【第94回アカデミー賞】濱口竜介監督『ドライブ・マイ・カー』が日本映画初の作品賞候補に!『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が最多12ノミネート

第94回アカデミー賞のノミネーションが2月8日(現地時間)に発表され、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が作品賞ほか4部門にノミネート、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞ほか最多12の賞の候補になった。


▲『ドライブ・マイ・カー』全国公開中 ©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

日本からは濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が、作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞の4部門にノミネート。作品賞と脚色賞へのノミネートは日本映画として初の快挙となった。村上春樹による短編小説を原作とした本作は、妻を失い喪失感のなかで生きる男と、寡黙な専属ドライバーが一筋の希望にたどり着くまでを描き、脚本は濱口監督と大江崇允が手がけた。先日発表された第79回ゴールデン・グローブ賞では最優秀非英語映画賞に選ばれ、受賞への期待が高まる。

最多ノミネート作品の『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は、1920年代のアメリカ・モンタナ州を舞台に、カリスマ的な存在で周囲から恐れられる牧場主と、その家族が絡み合う緊迫した関係をリアルに描いた人間ドラマ。作品賞のほか、監督賞(ジェーン・カンピオン)、主演男優賞(ベネディクト・カンバーバッチ)、助演女優賞(キルスティン・ダンスト)、助演男優賞(ジェシー・プレモンス、コディ・スミット=マクフィー)など11部門で計12ノミネートを果たした。


▲『パワー・オブ・ザ・ドッグ』Netflixにて独占配信中

SF大作『DUNE/デューン 砂の惑星』は、作品賞を含む10部門で候補に。続いて、第46回トロント国際映画祭で最高賞の観客賞に輝いた『ベルファスト』、スティーブン・スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』がそれぞれ7部門に選出された。

第94回アカデミー賞受賞式は、米ロサンゼルスにて3月27日(現地時間)に開催される。

以下は、ノミネート結果。

■作品賞
『ベルファスト』
『コーダ あいのうた』
『ドント・ルック・アップ』
『ドライブ・マイ・カー』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ドリームプラン』
『リコリス・ピザ』
『ナイトメア・アリー』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
『ウエスト・サイド・ストーリー』

■監督賞
ケネス・ブラナー『ベルファスト』
濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』
ポール・トーマス・アンダーソン『リコリス・ピザ』
ジェーン・カンピオン『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
スティーブン・スピルバーグ『ウエスト・サイド・ストーリー』

■主演男優賞
ハビエル・バルデム『愛すべき夫妻の秘密』
ベネディクト・カンバーバッチ『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
アンドリュー・ガーフィールド『tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』
ウィル・スミス『ドリームプラン』
デンゼル・ワシントン『マクベス』

■主演女優賞
ジェシカ・チャステイン『タミー・フェイの瞳』
オリヴィア・コールマン『ロスト・ドーター』
ペネロペ・クルス『Parallel Mothers(英題)』
ニコール・キッドマン『愛すべき夫妻の秘密』
クリステン・スチュワート『スペンサー ダイアナの決意』

■助演男優賞
キアラン・ハインズ『ベルファスト』
トロイ・コッツァー『コーダ あいのうた』
ジェシー・プレモンス『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
J・K・シモンズ『愛すべき夫妻の秘密』
コディ・スミット=マクフィー『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

■助演女優賞
ジェシー・バックリー『ロスト・ドーター』
アリアナ・デボーズ『ウエスト・サイド・ストーリー』
ジュディ・デンチ『ベルファスト』
キルスティン・ダンスト『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
アーンジャニュー・エリス『ドリームプラン』

■脚本賞
『ベルファスト』
『ドント・ルック・アップ』
『ドリームプラン』
『リコリス・ピザ』
『The Worst Person in the World(英題)』

■脚色賞
『コーダ あいのうた』
『ドライブ・マイ・カー』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ロスト・ドーター』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

■撮影賞
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ナイトメア・アリー』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
『マクベス』
『ウエスト・サイド・ストーリー』

■編集賞
『ドント・ルック・アップ』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ドリームプラン』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
『tick, tick… BOOM! : チック、チック…ブーン!』

■美術賞
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ナイトメア・アリー』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
『マクベス』
『ウエスト・サイド・ストーリー』

■音響賞
『ベルファスト』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
『ウエスト・サイド・ストーリー』

■衣装デザイン賞
『クルエラ』
『シラノ』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ナイトメア・アリー』
『ウエスト・サイド・ストーリー』

■メイク・ヘアスタイリング賞
『星の王子 ニューヨークへ行く2』
『クルエラ』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『タミー・フェイの瞳』
『ハウス・オブ・グッチ』

■視覚効果賞
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『フリー・ガイ』
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

■作曲賞
『ドント・ルック・アップ』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『ミラベルと魔法だらけの家』
『Parallel Mothers(英題)』
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』

■歌曲賞
「Be Alive」『ドリームプラン』
「Dos Oruguitas」『ミラベルと魔法だらけの家』
「Down to Joy」『ベルファスト』
「No Time To Die」『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
「Somehow You Do」『フォー・グッド・デイズ』

■国際長編映画賞
『ドライブ・マイ・カー』(日本)
『Flee(原題)』(デンマーク)
『The Hand of God』(イタリア)
『ブータン 山の教室』(ブータン)
『The Worst Person in the World(英題)』(ノルウェー)

■アニメ映画賞
『ミラベルと魔法だらけの家』
『Flee(原題)』
『あの夏のルカ』
『ミッチェル家とマシンの反乱』
『ラーヤと龍の王国』

■短編アニメ映画賞
『Affairs of the Art(原題)』
『Bestia(原題)』
『ボクシングバレー』
『ことりのロビン』
『The Windshield Wiper(原題)』

■短編実写映画賞
『Ala Kachuu – Take and Run(原題)』
『The Dress(英題)』
『The Long Goodbye(原題)』
『On My Mind(原題)』
『Please Hold(原題)』

■長編ドキュメンタリー賞
『Ascension(原題)』
『Attica(原題)』
『Flee(原題)』
『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』
『Writing With Fire(原題)』

■短編ドキュメンタリー賞
『オーディブル:鼓動を響かせて』
『私の帰る場所』
『The Queen of Basketball(原題)』
『ベナジルに捧げる3つの歌』
『When We Were Bullies(原題)』