青葉市子「まっすぐな心に寄り添えたらと、音を選んだ」音楽を担当!『こちらあみ子』超特報映像3種&両A面ティザービジュアル

「むらさきのスカートの女」で第161回芥川賞を受賞した今村夏子のデビュー作で、第26回太宰治賞、第24回三島由紀夫賞をダブル受賞した小説「あたらしい娘」(のちに「こちらあみ子」に改題)を、森井勇佑監督が映画化する『こちらあみ子』の公開日が7月8日に決定し、主人公・あみ子を、応募総数330名のオーディションの中から見いだされた新星・大沢一菜が務めることが発表された。併せて、超特報映像3種と両A面ティザービジュアルがお披露目となり、青葉市子が音楽を担当することも発表された。

主人公は、広島に暮らす小学5年生のあみ子。少し風変わりだが純粋なあみ子の行動が、家族や同級生など周囲の人たちを否応なく変えていく過程を、少女の無垢な視線で鮮やかに描き出す。

主人公・あみ子を演じるのは、応募総数330名のオーディションの中から見いだされた新星・大沢一菜。圧倒的な存在感で“あみ子の見ている世界”を体現する。一途に自分を貫き通すあみ子の姿は、常識に縛られ、違和感や生きづらさを感じる人々にとって、かつての自分を呼び覚まし、勇気や力をもたらす存在となってくれるはずだ。

両A面ティザービジュアルの片面には、中学生のあみ子(大沢一菜)がこちらに向かって手を伸ばしている写真、もう片面には、下校途中、力強く立つ小学生時代のあみ子の写真が収められる。タイトルロゴには劇中に登場するトランシーバーをあしらい、あみ子の印象的なセリフでもあるキャッチコピー「応答せよ、応答せよ」が添えられる。

超特報映像は、「あみ子、川であそぶ。」編、「あみ子、だんご虫をさわる。」編、「あみ子、お兄ちゃんとセッション。」編の3種。子どもらしさ全開の小学生時代のあみ子の姿が映し出される。


▲超特報映像「あみ子、川であそぶ。」編


▲超特報映像「あみ子、だんご虫をさわる。」編


▲超特報映像「あみ子、お兄ちゃんとセッション。」編

音楽は、繊細な歌声とやわらかなクラシックギターの音色で聴く者を魅了し続け、国内だけでなく海外からも人気を集める音楽家・青葉市子が手掛ける。

■青葉市子(音楽) コメント
どんなときも、どんなことでも。そっと見守って、そっと聞かせて。あみ子さんのまっすぐな心に寄り添えたらと、音を選びました。劇場で公開されるのを楽しみに待っています。

■森井勇佑(監督) コメント
今村夏子さんの原作小説をはじめて読んだときから、あみ子という存在が、僕の中に住み着いて離れなくなりました。それはたぶんあみ子に、僕の根っこの部分が共鳴したからなのだと思います。世界の輪郭はもっと、ぐにゃっとしていて、きらきらしていて、不気味で、粒だって生きいきしているのだということ。社会とは別に、そんな世界のありようがあるのだということ。この感覚を映画にしたいと思いました。オーディション会場の待合室で、大沢一菜が椅子にただ座っている姿を見たとき、この子があみ子だとすぐに思いました。一菜の目はどこか遠くを見ていて、まるで僕には見えていないなにかを見ているかのようでした。一菜はとても自由で、なににも縛られない、台風のような子です。彼女が撮影現場に現れると、ものすごい勢いで現場が沸き立ち動き出すのでした。僕たちは必死にそれを撮影しました。一菜やみんなと過ごした時間は、僕にとってかけがえのないものです。あみ子はいまなにを思っていて、どんな景色が見えていて、どんな音が聞こえているのか。あみ子を取り巻く世界はどんなものなのか。みんなで目一杯想像しながら、たくさん遊んで作った宝物のような映画です。そんな時間も、公開とともにもうすぐ終わっていってしまうのかなと思うと、とても寂しいものがあります。でもそれと同時に、これからこの映画を観てくれる人たちとあみ子が、いったいどんな新しい出会いをするのか、とても楽しみでもあります。どうか良い出会いとなりますように。

『こちらあみ子』
2022年7月8日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督・脚本:森井勇佑
原作:今村夏子「あたらしい娘」(のちに「こちらあみ子」に改題)
音楽:青葉市子
出演:大沢一菜 井浦新 尾野真千子

【ストーリー】 あみ子(大沢一菜)はちょっと風変わりな女の子。優しい父(井浦新)、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母(尾野真千子)、憧れの同級生のり君。たくさんの人に見守られながら生きるあみ子だが、純粋で素直なあみ子の行動は周囲の人たちを困らせることになり…。