第3位を達成した上、映画批評家サイト「ロッテントマト」では2月9日時点で99%FRESHを獲得した。
時に自己嫌悪に陥り、周りを傷つけながらも、自分の気持ちに正直に人生の選択をしていく主人公ユリヤを演じるのは、ノルウェーの新星レナーテ・レインスヴェ。奔放でありながらも、その年代特有の心の機微を、大胆かつ繊細な表現力で見事に演じ切り、カンヌ国際映画祭の女優賞を皮切りに、各国映画祭や映画賞で絶賛を博している。
ヨアキム・トリアー監督は、「この映画を作るきっかけは、レナーテだった。彼女の舞台での演技に魅了され、主演を務めたことのなかった彼女のために脚本を書いた。主人公のキャラクター造形、複雑な心境を作っていくうえで、彼女に助けられたことが沢山ある。人間ドラマ、コメディなどたくみに演じられる素晴らしい才能を持っている、今一番の女優だと思う」とレナーテ・レインスヴェを絶賛する。
場面写真には、ユリヤ(レナーテ・レインスヴェ)が恋人アクセルに隠れて別の男性と楽しむシーンや、オフモードの姿、打って変わって華やかなパーティでしっかり仕上げ、美しく湖畔で佇むカットなど、いずれも彼女の日常が収められる。
『わたしは最悪。』
2022年7月1日(金)より、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本:ヨアキム・トリアー
脚本:エスキル・フォクト
出演:レナーテ・レインスヴェ アンデルシュ・ダニエルセン・リー ハーバート・ノードラム
配給:ギャガ
【ストーリー】 主人公のユリヤ(レナーテ・レインスヴェ)は30歳という節目を迎えたが、人生どうにも方向性が定まらず、自分の才能をいくつも無駄にしてきた気がしている。魅力的だった年上の恋人アクセルはグラフィックノベル作家として成功し、しきりに身を固めたがっているが、意思表示されればされるほどユリヤは気乗りしない。ある夜、彼女は招待されていないパーティに紛れ込み、若くて魅力的なアイヴィンと出会う。ほどなくして、アクセルとは別れて新しい恋愛に身を投じ、人生の新たな展望を見出そうとするが…。
© 2021 OSLO PICTURES – MK PRODUCTIONS – FILM I VÄST – SNOWGLOBE – B-Reel ‒ ARTE FRANCE CINEMA