漫画家・岡崎京子が1989年に刊行した同名漫画を、山田杏奈と鈴木仁のダブル主演で映画化する『ジオラマボーイ・パノラマガール』が、11月6日より公開中。このほど、11月7日に新宿ピカデリーにて舞台挨拶が行われ、キャストの山田杏奈、鈴木仁、そして瀬田なつき監督が登壇した。併せて、本作が台湾で上映されることが決定し、台湾版のキービジュアルがお披露目となった。
はじめに、『小さな恋のうた』で共演経験のある山田と鈴木は、「鈴木くんは基本的にケンイチと違うけれど、何を考えているか分からないところはそのままかも」、「山田さんはハルコよりもしっかり屋さん。ハルコのように朝わたわたしなさそう」と笑い合いながらお互いが演じたキャラクターとリアルな性格のギャップを告白した。
そんな二人のキャスティングについて、瀬田監督は「原作のケンイチを思い浮かべた時に、こんな人いるのかなと思った。でも、鈴木くんが眼鏡をかけたらぴったりで。何を考えているのか分からない、つかみどころのなさはケンイチそのものでした」とオーディション当時の印象を振り返った。山田については、「本当にしっかりしていて同じ目線で話せる。一緒に相談してつくりあげていける信頼できる役者さんです」と語った。
劇中に登場する個性豊かなキャラクターについて話が広がると、鈴木は「森田(望智)さんには振り回され過ぎて大丈夫なのかなと思いました(笑)。とにかくついていくことで、ケンイチらしさをうまく表現できたかなと思います。成海(凜子)さんは、ハプニングが起きても焦らずアドリブでつないでくれた。姉弟の仲睦まじさを感じてもらえたらうれしいです」と共演者との思い出をコメント。一方、山田は「滝澤エリカさんや若杉凩さんたちと歌った『ラブリー』が楽しかったです。年齢は離れているけど、高校時代に一緒にいても納得できてしまう仲の良さでした」と撮影当時を振り返った。
続いて、司会より「地球の危機一髪を救うような運命的な出会い、もしくはそれくらい衝撃を受けたものは今までありますか?」と作品に因んだ質問を投げかけられ、山田は「最近福井で食べた鯖のへしこが衝撃的においしくて」、鈴木は「たまたま同じになりますが、僕はしめ鯖が大好きなんです。公園に座って一人でふらっと食べたりしたいですよね」と回答。そんな鈴木に対して、瀬田監督は「そういう不思議なことを言うところがケンイチっぽい」とツッコみ、会場の笑いを誘った。
最後に、山田は観客に向けて、「本作の撮影は一年前でした。東京の変わり続けている部分が映るタイムカプセルのような映画です。この映画が皆さんにとって地球の危機を救うような出会いのきっかけになってくれたらうれしいです」とメッセージを送り、イベントは幕を閉じた。
『ジオラマボーイ・パノラマガール』
11月6日(金)より全国公開中
監督・脚本:瀬田なつき
原作:岡崎京子「ジオラマボーイ・パノラマガール」
出演:山田杏奈 鈴木仁 滝澤エリカ 若杉凩 平田空 持田唯颯 きいた 遊屋慎太郎 斉藤陽一郎 黒田大輔 成海璃子 森田望智 大塚寧々
配給:イオンエンターテイメント boid
© 2020 岡崎京子/「ジオラマボーイ・パノラマガール」製作委員会