凪良ゆうによる本屋大賞受賞の傑作ベストセラー小説を、『悪人』『怒り』の李相日監督が広瀬すずと松坂桃李のダブル主演で映画化する『流浪の月』(読み:るろうのつき)が、5月13日より公開される。このほど、本作の場面写真がお披露目となった。
10歳のときに誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗と、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文。いつまでも消えない“被害女児”と“加害者”という烙印を背負ったまま、誰にも打ち明けられない秘密をそれぞれに抱えて生きてきた2人が、15年後に再会し選んだ道とは?
場面写真には、更紗(広瀬すず)、文(松坂桃李)、亮(横浜流星)、谷(多部未華子)に加えて、更紗の同僚でシングルマザーの安西(趣里)、更紗のバイト先の店長(三浦貴大)、10歳時の更紗(白鳥玉季)、文の母親の佐伯音葉(内田也哉子)、更紗が訪れるアンティークショップ店主の阿方(柄本明)の姿が収められる。更紗、文の傍らには現在のパートナーの姿があり、それぞれが明るい未来へ進んでいることがわかる。しかし、大切なはずの人の横で笑顔がぎこちない更紗、口を固く結び不穏な表情を浮かべる文、どこか不安げな目つきの亮、何かを見据える谷、そして彼らを取り巻く人々の目線の行方も定まらないままだ。どの表情にも緊張が見え隠れしており、動き出した“許されないふたり”の運命の行方が一体どうなっていくのか、暗示めいたものを感じさせる。広瀬の心の機微を感じ取れそうな繊細なしぐさ、減量して身体も役になりきった松坂の佇まいなどからも、待ち受けるであろう物語の衝撃に期待が高まる。
『流浪の月』
2022年5月13日(金) 全国公開
監督・脚本:李相日
原作:凪良ゆう「流浪の月」
出演:広瀬すず 松坂桃李 横浜流星 多部未華子 趣里 三浦貴大 白鳥玉季 増田光桜 内田也哉子 柄本明
配給:ギャガ
【ストーリー】 雨の夕方の公園で、びしょ濡れの10歳の家内更紗(広瀬すず)に傘をさしかけてくれたのは19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)。引き取られている伯母の家に帰りたがらない更紗の意を汲み、部屋に入れてくれた文のもとで、更紗はそのまま2か月を過ごすことになる。が、ほどなく文は更紗の誘拐罪で逮捕されてしまう。それから15年後。“傷物にされた被害女児”とその“加害者”という烙印を背負ったまま、更紗と文は再会する。が、更紗のそばには婚約者の亮(横浜流星)がいた。更紗の過去も受け入れた上で、彼女を見守ってきたつもりの亮だったが…。一方、文のかたわらにもひとりの女性・谷(多部未華子)が寄り添っていて…。
©2022「流浪の月」製作委員会